夕暮れ時家路をたどる 八月を冷ますやさしい風
遊び疲れた夏の笑顔が 僕の前を自転車で横切る

思い出のかけらほのかに 薫る風に乗りやってくる
草むらに消えたボールと 今も残る擦り傷跡

あの頃に見た夕焼けと 今ここで見る夕焼けと
同じ色に見えるような 違って見えるような

季節をまたぎ涼しくなる もう待てないと鳴く鈴虫の声

浴衣の君と花火大会 海辺のキャンプ
下心のキモダメシ

思い出のかけら遥かに 宵闇を連れ帰っていく
線香花火に火をつけ 今年の夏を閉じ込めて

思い出のかけらほのかに 薫る風に乗りやってくる
何歳になってもこの気持ち 大切にしていたい


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