この声さえ届かない 軋んだ心(むね)痛んで
もう想いも届かない 叫び続けても―――……

真っ白な壁の部屋 壊れた時計
フレームの中二人、悲しく笑ってた
震える膝を抱き 蹲る君
「こわいよ」と声殺し、ひとり泣いてる

「さよなら」
背中越しの別れの言葉が
瞼の裏焼きつく

伸ばす手は掴めず 虚しく空を切るだけ
遠い遠い空のようにもう届かない

声が枯れてしまうほど 痛むほどに叫んで
君の影を求めては 繰り返す夢
橋を渡る空蝶よ あぁ、想いを伝えて
黒の帷 包まれる その前に

いつしか傍にある君の存在
当たり前かのように思ってしまっていた
心に沁み込んだ君の温もり
離れないあの笑顔 哀哭の雨

「あいたい」
そんな想いばかりが溢れて
涙こぼれて積もる

あの日 君の闇にどうして気づけなかった?
深い深い海のようにもう届かない

淡く白いスカートが風に乗って ワルツを
"御出で"と手を招いている 闇夜の遊戯
花が躯蝕んで 涙のように流れる
最期に笑み、伝えよう

「καλ? αντ? υωση」

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