鏡に映った自分に語りかけるような推敲を重ね
気付けば溜息で曇り切ったはダレカの表情

見慣れ果てた末に感覚は麻痺していった
いつの間にか普通でいられない場所まで歩んだ
街の音に紛れて

幾度も手招きされてまた
一瞬の隙を許してしまう
その刹那希望を見出してしまった
甘過ぎる予感

壊されないように 心に蓋をした
己の首に手をかけながら
順応してしまう 自分さえ忘れて
瘡蓋が増えて痛みが消えた
「それでも」と足掻き足宛き続けて
諦念の果てに何かがあるの?

傷が癒えても傷は傷 なかったことにはできなくて
死角の隅に追いやった綻びが腐敗していた
どうでもよくなる瞬間に全てを預けてみれば
少しは体が軽くなったような気でもするのかなんて

いつの間にか僕ら生き方を忘れて
閉ざされた世界で 膝を抱えていた
何度も夢で夢を見ている
踏み出せないままで 潰えてしまうなら
いっそこのまま目を閉じていようか

偽られた温もりを
受け入れてしまう前にもう一度
自分を許せるまで
この手が 止まる 前に もう一度

いつの間にか僕ら 呼吸さえ忘れて
異常の中で溺れていたね
手をかけた岸辺は 崩れ落ちてしまう
ただ諦念の果てを見てみたい
地獄より熱いこんな世界で

いつまでも君と「普通でいたいだけ」


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