唇合わせたあと
わからなくなったフリして
視線をそらしていた

そのまま夜のせいにして
僕らは言葉もなく
ただただ語り合った
ニュースにもならない秘密さ
暗闇と静寂が
このまま永遠を描くよな
気がしていた

名前も分からないワイン
シーツが汚れた

あの日 貴方の影に触れて
震えていたよ

あの日 貴方と影に
消えてしまいたくて
消えてしまいたくなったよ

今も

朝焼けと雑踏は
無情にも若い2人を
たやすく引き裂いて

繰り返しの日々に
いみじくも車は
ゆっくり駆け降りていった

もう戻れない
木漏れ陽に あの日を重ねても
季節が汚れた あのシーツを
洗い流すよ

淡い 貴方の声に触れて
淡い あの日の影と揺れて

あの日 貴方の影に触れて
震えていたよ

あの日 貴方と影に
消えてしまいたくて
また揺れたくなって
また触れたくなって
消えてしまいたくなったよ

今も


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