2025-10-18
「芸達者」CHAQLA.が魅せた、浅草花劇場単独公演ライヴレポ

結成から約2年でヴィジュアル系シーンの台風の目となっているCHAQLA.が、浅草花劇場で単独公演「芸達者」を開催した。
舞台は、肌寒い風が吹き抜ける雨の浅草。歴史的名所であるとともに、今では世界中の観光客に向けて伝統と最新トレンドが入り交じるカオスな場所で、CHAQLA.は何を企むのか。
最新EP『覚命盤』をひっさげてのメディア取材で、メンバーは口々に本公演への意気込みを語っていた。「CHAQLA.劇場を作り上げる」と。
会場の扉をくぐると、そこはまさに「CHAQLA.劇場」だった。
客席エリア後方にビビッドな色でペイントされたドラムセットやメンバーが描いた絵が飾られ、もちろんステージ上にも所狭しとアートや小道具が飾られている。
アンプなどの機材回りから照明まで覆うアートはいわゆるヴィジュアル系のダークなイメージとは一線を画す色使いで、サイケデリックでありながらポップ。
毒々しい鮮やかさとメンバーのセンスに魅了され、一瞬で異世界に惹き込まれた。
期待が高まるなか暗転すると、威勢のいい歌舞伎のお囃子とともに浅草を闊歩する4人の映像が流れる。
「浅草に帰ってきたぜ!」の堂々たる宣言を経て、Bikky(Dr)、kai(G)、鷹乃助(B)が飛びだしてきた。
ステージの装飾に負けない3者3様の新衣装が華やかで、最後にゆっくりと登場したANNIE A(Vo)の真っ赤な衣装がひときわ目を引く。
裸足でお立ち台に上がり、「おまえらのロックンロールを聴かせてくれ!」というANNIE Aの一喝を合図に、「イエス」で幕が開いた。
Bikkyと鷹乃助が生み出すダイナミックなリズムを軸に、kaiのギターが縦横無尽に暴れ回り、ANNIE Aが力強く言葉とメロディを放つ。
スクリーンが上がり、ロゴがデザインされた巨大バックドロップがお目見えすれば、CHAQLA.劇場の完成だ。
目を奪われると同時に、空間を埋め尽くすアートと渾然一体となって襲い来る爆音。
音源を上回る生の音圧に圧倒され、恒例のピースサインを掲げて迎えるオーディエンス側にも少し緊張感が漂っていたように思う。
この日限りの舞台に懸けるメンバーの気迫が、ビリビリと空気を震わせて怖いほどだ。
偉大なルーツへのリスペクトが弾ける「SINK SPIDER」、ミクスチャーナンバー「BACK TO THE FUTURE」と畳みかけながら、4人がぶつかり合うようなバンドのグルーヴは容赦なく圧を増していく。
そして、早くも1度目のハイライトが訪れた。『覚命盤』からの「ANTHEM」だ。
始まりを告げる鷹乃介のベースに、剥き出しのラップをぶつけるANNIE A。
Bikkyの野性的なドラムに後押しされ、kaiのギターをともなって力強いメロディに展開していく。
「我の心臓が滑走路から君の精神世界へ」というリリックのとおり、CHAQLA.のまっすぐなメッセージと音楽が心と体に染み渡り、わずかに残っていた緊張感は完全に取り払われた。
ライヴで聴ける時を待っていたと思われるオーディエンスの熱意も相まって、このタイミングでライヴの空気が大きく変わったと断言できる。
会場に芽生えていたのは、ただ汗をかいて暴れる一体感というよりも、CHAQLA.のビートを全身で味わい、バンドと一緒になってハッピーな空間を作り上げる連帯感。
4曲目にしてステージにもフロアにも笑顔が広がる光景が、それを証明していた。
過去のエポックメイキングなワンマンでは、ストーリー性を持たせた演出や意表を突く仕掛けを用意して世界観を提示してきたCHAQLA.。
しかし、この浅草花劇場のステージには、アートという装飾以外は4人の音しか存在しない。
ANNIE A、kai、鷹乃助、Bikkyという人間が舞台上で作り出す「芸」で勝負するーー「芸達者」というタイトルを冠した意味と覚悟が伝わってくる。
だからこそ、CHAQLA.のロックが孕む根源的なポジティビティが解き放たれ、序盤から驚くほどピースフルなエネルギーが会場を満たしていたのだろう。
「この道に命を懸けた4人組が、あなたの“チャクラ”を目覚めさせるから。あなたの五感……いや、第六感を使って楽しんでください!」――ANNIE A
「初挑戦してみたけど、やっぱメカはいらないな」とANNIE Aがイヤーモニターを外して突入した後半戦。
トライバルなビートに乗せてタオルを振り回す「Around the alien」、パーソナルな想いをラップに込めた「Lv.600」と、どんどん高まるエネルギーがオーディエンスを飲み込んでいく。
さらに、「この世の終わり」「ミスキャスト」では、中国出身のサックスプレイヤー・コウショウテキ氏が登場。
サックスの鋭い音色を響かせながら、kaiのギターフレーズと絡んだり、ANNIE Aと向き合ってパフォーマンスしたり、“もうひとりの芸達者”としてライヴに華を添えた。
バンドのグルーヴにサックスが映えるのも期待以上だったが、管楽器が入ると背伸びした演奏になりがちなところ、ワチャワチャと遊ぶように音を重ねていたのがCHAQLA.らしい。
「最高!!」と讃えてコウショウテキ氏を見送ったあと、X JAPANの『ART OF LIFE』が好きだという話から、ANNIE Aが「芸達者」に対する想いを語り始める。
「本当に人生は芸術だって思うんですよ。人生を終えた時に、ひとつの芸術作品ができるって。だから、何かに一生懸命取り組む、その時点で芸達者だと思ってる。
今日はCHAQLA.が芸達者だっていうだいそれたイベントの名前にしちゃったけど、みんなも芸達者になれます!
僕たちを見て勇気が湧いてくるような、そんな1日になればうれしいです」――ANNIE A
そこから「俺の誇る芸達者たち」とメンバーに振り、3人それぞれが「芸」について語ったあと、『覚命盤』からの初披露曲「Revolution-365」のアッパーなサウンドを起爆剤にラストスパートへ。
同じく初披露の「PLASMA」では、「サークル作れるか?」という煽りに応えてサークルモッシュが発生。
フロアを走り回り、ヘヴィなパートではヘッドバンギングにと、めまぐるしい楽曲の展開に合わせてオーディエンスにもワチャワチャが伝染していく。
「リーインカーネーション」「首魁の音」とアグレッシブなナンバーを連投し、メンバーもステージ中を駆け巡って勢いは増すばかり。
ラストに「日本最古の遊園地、花やしきをライヴハウスに変えてやろうぜ!」と全身全霊で「PLAY BACK!!」を届け、大合唱を巻き起こして本編を終えた。
グッズのTシャツに着替えてのアンコールでは「自分の人生を歌っているつもりの曲があるから聴いてください」とANNIE Aが紹介し、『覚命盤』から初披露曲「Spiritual story」が贈られた。
ゆったりと軽やかなサウンドに乗せて、己の生き様をラップで表現するANNIE A。
ヒップホップに振り切ったアレンジとチルなムードが新鮮で、CHAQLA.のライヴに新しい色を加えていた。
振り返れば、今夜のライヴを牽引していたのは間違いなく『覚命盤』の楽曲たち。初披露でこれだけの威力を発揮していた楽曲が、今後のライヴでどれだけ進化していくか、期待しかない。
満足げにフロアを見渡したANNIE Aが「今、すごく君たちから愛を感じます。ただの人間の俺は、ちっぽけな存在なんだよな。
だけど、おまえらのおかげで歌えてる。今生きてるって、しっかり思えてます。そんな君たちに愛を返したい!」と語りかけ、アカペラから始まる「愛」へ。
一人ひとりの表情を見つめながら歌うANNIE Aの背中にkaiがギターソロで寄り添い、鷹乃助とBikkyの温かいリズムが支える。愛情溢れるアンサンブルを通して感謝を伝え切り、4人はステージをあとにした。
しかし、なおも鳴り止まないアンコールに、Bikkyが「まだやりたくなって帰ってきちゃった」と再々登場。
4人揃って2度目の「PLAY BACK!!」を叩きつける。
「愛してるぞ! 俺は音楽という道を絶対に諦めねえ! だから、一緒に歌ってくれるか!」とANNIE Aが叫び、1度目よりも大きな合唱が響いた。
さらに、レゲエバージョンからパンクバージョンに切り替わる「蛍の光」でお祭り騒ぎを起こし、本当の大団円。
Bikkyのドラムに全員が向き合って最後の一音を合わせた瞬間、会場はラブ&ピースに満ちていた。
名残惜しさを断ち切るように、ライヴを締め括ったのはANNIE Aのこの言葉。
「CHAQLA.好き? 俺らも大好きだ! またな!!」
自らが信じる音楽とアートをギュウギュウに詰め込み、宣言通りの「芸達者」ぶりを見せつけたCHAQLA.。繰り返すが、結成からようやく2年目。
まだまだ荒削りで未完成だからこそ、その「芸」は鮮烈な輝きを放っていた。
この場所で新たな扉を開いた彼らは、11月から全都市を回る「CHAQLA.ONEMAN TOUR チャネリング」に旅立ち、無二のサウンドとブレない意志をますます磨き上げていくことだろう。この機会を逃さず、ぜひともCHAQLA.の「今」を体感してほしい。
いつか、結成2年目からCHAQLA.を追っていたことを堂々と自慢する日のために。
PHOTO:小林弘輔
TEXT:後藤寛子
CHAQLA. 劇場公演「芸達者」
2025年10月11日(土)東京・浅草花劇場
SETLIST
1 イエス
2 SINK SPIDER
3 BACK TO THE FUTURE
4 ANTHEM
- Lucky Strike -
5 Liberation-369
6 POISON
7 Around the alien
8 Lv.600
- hi-lite -
9 この世の終わり
10 ミスキャスト
11 Revolution-365
12 PLASMA
13 リーインカーネーション
14 首魁の音
15 PLAY BACK!!
E1 Spiritual story
E2 極上なLOSER
E3 太陽の悪魔
E4 未知への旅路
E5 愛
WE1 PLAY BACK!!
WE2 蛍の光(Reggae ver.)
WE3 蛍の光(Punk ver.)
≪LIVE SCHEDULE≫
■「CHAQLA.ONEMAN TOUR チャネリング」
2025年11月22日(土) 名古屋 HeartLand OPEN 17:00 / START 17:30
2025年11月29日(土) 札幌 Crazy Monkey OPEN 17:00 / START 17:30
2025年11月30日(日) 札幌 Crazy Monkey OPEN 17:00 / START 17:30
2025年12月13日(土) 神戸 VARIT. OPEN 17:00 / START 17:30
2025年12月14日(日) 大阪 OSAKA MUSE OPEN 17:00 / START 17:30
2026年1月17日(土) 仙台 LIVE HOUSE enn 3rd OPEN 17:00 / START 17:30
2026年1月31日(土) 東京 WWW X OPEN 16:45 / START 17:30
【チケット料金】 前売:4,500円(税込) 当日:5,000円(税込)※入場時ドリンク代別途必要
【チケット発売中】 イープラス https://eplus.jp/chaqla/
※詳細はオフィシャルサイトへ https://www.chaqla.com/
《リリース情報》
■CHAQLA. 3rd EP『覚命盤』発売中
価格:4,000円(税込) 品番:DCCA-164
<各種配信リンク> https://chaqla2025.lnk.to/KAKUMEIBAN
<収録曲詳細> https://www.chaqla.com/news/kakumeban_info/
《インストアイベント情報》
■CHAQLA.『覚命盤』リリース記念インストアイベント「覚命懇親会」
2025年11月23日(日・祝)18:00~ タワーレコード名古屋パルコ店
2025年11月30日(日)12:00~ タワーレコード札幌パルコ店
2025年12月12日(金)18:00~ タワーレコード神戸店
2025年12月15日(月)18:00~ タワーレコード梅田NU茶屋町店
※詳細はこちら https://www.chaqla.com/news/250814_04/
オフィシャルホームページ https://www.chaqla.com/
オフィシャルX https://x.com/CHAQLA_offi
オフィシャルYouTube https://www.youtube.com/channel/UC-8NKHrgWBIgusdD0R5xgxQ
オフィシャルファンクラブ「秘密結社攻撃的狂愛倶楽部」 https://chaqla-himituclub.fanpla.jp/
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Mrs. GREEN APPLE / 『青と夏』
Доброго времени суток, коллеги!
Сегодня хочу затронуть тему, которая долго меня увлекает — что посмотреть в Китае.
Эта держава с многовековой историей и культурой открывает массу потрясающих
мест, которые стоит изучить. Поделюсь своими наблюдениями и эмоциями,
которые, надеюсь, будут полезны и интересны.
Если говорить о must-see, то трудно обойти вниманием Великую китайскую стену — воплощение силы и стойкости, восхищающий своими масштабами и потрясающими
пейзажами. Кроме того, нельзя
не отметить Запретный город в Пекине —
истинный архитектурный шедевр, где каждый элемент наполнен древней историей.
Эти [b]достопримечательности[/b] олицетворяют дух нации
и наполняют невероятной энергией
путешественника.
В заключение хочу отметить, что Китай — это страна, где любой обнаружит что-то
особенное: от бурлящих мегаполисов до
мирных старинных деревень.
А как вы считаете? Какие места в
Китае создали на вас самое сильное воздействие?
Будет интересно услышать ваше мнение
и рассказы!
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