2013-12-16
【acid android】ワンマンライヴで観せた2013年の集大成
yukihiroのソロ・ユニットであるacid androidが、12月13日に東京・新木場STUDIO COASTにてライヴを行なった。
4月以来、約8カ月ぶりのワンマンとなる今回は、ギターにKENT(Lllies and Remains)、ドラムに山口大吾(People In The Box)をサポートとして迎え、ここ最近のacidのライヴではおなじみの3 人編成となった。
ステージの前面に薄いベールがかかったままの「unsaid」でライヴがスタート。3 人のシルエットがかすかに見える中、一発目のバス・ドラムの音にフロアが振動する。大規模クラブ・イベントにも余裕で対応する会場だけに、迫力十分の重低音だ。そのキックにクランチ・ギターとシンセ・ストリングス、そしてyukihiroのささやくようなヴォーカルが交わり、淡々と曲が進行していく。VJが映し出すミニマルな映像も相まって、無機質な美しい世界観に一気に会場が引き込まれていった。
2曲目「intertwine」の途中でベールが開き、3人の姿が登場。yukihiroらしい細かなシーケンス主体の曲だが、CDよりもギターのテンションが抑えられ、逆にエモーショナルさが増している。acid androidのライヴにシンセのシーケンス・パートは欠かせないが、当然ながらyukihiroがライヴ用のアレンジを施しているほか、さらにKENTと山口も自らの担当パートに対してアレンジを行なっているという。CDをそのまま再現するのではなく、ライヴ用として常にアップデートを繰り返す辺りにyukihiroの尋常ならぬこだわりがうかがえる。
「balancing doll」「imagining noises」「gamble」と続き、ダウンテンポの「pause in end」もライヴ・アレンジのシーケンスが聴ける一曲。「purification」を挟んで「swallowtail」も、イントロにライヴ用の改変が加えられている。そうした楽曲の新鮮な一面にも増して、yukihiroのステージングが独特で興味深い。MCなどは一切無く、別世界にいるような落ち着きぶりで淡々と曲を歌い続けていく。バンド・サウンドの印象としては、先述したバス・ドラムの迫力、そしてスネア・ドラムの豊かな響きによるメリハリのあるビートが心地良い。その上でギターやシンセが縦横無尽に動き回るサウンドも大いに耳を刺激してくる。
ここで、何と新曲を立て続けに3 曲披露。1曲目は直線的なビート+yukihiroにしてはカラフルなコード進行のナンバー。2曲目はイントロのシンセ・ベースとサビの美しいシンセが、yukihiroの敬愛するデペッシュ・モードの影響を感じさせる。3 曲目は横乗りの大きなグルーヴに、シューゲイザー的な混沌としたギターが合わさった楽曲。次作に収録されるのかは分からないが、今後の新たな方向性を予感させるものだった。
切れ味鋭いディストーション・ギターの「i.w.o.m.f.p.p just an android」、ドラムンベース的要素を取り入れた「egotistic ideal」、4つ打ちで盛り上がる「daze」と続き、ここでも新曲をもう1曲披露。ニューレイブ的な印象のロック・ナンバーだった。そして、イントロがインダストリアル音で始まるライヴ・アレンジの「violent parade」、唯一無二の名曲「violator」でライヴはクライマックスを迎えた。
メリハリのある選曲で、オーディエンスを全く飽きさせず17曲を聴かせ切ったyukihiro。
暑苦しさとは一切無縁の、クールなたたずまいが印象的だった。acid androidにとって2013年の集大成とも言えるこのライヴ、ロックもインダストリアルもテクノも超越して、オーディエンスはまた一つ貴重な音楽体験をしたのではないだろうか。
TEXT:篠崎賢太郎 / Kentaro Shinozaki(サウンド&レコーディング・マガジン)
■【セットリスト】
01. unsaid
02. intertwine
03. balancing doll
04. imagining noises
05. gamble
06. pause in end
07. purification
08. swallowtail
09. (new song)
10. (new song)
11. (new song)
12. i.w.o.m.f.p.p just an android
13. egotistic ideal
14. daze
15. (new song)
16. violent parade
17. violator
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歌詞合ってる?
JAKIGAN MEISTER / 『Bhava』
ジャケットイラストのギャグが最高です
咲人さんのイラストに影響されて女性の友達とクリスマスに
シードルを飲もうと考えました 断わられました
咲人さんの絵は手つかずの新雪のよう 語学の勉強も真面目
です
咲人さんの絵はとても良いのでこれからも描き続けてくださ
い 独創的かつ笑えるイラストです 好きです
JAKIGAN MEISTER / 『Bhava』
インサクリファイスが好評です ナイトメアメンバーで仲間
の飲み代をまとめて払うと雑誌で語っておられた咲人さん
ナイトメアでキリストはユダと詠まれていました 二年前の
Withはラクリマクリスティを意識したと知りました 咲人
さんのナチス嫌い発言
咲人さんにはキリスト教に対する照れのような感じを受けま
す キリストとご自分にとても似た意識を持っているのかも
しれないと思いました
downは意味を調べました 夜明け、でした
いつか一緒に朝日を見ようという歌詞に救われました
ジャキガンマイスターは咲人さんのセンスの良さが光ってい
ますね
JAKIGAN MEISTER / 『Bhava』
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DIR EN GREY / 『「楓」~if trans…~』
気持ち悪すぎ。犯罪者