2016-08-10
Misarukaがワンマン公演を通して教えてくれた、狂おしい恍惚と快楽の意味。
すべては、この日のために…。昨年8月27日にMisarukaは、初の新宿ReNYワンマン公演を行った。その時に感じた、「今のMisarukaが新宿ReNYという場を彩るうえで足りない要素」。それを克服し、「あるべき姿として新宿ReNYにふたたび立つ」ことを目標に、Misarukaは昨年9月より12ヶ月連続企画(http://misaruka.syncl.jp/?p=custom&id=19448263)を続けてきた。その集大成となったのが、8月8日(月)に新宿ReNYで行った無料ワンマン公演「-Reunion-」だった。この日、あえて無料公演にしたのも、自信があるからこそ、より多くの人たちに今のMisarukaの雄姿を見て欲しい想いからだった。
場内を染め上げた黒い音の唸りが、感情のストッパーを破壊!
幕が上がり、舞台上に現れたのは人形のように動きを止めた演奏陣4人の姿。荘厳なSEに導かれヴォーカルのruiが現れると同時に、演奏は『-Unacceptable-』へ。メンバーらの熱い煽りに触発され絶叫を上げる観客たち。が、冒頭で機材トラブルが…。むしろそのハプニングを5人は、この日の観客たちも、みずからの力に変えていた。流れ出した荘厳シンフォニックな音の絨毯の中、勇壮な音を背景に朗々と歌うrui。その気迫に負けまいと全力で跳ね続ける観客たち。マイナス要素を決起してゆくパワーに変えたとき、そこには最初から高ぶった興奮の火種が産まれていた。だから、誰もが顔をくしゃくしゃにしながら最初から全力で暴れていた。
「救済の光をあなたに」。激しく荘厳な音の轟きが場内を支配してゆく。『-Maria-』が与えたのは、闇の中に産まれた確かな強い光。荘厳な音の中へ悲哀と同時に凛々しく逞しい熱を感じたのも、そこに希望を抱けたから?!。熱狂の中へ、心の救済を求めていたから?!。
沸き上がる熱い手拍子。流れ出したのが、狂響曲という言葉が相応しいゴシックハードシンフォニックな『-Rogation-』。場内を染め上げた黒い音の唸りが、感情のストッパーを破壊してゆく。客席は、全力で身体を折り畳む観客たちの熱気が支配していた。rinのギターソロのときに観客たちのすべてが跪(ひざまず)き頭を振り乱してゆく様も、Misarukaのライブではお馴染みの光景だ。
魂の叫びは雄々しい歌声の矢となり、胸にしっかり突き刺さっていた。
「1年前から今日の日のためだけに生きてきました。みんなが集まっているから僕たちはここに立てています。何時か、君たちが此処に来たことには意味があったと思い出して欲しい」
公演のタイトルにも記された『-Reunion-』は、自分たちとMisarukaを支持する人たちが、共に集いあえることへの感謝の想いを詰め込んだ歌。とても美しく壮麗なのに、そこには熱い感情がたぎっている。いや、想いが強いからこそ、美しいメロディを支える演奏に、重厚さや躍動の音色が寄り添っていたと言ったほうが正解か。魂の叫びは雄々しい歌声の矢となり、胸にしっかり突き刺さっていた。
妖しいまどろみの中へ『-Medousa-』が手招きをし始めた。華麗な仕種で観客たちを煽りだしたrui。妖艶さの中へ情熱を秘めた楽曲だからこそ、鈍い情念な音の炎に身も心も魅了されてゆく。なんて赤く妖美な宴なんだ。
麗美なワルツの音色が、ruiの合図と共に破壊的な熱を持って暴れ出した。『-Rosary-』が連れ出したのは、奈落と闇が微笑みかける舞踏(武闘)会。耽美で浪漫な香りを漂わせながらも、そこには痛い快楽が伴っている。ヒリヒリとした刺のような音の痛みが、どんどん理性を妖しく惑わせ狂わせて逝った。「もっともっと狂った夜にしよう」の言葉通り、音の絵筆を通し、壊れた熱狂がそこには描き出されていた。
美と歓喜に嬉しく溺れたい人たちよ、この歌が、あなたの黒い心の隙間に光を詰め込んでくれるはず。
「人は生きていたら何時か必ず別れる時が来る。それを悲しく思えることが財産。大切な気持ちを込めて、この歌が空へ届くように…」
今にも嘆き壊れそうな音の調べからの始まり。悲愴な音色へ寄り添うように流れだした壮麗な音の調べ。失った人へ…失くした人に向け、胸に溜め込んだ想いをすべて空へ届けるように、ruiはバラード『-この歌よソラに届け-』を崩れそうな心模様のままに歌いあげた。その歌は、大切な人への鎮魂歌?!。残された人の心に澱りた慟哭を、彼は愛しい人へ向け、熱く歌いあげていた。それまで熱狂していた観客たちの誰もが、その姿を食い入るように見つめていた。
一転、激しく躍動した演奏が、嘆きの昂揚歌『-Separate-』を刻みだした。哀切な想いを、熱情を持って勇壮華麗に響かせてゆくメンバーたち。胸をキュッと突き刺す歌に誰もが酔いながら、大きく大きな手の花を咲かせていた。
ruiのアカペラからの幕開け。雄々しい中に哀な色を覚えるのは、その歌声のせい?!。流れ出した重厚な演奏は大きなうねりとなり、まるで地の底からゆっくりと沸き上がるような昂揚を全身に与えていった。『-Jester-』、なんて痛く、優しく心を溺れさせる歌なんだ。
「ここに集まった最愛のお前たちにこの歌を贈るよ」。なんて壮麗で美しく、華麗で可憐な、でもチクッとした刺を持った歌なんだろう。歌に触れ続けているだけで無垢な自分へ戻れる。魂を優しく浄化するように、『-Juliet-』が心にキラキラとした眩しさを注ぎ込んでいく。美と歓喜に嬉しく溺れたい人たちよ、この歌が、あなたの黒い心の隙間に光を詰め込んでくれるはずだ。愛に包まれる幸せに、あなたは嬉しい微笑みを覚えてゆくだろう。
産まれ変わっても、あなたの側に…。
「とても幸せです。この5人が出会って最初にこの曲が出来ました」。その言葉を合図に飛びだしたのが、激しく昂揚した想いへ浪漫と高貴な香りをまぶしながら朗々と歌いあげた『-Sin-』。歌が、演奏が、触れた人の気持ちにどんどん沸騰した血を注いでゆく。身体中から沸き立つ興奮を解き放たねば身体が壊れそうだ。
「僕は、お前たちと今しか作れない時間を過ごすために生きてきました。お前たちは何が欲しい?!」。本編最後を彩った『-What do you want?-』が流れたとたん、会場中の人たちが左右へモッシュし、全力で身体を折りたたみ、逆ダイし、胸を揺さぶるサビ歌ではタオルを振りながら、Misarukaが創りあげた情熱で華激で浪漫な交狂曲に嬉しく乱れ続けていた。理性を忘れさせる、それくらい演奏に、この空間にずっと浸っていたい。そんな狂った高貴な宴こそ、何にも変えがたい恍惚じゃないか。妖美で高貴な音楽でエクスタシーを覚えられる、それこそが最高の快楽だ!!
「死に物狂いで高みに立つ姿をみんなに見せてこそ、みんながつらかったときに背中を押せるんだと思います」
最後に届けたのが、会場中を絶叫と熱狂に染め上げた荘厳シンフォニック/ハード浪漫な、嘆きと昂揚が交錯した『-My Dear Rose-』だ。Misarukaらしい華激な気品さを、狂おしい音に包み込んだ演奏が、刹那という言葉の似合う歌が、いく筋もの光射し込む闇の中にこそ快楽と心の安住があることを教えてくれる。光を浴びたいんじゃない、闇の中で光に手を伸ばし存在を確認してもらえるからこそ、黒に包まれながら自分を素直に曝け出していける。そんな、自分らしくいれる舞台をMisarukaは届けてくれた。赤い光の中で暴れ狂った人たちの姿を見ながら、ここに集う意味を改めて感じていた。そう、産まれ変わっても、あなたの側に…と。
PHOTO: Dora
TEXT:長澤智典
―セットリスト―
『-Unacceptable-』
『-Maria-』
『-Rogation-』
『-Reunion-』
『-Medousa-』
『-Rosary-』
『-この歌よソラに届け-』
『-Separate-』
『-Jester-』
『-Juliet-』
『-Sin-』
『-What do you want?-』
-Encore-
『-My Dear Rose-』
Misaruka Web
http://misaruka.syncl.jp/
Misaruka ライブ動画
★LIVE情報★
2017年1月12日(木)高田馬場AREA
Misaruka ワンマンライブ「この身が朽ち果てて、やがて灰になるとしても」
Starwave Records Presents
OPEN 18:00 / START 18:30
ADV ¥3,500- / DAY ¥4,000-(D代別)
出演:Misaruka
【プレイガイド詳細】
■A:e+プレオーダー(2016年8月9日より受付開始)
http://sort.eplus.jp/sys/T1U14P0010843P006001P002197981P0030001
【受付期間】8/9(火)12:00~8/16(火)18:00
■B:e+(2016年9月3日10:00〜より発売開始)
http://sort.eplus.jp/sys/T1U14P0010843P006001P002197981P0030001
■C:バンドライブ物販&レーベルオンラインショップ(2016年9月5日より発売開始)
入場順:A→B→C→当日券
※バンド予約無し
Starwave Records presents
Misaruka&Synk;yet共同主催ツアー「Legend of Eden 3」
2016年09月05日(月)池袋CYBER
2016年09月10日(土)SUSUKINO 810
2016年09月11日(日)SUSUKINO 810
2016年09月15日(木)新潟CLUB RIVERST
2016年09月16日(金)仙台Space Zero
2016年10月02日(日)浜松FORCE
2016年10月04日(火)福岡DRUM BE-1
2016年10月06日(木)大阪HOLIDAY
2016年10月07日(金)名古屋HOLIDAY NEXT
-TOUR FINAL-
2016年10月19日(水)高田馬場AREA
2016年9月21日 神楽坂TRASH UP!
UNDER FALL JUSTICE主催3MAN『闇からの挑戦状』
出演:UNDER FALL JUSTICE/Misaruka/VIVALET
22016年9月30日(金) 神楽坂TRASH UP!
THE SOUND BEE HD VS Misaruka ツーマン「MSB」
出演:THE SOUND BEE HD / Misaruka (各バンド60分ステージ)
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新着コメント
Neverland / 『HumaNOISE』
歌詞合ってる?
JAKIGAN MEISTER / 『Bhava』
ジャケットイラストのギャグが最高です
咲人さんのイラストに影響されて女性の友達とクリスマスに
シードルを飲もうと考えました 断わられました
咲人さんの絵は手つかずの新雪のよう 語学の勉強も真面目
です
咲人さんの絵はとても良いのでこれからも描き続けてくださ
い 独創的かつ笑えるイラストです 好きです
JAKIGAN MEISTER / 『Bhava』
インサクリファイスが好評です ナイトメアメンバーで仲間
の飲み代をまとめて払うと雑誌で語っておられた咲人さん
ナイトメアでキリストはユダと詠まれていました 二年前の
Withはラクリマクリスティを意識したと知りました 咲人
さんのナチス嫌い発言
咲人さんにはキリスト教に対する照れのような感じを受けま
す キリストとご自分にとても似た意識を持っているのかも
しれないと思いました
downは意味を調べました 夜明け、でした
いつか一緒に朝日を見ようという歌詞に救われました
ジャキガンマイスターは咲人さんのセンスの良さが光ってい
ますね
JAKIGAN MEISTER / 『Bhava』
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DIR EN GREY / 『「楓」~if trans…~』
気持ち悪すぎ。犯罪者