2017-01-25

有村竜太朗、実験的な初ソロツアーを完遂

Plastic Treeの有村竜太朗(Vo)が昨年11月にリリースした自身初のソロアルバム『デも / demo』を携え行なってきた東名阪ツアーが1月23日、品川ステラボールにて最終公演を迎えた。

冒頭では「ついにこの日がやってきてしまいましたね。最後の“実験”、楽しんでいってください」と感慨深げに挨拶をした竜太朗。今回の公演は、一部:アコースティック形態、二部:バンド形態という二部構成でそれぞれ『デも / demo』収録曲が披露され、同じ楽曲を全く異なる二つの表情で魅せるという、他に類を見ない、まさに実験的なライブとなった。さらに、アンコールでは一部と二部でも披露された「鍵時計/kagidokei」「恋ト幻/rentogen」がライヴならではの別アレンジver.で演奏され、また新たな魅力を引き出してみせたのだった。

また、装飾物のないシンプルな舞台(一部では紗幕に覆われていたが)、そこに映し出された様々な映像や照明の色彩美と楽曲が織り成す世界観は、果てしなく芸術的な空間を創り上げていたことも記しておきたい。

アンコール中、Plastic Treeは今年メジャーデビュー20周年を迎え、春ツアーが控えていることに触れ「ソロで得たものを返しに行きます」と竜太朗。そして「こんな歌うたいの我儘につき合ってくれたプラのメンバーに、最大の感謝を」と告げたのだった。

かねてから竜太朗本人が“実験”と称していた今回のツアーは、大成功で幕を閉じた。「再演を誰よりも楽しみにしている」という彼の言葉を胸に、“Plastic Tree”と“有村竜太朗”の今後の活動に期待したい。

なお、この模様は、この春にライブドキュメントとして映像商品化されることが決定している。

text by 金多賀歩美

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