秋雨の街の外れに
ひっそりと天蓋は立つ
安寧で薄ら笑いの
能面に鏨打つために

人形の菊の眠りは
なまなかに醒めはしないが
面影が行方不明の
彼奴なら用心するがいい

桜の花なら
屍肉で咲くが
菊花の蕾は
怨みを抱いて開く

菊人形の呪い
秋の空たゆたい
悲しみの種蒔く
うらめしや
菊人形の呪い
秋風を駆け抜け
幸せを刈り取る
うらめしや

伴天連の妖術にいう
人花にする法ありと
而して菊なりぬるは
六界を儚みし魂

あれなるは怨念大納言
人でなし草木でもなし
呪われた光合成は
永劫に鬼火ほのめかす

桜の花びら
宴に散るが
菊花の冠は
懺悔を聞いて閉じる

菊人形の呪い
秋の空たゆたい
悲しみの種蒔く
うらめしや
菊人形の呪い
秋風を駆け抜け
幸せを刈り取る
うらめしや

知るや君彼の憂鬱を
満たされぬ導管の胃袋
月光を浴びて 木枯らしに吹かれ
針の体躯を震わせる

知るや君彼の懊悩を
終わらない胚嚢の生命
朝靄に生まれ 宵闇に散って
秋が来る度甦る

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