あいつが死んだのは春の昼下がり
遠い故郷の夢をみて独り静かに首をつった

あの娘が死んだのは暗い夏の朝
裏切りの腹いせに農薬を飲み干した

親父が死んだのは秋の夕暮れ
苦い宿命に耐えきれず線路にむかって身をなげた

お袋が死んだのは寒い冬の夜
休める時もないままに疲れ果てて眠ったのさ

そしてお前も死ぬのかい? 覚悟を決めたのかい?
握りしめた包丁をじっと見つめ震えてる

いずれ人は死んで行く どんなにあがいても
幸せも不幸せも そのときすべてが無に還る

もしもあの世に行ったなら 奴に伝えて
傷ついて苦しんで泣きながら あたしはもう少し生きてみると

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