外は春の風 香った 別れの季節が迫った

マフラーなびいた残像が まだちらついている

消えてった君の白息 澄み切った冬の空へ
死ぬまで忘れるもんかと思った

いつか「思い出」と括られてセピアに変わることが
どうしても許せない

春は花びらに紛れて大事な何かを隠した

存在していた感情たちは だんだん風化 証明不可
上演中の脚本の様に もう戻せない

過ぎ去った時間の中でこのまま足掻いていても
「続き」は変わらないと悟った

きっと桜色の幕降りて 場面は切り替わった
新たな舞台に立つ


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