恋は終わった 「もう愛せない」 触れ合うくちびるが 不意に止まった
君と出会って 君と別れて
夏の恋の気まぐれと知っていたのに 「会いたい」

汗ばむ肌が夏を告げる 初めての夜 火照った瞳 からまる指先
淡い吐息と風鈴の音 少し乱れた 浴衣の胸で 僕は眠った

やがて訪れた夕闇に 一輪の花火が散りゆく
「綺麗」ささやくその声に 隠された 嘘があると 僕は気づかずにいた

恋は終わった 「もう愛せない」 触れ合うくちびるが 不意に止まった
君と出会って 君と別れて
夏の恋の気まぐれと知っていたのに 「会いたい」

冷たい水と月の光 終わったあとの 虚しさだけが 心惑わせて
失うことに憂いは無く まとわりついた 君の残り香 それが憎いだけ

やがて一夜の夏の夢も 色褪せた思い出と消えてく
「素敵」うそぶくその声に 秘められた
意味があると 君は気づかずにいた

夏は終わった 「もう戻れない」 誰もいない部屋で 蝉が鳴いてる
時につれなく 夏は過ぎゆく
去りゆくその影に僕はつぶやく 「さよなら」

恋は終わった もう忘れない あの日の温もりが 今は愛しい
君を愛して 君に抱かれて
二度と会えない女と気づいてたのに 「さよなら」


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