逃げ道の途中迷い込んだのは
ある街の糞クラブミュージック
美味しそうに酒を呑んでいた
若い女のお色気誘惑

煙の中に紛れ込んでいた
汚れた言葉飛び交う罵声と
退屈しのぎコインゲームに
見とれていた貴女を頂戴

俺が欲しいのは金とかじゃない
名誉でも何でもないんだ馬鹿
くたばるならこの街の方だろう
お前に何がわかるんだこのクソババァ
「なぁくれよ、早くくれよ」
貴女が目にした光を出してくれよ
他所者の猿のような感覚に
襲われる俺の話を聞いてちょうだい

紙切れのように札を投げまくる
金持ち気取りの爺さんが
イカサマ野郎を見つけたなんて
叫び散らかして遠くを見つめる

はたまたこっちのテーブルじゃ
「灰皿の数が足りねぇじねぇか」って
暴れてるちょっと怖めの兄ちゃんに
「お客様困ります、ご着席お願いたします」

俺がヤりたいのそんなのじゃねぇ
喧嘩でも何でもないんだ馬鹿
くたばるならこの店の方だろう
客を気持ちよくさせるだけさせやがって
「なぁくれよ、早く出せよ」
貴女そのものが欲しいんだよねぇ
場違いの猿のような感覚に
襲われる俺の話を聞いてちょうだい

六千円が一点
九千円が一点
四万四千円が一点
手数料六三〇円を入れて
合計金額チョメチョメです

俺が欲しいのは金とかじゃない
名誉でも何でもないんだ馬鹿
くたばるならこの街の方だろう
お前に何がわかるんだこのクソババァ
「なぁくれよ、早くくれよ」
貴女が目にした光を出してくれよ
他所者の猿のような感覚に
襲われる俺の話を聞いてちょうだい

俺が欲しいのは金とかじゃねぇ
名誉でも何でもないんだ馬鹿
俺が欲しいのは愛そのもの
まだまだ手には入らないみたいだ
「なぁくれよ、早くくれよ」
貴女そのものが欲しいんだよねぇ
聴き飽きたBGMを切ったら
俺の番だよマイクを頂戴

「ラストオーダーの時間になりました。」
最後にウィスキーでも貰おうかな
なんてカッコ良い事を言えたならば
モテるのかなって考えていた

「お会計は五九六三〇円です。」
店員が言う
「いやいや何かの間違いだろ」
なぁ早く俺にそのレシートを頂戴


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