vistlip/No.9

四季彩

vistlip


word: music: Yuh

『No.9』収録

  • 四季彩/vistlip/No.9が良い
  • 0
  • 四季彩/vistlip/No.9が悪い
  • 0
  • 無理矢理引っ張り出したモノはまだあどけないあの頃。
    拙い言葉をこれでもかと書き殴る恋の短歌よ。

    「一人遊びが得意なのです」
    艶の無い瞳は絶望の黒。

    未練がましくのたうち回る。
    トドメを刺して。
    白装束着て、襟を正して。
    ヒナゲシがひしゃげる。

    斬り殺した千の想いが忘れる残り香。
    いっそさらいたい。
    全部洗いざらい解放して。

    この時を待っていました。
    さんざめく桜吹雪。
    負けじと咲き乱れるあなたは雪柳。
    蛍火の雨が降ればすぐに迎えに行くから。
    一人などもう飽きただろう?
    帰りは同じ傘で。

    祭囃子がどこからともなく。
    浴衣姿を想像してる。

    未練がましくのたうち回る。
    トドメを刺して。
    目隠しをして、襟を正して、刃を突き立てて。

    斬り殺した千の想いが忘れる残り香。
    いっそさらいたい。
    全部洗いざらい解放して。

    この時を待っていました。
    紅葉と色づく心。
    雨夜の星になろう?
    秋雨に隠れて。
    銀花が静かに舞えば凍えない様抱き合おう。
    一人では冷たいから帰りは同じ傘で。

    血の海に舟を浮かべて彷徨うのも一興。
    「願いを叶えてくれ」
    ゆらりゆらり…。

    この時を待っていました。
    さんざめく桜吹雪。
    負けじと咲き乱れるあなたは雪柳。
    そして季節が巡る度、“今”を思い笑おう。
    一人などもう飽きただろう?

    そんな歌をつらつらと。


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