2018-03-09
tricot、4カ月連続自主企画は“ドミコキノコトリコ”で幕開け!
2月から5月にかけて東京・渋谷で開催する、tricotの4カ月連続自主企画イベント『MUNASAWAGI 2018』。2月28日(水)に、ドミコ、きのこ帝国の2組を迎えた初回公演が渋谷WWW Xで行なわれた。
1番手に登場したのはドミコ。形態だけで言えば、初期のストレイテナーを想起させる2人編成で、さかしたひかる(Vo&G)と長谷川啓太(Dr)は登場するなり「マカロニグラタン」「こんなのおかしくない?」と、小気味良いオルタナチューンを連発! “ありがとうございます、ドミコです。よろしくお願いします”と簡単に挨拶を済ませた後も、ひたすらマイペースで演奏に没頭することで、オーディエンスをじわじわ沸かせていく。
アンニュイさを纏いつつも鋭く尖った歌い回しが魅力のさかした。セッションっぽく始まった「まどろまない」はラップ調で迫り、リリックの隙間にパキッと滑り込む長谷川のシャープなドラムも痺れる。リフをその場で録って音を重ねまくるトリッキーなループマシン使いを全編で披露しながら、「ミッドナイトネオン」では暴発するギターを鮮やかな照明とともに突如浴びせたりと、ドミコのパフォーマンスは視覚的にも楽しい。
ガレージ、ローファイ、サイケ、ロックンロール・リバイバル、ヒップホップなどをない交ぜにした“おーまいがー”なドミコ節で、オルタナの底なし沼にズブズブ浸れる楽曲を最後まで畳みかけたドミコ。MCはほとんどなし。しかしながら、初見の観客も大いに興味を持たされた様子だった。
続いては、きのこ帝国。佐藤千亜妃(Vo&G)によるひんやりとした単音弾きから、あーちゃん(Gu)の轟音ギター、そして谷口滋昭(Ba)と西村“コン”(Dr)のリズムが雪崩れ込む「ユーリカ」で幕を開けると、引き締まった空気が辺りを覆う。歌もサウンドも独特の響きを有しているという点ではドミコと通じるけれど、情感豊かな「愛のゆくえ」などを聴くと、結成10年を越えた風格を感じざるを得ない。
“tricotとは何気に長い付き合いでして、うちのドラムのコンちゃん曰く、私たちとデビューの年が一緒らしいです。赤い公園と3組でツアーを回ったりしたこともあるんで、今日こうやって呼んでもらって本当に嬉しいし、ドミコもめちゃくちゃカッコ良かった!”と、佐藤がtricotへの感謝を語る場面もあった。
あーちゃんがピアノを弾く「猫とアレルギー」からはポップでほの明るいトーンも発揮し、曲ごとにきのこ帝国のバンドアンサンブルがスケールとふくよかさを増していく。中でもメロディアスで緩急の効いた展開、コーラスが華やぐ「東京」は圧倒的だった。悠然とした佇まいを含め、思わず観惚れてしまうステージ。アッパーな「Telepathy/Overdrive」でラストを盛り上げて、主催のtricotへとつないだ。
そして、いよいよtricotがお目見え! SEが鳴り止むと同時に「MUNASAWAGI」がスタートし、中嶋イッキュウ(Vo&G)、キダ モティフォ(G&Cho)、ヒロミ・ヒロヒロ(Ba&Cho)の美しいハーモニー、吉田雄介(Dr)の歯切れの良いビート、スリリングな変拍子……次々に押し寄せるアレコレが、のっけから息ぴったりで面食らう。瞬く間に「pork side」「ポークジンジャー」と流れる中、メンバー4人は全身でリズムをしっかり取り、アイコンタクトを交わし、常人では演奏できない、硬軟自在の曲展開を乗りこなしてみせる。
「TOKYO VAMPIRE HOTEL」では吉田のドラムが、「おもてなし」ではヒロミのベースが口火を切って、フロアーは一層過熱! 地鳴りのようなグルーブで真骨頂の爆裂モードへ。ぶっちぎりのパフォーマンスで聴き手を巻き込んでいく、その潔さがたまらなくかっこいい。「エコー」までの8曲を駆け抜け、MCタイムはまさにホッと一息つけるような時間だった。
“今日は『MUNASAWAGI 2018』に来てくれてありがとうございます。去年11月に新メンバーが入りました。吉田雄介です、よろしくお願いします! 4人になったので、1人ずつ企画をやっていこうということで、第一弾は私がドミコときのこ帝国を呼ばせてもらいました。出てくれてありがとう! (メンバーに向かって)先に言っておきますけど、この企画は恐ろしいですよ。個人的に好きなアーティストを呼ぶというのは緊張が異常。歌ってても、ずっと喉が渇いてる”と今回のイベントについて語る中嶋。また、きのこ帝国との久しぶりの共演にもあらためて喜びの色を見せた。
その後も、フロント3人のヴォーカルが鮮やかな「よそいき」で“イェイイェイ フッフー アーアー イエーイ”の合唱を起こしたほか、キラーチューン「おちゃんせんすぅす」も投下! 狂乱の渦へ誘いつつ、クライマックスではこの4人体制になってから作った新曲「ブームに乗って」を聴かせ、アンコールの締め「メロンソーダ」まで新生tricotを存分にアピールしてライヴを終えた。
かくしてソールドアウトの大盛況となった“ドミコキノコトリコ”の一夜。そして、次回は3月20日(火)の渋谷TSUTAYA O-Crest。LOSTAGE、bachoという強力メンツを迎え、ベースのヒロミが企画する『MUNASAWAGI 2018 ~オールA編~』となる。また、4月のCIRCUS TOKYO公演はギターのキダ、5月のWWW X公演はドラムの吉田がそれぞれセレクトを担当。tricot渾身のイベント、この熱量をぜひ感じに行ってほしい。
撮影:半田安政/取材:田山雄士
【セットリスト】
■ドミコ
1.マカロニグラタン
2.こんなのおかしくない?
3.バニラクリームベリーサワー
4.Pop,Step,Junk!
5.ミッドナイトネオン
6.まどろまない
7.united pancake
8.さなぎのなか
9.マイララバイ
10.くじらの巣
■きのこ帝国
1.ユーリカ
2.愛のゆくえ
3.風化する教室
4.猫とアレルギー
5.東京
6.疾走
7.Telepathy/Overdrive
■tricot
1.MUNASAWAGI
2.pork side
3.ポークジンジャー
4.TOKYO VAMPIRE HOTEL
5.おもてなし
6.WABI-SABI
7.アナメイン
8.エコー
9.bitter
10.よそいき
11.あーあ
12.おちゃんせんすぅす
13.ブームに乗って
14.節約家
15.おやすみ
16.メロンソーダ
【ライヴ情報】
『MUNASAWAGI 2018 〜オールA編〜』
3月20日(火) 東京・TSUTAYA O-Crest
w)LOSTAGE、bacho
『MUNASAWAGI 2018 〜食いしん坊万歳編〜』
4月16日(月) 東京・CIRCUS TOKYO
w)sébuhiroko、WOZNIAK
『MUNASAWAGI 2018 〜やさしさに包まれたなら〜』
5月17日(木) Shibuya WWW X
w)POLYSICS 空きっ腹に酒
【関連リンク】
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tricotまとめ
きのこ帝国まとめ
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キズ / 『仇』
来夢さんの歌詞ほんとにグッと来る。この先ずっとかっこいい歌
詞歌ってて欲しい。
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Neverland / 『HumaNOISE』
歌詞合ってる?
JAKIGAN MEISTER / 『Bhava』
ジャケットイラストのギャグが最高です
咲人さんのイラストに影響されて女性の友達とクリスマスに
シードルを飲もうと考えました 断わられました
咲人さんの絵は手つかずの新雪のよう 語学の勉強も真面目
です
咲人さんの絵はとても良いのでこれからも描き続けてくださ
い 独創的かつ笑えるイラストです 好きです
JAKIGAN MEISTER / 『Bhava』
インサクリファイスが好評です ナイトメアメンバーで仲間
の飲み代をまとめて払うと雑誌で語っておられた咲人さん
ナイトメアでキリストはユダと詠まれていました 二年前の
Withはラクリマクリスティを意識したと知りました 咲人
さんのナチス嫌い発言
咲人さんにはキリスト教に対する照れのような感じを受けま
す キリストとご自分にとても似た意識を持っているのかも
しれないと思いました
downは意味を調べました 夜明け、でした
いつか一緒に朝日を見ようという歌詞に救われました
ジャキガンマイスターは咲人さんのセンスの良さが光ってい
ますね