2026-09-11

2ndアルバム『GATE OF NO RETURN』の全貌を紐解く鍵となる、囁揺的音楽集団AsMRのインタビューが到着!!!!

 「1枚目にしてベスト(至高の作品)と称された1stアルバム『MUSIC RECEPTOR』のリリースから、早くも3年の時が過ぎた。このたび、囁揺的音楽集団AsMRが2ndアルバム『GATE OF NO RETURN』を9月30日に発売する。本作には、新曲はもちろんのこと、ゲーム「Lirac」の主題歌『cult à la carte』や、ボードゲーム「魔女のお茶会」シリーズのイメージソング『Maleficium』『カルデラの虎』など、いくつものタイアップ曲に加え、中恵光城、霜月はるかとコラボレートした楽曲も収録している。さらに、「少女革命ウテナ」のテーマ曲『輪舞 -revolution』もカバー収録した。メンバーいわく、「根底にある軸は揺るがず、変化球に富んだ表情を描いたアルバム」に仕上がっている。
発売に先駆け、9月19日に囁揺的音楽集団AsMRは、横浜みなとみらいブロンテで結成5周年記念ワンマンライブ「GATE OF NO RETURN」を行う。この日の会場では、2ndアルバム『GATE OF NO RETURN』の先行販売も行われる。
囁揺的音楽集団AsMRが2ndアルバム『GATE OF NO RETURN』に詰め込んだ、幻想浪漫と闇と病みを抱いたメタルシンフォニアな世界観の魅力を、4人が全曲解説という形で伝えてくれた。



『FLASHBACK』

Ayaka 『FLASHBACK』は、アルバムというGATEを開けるための鍵となるSE曲として作りました。この曲からは、不穏な演奏の中から溢れ出すように、わたしの語りがたくさん流れてきます。その言葉が、アルバムに収録した曲の歌詞に綴られていた一節であったり、このアルバムをイメージする言葉だったりします。しかも、それらの言葉をウィスパーで語るなど、いろんな表情を持って響かせています。つまり、聴こえてくるすべての言葉が、今回のアルバムのテーマと重なるものです。この曲の最後で、わたしは囁くように言葉を発しています。その言葉を聴いて、ぞっとしてください。


『Point of No Return』


──INTRODUCTIONとなる『FLASHBACK』を受けて、『Point of No Return』が流れてきます。とても重厚で、スケールのある楽曲ですよね。

emyu:  楽曲のテイスト的には、北欧ロックに近いのかな。憂いがあるのに、重厚感がある。相反する要素が1曲の中で上手く共存している感じがいいですよね。この曲、歌入れが大変だったんでしょ。

Milli でも同時に、メロディーラインと歌詞がとても美しいから、歌っていると気持ちが込み上げてきて、いつも涙声になってしまいます。この曲、グッとくるメロディーや曲調のポイントがけっこうあります。まさに、囁揺的音楽集団AsMRだからこそ描き出せる、「私たち、こういうバンドです」という楽曲に仕上がりました。

Ayaka 「Point of No Return」とは、"引き返し不能点"のこと。"到達不能極"という意味を持つ、「ポイントネモ」という言葉が、この曲の元になっています。プロデューサーに「"人間の到達できない場所"を題材にしたい」と言われました。でも、それが場所の説明になってしまってはと思い、"場所を擬人化"して歌詞に落とし込みました。

GINA この曲のギターのポイントは、ずーっと裏メロを弾いているところです。ヴァイオリンも裏メロを弾いていますが、emyu:とは違うメロディーを奏でることで、この曲の持つ壮大さや物悲しさをより深く描き出せば、Milliの歌声の綺麗な部分や悲しい表情にも、うまく寄り添いました。そこは、ぜひ聴いて確認してください。


『ライトリライト』


──『ライトリライト』は、MilliさんとAyakaさんのデュエット曲です。

Ayaka 囁揺的音楽集団AsMRでは初の挑戦になりました。この曲のテーマになったのが「マンデラ・エフェクト」(事実とは異なる記憶を、不特定多数の人があたかも正しいことのように共有している現象のこと)という言葉になります。『ライトリライト』では、Milliとわたし、どっちが歌っているのかわからなくなるくらいに混ざり合う、そういうイメージを持って歌いました。
この曲の魅力は、デュエットに初挑戦したことです。ちょっとお洒落な曲調も気に入っています。何より、歌っていて楽しかったです。レコーディングでは、それぞれ歌を録っていますけど。デュエットの感覚をつかむため、2人で一緒にブースに入り、触れ合うほどの至近距離で、お互いの歌声を感じ合いながら歌いました。

──心地よく弾む曲調なのも、『ライトリライト』の特色ですよね。

emyu: そうなんです。『GATE OF NO RETURN』には、変化球に富んだ楽曲がいろいろと収録されています。その中でもとくにJ-POPに近い形として作り上げたのが、『ライトリライト』です。囁揺的音楽集団AsMRといえば、ダークファンタジーやマジカルな路線で表現する場合が多い中、令和のJ-POPに近い形として作り上げたのが『ライトリライト』だとわたしは捉えています。
オンタイムで刻んでゆく現代の16ビート それを、『ライトリライト』では感じていただけると思います。むしろそれが、心地よい違和感として耳や全身に響いていく。そこにも、この曲の面白みがあります。


『Maleficium』


──続いては、ボードゲーム「魔女のお茶会」に登場する胡蘭麗のイメージソングとして作った『Maleficium』ですね。

Ayaka ボードゲーム「魔女のお茶会」に登場する、ラスボス的なキャラクター・胡蘭麗の楽曲だから、壮大さを出しています。それもあって、GATE(LIVEの意)を締める、最後の大きなインパルスを与える曲として演奏することも多いです。囁揺的音楽集団AsMRの歌詞を書くうえでわたしが大切にしているのが、「痛みを愛する者たち」というイメージなんですけど。『Maleficium』には、狂気や残酷さ、冷酷さなどを記しています。その中に、一人の少女が心に抱く、切なさや孤独も綴りました。わかりやすくいうと、「病ンデレ」です。わたしが表現するうえで、「病ンデレ」の要素は大好物なので、それを『Maleficium』では表現しています。

Milli 歌詞に書かれた思いを歌声で表現する際に、「この人物はこういう性格だから、こういう歌声で」など、いろいろと想像を巡らせ、固めたうえで歌うことが多いです。『Maleficium』を歌うときは、すんなりと曲の世界に入り込めました。しかも歌っていると、気持ちがすごく入り込んでいくから、歌いやすかったです。

GINA わたし、この曲が大好きです。わたし自身は病ンデレではないですけど、歌詞にはすごく共感できる部分が多いです。いつも感情の赴くままに演奏していくので、GATEではよく、感情を大爆発させながら弾いています。しかもノリやすい楽曲だから、RECEPTOR(お客さまの意)も、『Maleficium』を演奏するたびに嬉しそうな表情でノッてくれます。まさに、メンバーとRECEPTORとが、互いに感情を大爆発させながらコミュニケーションを取っていく楽曲にもなりました。


『Tempestas Dei』


──『Tempestas Dei』は、霜月はるかさんとコラボレートした楽曲です。霜月さんが得意としているブルガリアンヴォイスを多用した楽曲であり、それを囁揺的音楽集団AsMRの世界と融合させたところが、とても新鮮でした。

Milli 霜月さんと一緒に、いくつもの声を重ねて録りました。わたし自身、ブルガリアンヴォイスは初めての体験だったから苦労はしました。歌の面で新しい扉を開いてもらえましたし、ブルガリアンヴォイスという表現方法が囁揺的音楽集団AsMRにフィットしていると感じたと言いますか、しっかりと囁揺的音楽集団AsMRの色に染め上げた楽曲になりました。

──他のアーティストとのコラボレートは、囁揺的音楽集団AsMRにいい刺激を与えましたよね。

emyu: ほんと、その通りです。自分たちで突き詰めながら、その世界観をどんどん色濃くしていくことも制作していくうえでの楽しさですけど、メンバー以外の方とコラボレートすることで、バンドに新しい風が吹いてくる。そうすることで、自分たちだけで色濃くしていく中では見えていなかった部分が見えてくるのがいいんですよね。しかも今回は、霜月さんというヴォーカリストとのコラボレート。ブレスのタイミングを含め、歌う呼吸に合わせることで生まれる演奏など、いつもとは異なる新鮮さも感じました。むしろ、Milliの歌い方に慣れているからこそ、「あっ、こういうのもあるよね」ということに気づかせてもらえたように、表現していくうえでの世界観に広がりを持てたのも良かった経験でしたね。

Ayaka 霜月さん自身の持っている世界観の一つが、囁揺的音楽集団AsMRと近しい面もあるからなのか、囁揺的音楽集団AsMRの世界観と重なる美しい歌声を表現できたなと感じています。歌詞の面でSFファンタジーな世界なのも、いつもの囁揺的音楽集団AsMRで表現している視点とは異なるから、そこも新鮮でした。


『輪舞 -revolution』


──囁揺的音楽集団AsMRが、カバー曲を。しかも、「少女革命ウテナ」のテーマ曲『輪舞 -revolution』を取り上げたのが嬉しい意外性でした。

Milli 「少女革命ウテナ」が、放送30周年で、ご縁があったことから、『輪舞 -revolution』をカバーさせていただきました。

Ayaka Milliの歌声や歌い方もそうですけど、この曲では、emyu:のヴァイオリンの演奏が、単なるカバーに陥らず、囁揺的音楽集団AsMRの色にしっかりと染め上げる要因になったなと思います。

emyu: わたしも、無意識で演奏をすると原曲のパワーに引き寄せられてしまうし、それがわかっていたから、あえて原曲を忘れようと、一つの方法を試しました。それが、純粋に譜面だけを見て、そこからインスパイアされた演奏を心がけること。譜面から読み取った音を軸に、そこへ「囁揺的音楽集団AsMRとして演奏をするならこう表現する」というスパイスを振りかけました。メンバーみんなそうですが、原曲にリスペクトがあるぶん、いかに違う面を見せていくのかは、全員が苦労した部分でしたね。

GINA わたし自身は、この曲では裏方に徹した演奏をしています。それにしても、歴史を重ねてきた有名なアニソン曲を囁揺的音楽集団AsMRとしてカバーできる日が来るとは…。もうそれだけで嬉しかったですし、単なるカバーに終わらずに、進化し続ける囁揺的音楽集団AsMRの姿をカバー曲を通しても示せたのは、貴重な機会になりました。


『AYAKASHI奇譚』


──舞台「ばけどろ」のオープニング主題歌として作り上げたのが、奇々怪々な和の要素を満載した『AYAKASHI奇譚』です。

Ayaka 『AYAKASHI奇譚』も、囁揺的音楽集団AsMRの中に新しい風を吹かせた曲になりました。歌詞は、"百鬼夜行"をイメージして書きました。きっかけは、舞台「ばけどろ」のオープニング主題歌の依頼を受けたことでした。舞台では、妖怪とミステリーとの組み合わせをテーマにしていました。わたし自身が、江戸川乱歩などミステリーの世界や妖怪系のものが大好き…というか、大好物なので、すごく楽しんで歌詞を書きました。歌詞には、いろんな妖怪が出てくるので、どんな妖怪なのか、想像を巡らせながら聴いてください。『AYAKASHI奇譚』は、和の要素を詰め込んだ、囁揺的音楽集団AsMRとしても新しい要素を組み入れた楽曲になりました。歌詞は、完成前の段階でしたが、舞台の脚本をいただき、それを参考にもしましたし、先方から、「探偵と妖怪をテーマに」「めぐり会ったが運の尽きという感じで」とも依頼されていたので、それも巧みに歌詞に組み込みました。その中に、怪しげなわたしの語りも流れてきます。そこの言葉は、夢野久作先生が執筆した『ドグラマグラ』に出てくる、お坊さんが唱える言葉などを参考にして書きました。

Milli 『AYAKASHI奇譚』は、1曲の中でころころと曲調(表情)が変わっていきます。歌い方も、いろんな妖怪が次々飛び出すイメージで歌っているので、そこに注目してください。『AYAKASHI奇譚』は、GATEで演奏をするとすごく盛り上がる曲だから、この曲をやるたびに、みなさん、とても楽しい表情でジャンプをしています。囁揺的音楽集団AsMRの楽曲の中でも、とくにノッてくれる楽曲が『AYAKASHI奇譚』じゃないかと、わたしは感じています。

GINA 『AYAKASHI奇譚』では、わたしなりに「こういう妖怪がいて、こういうイメージで」と想像を巡らせながらギターを弾きました。しかもこの曲、GATEで演奏するたびに、いろんな解釈で物語を捉えていけるから、GATEのたびに異なる弾き方をしています。そういうところにも注目していただきたいですし、個人的にすごく思い入れの深い、大好きな曲です。

emyu: 囁揺的音楽集団AsMRの場合、ヨーロピアンな雰囲気の楽曲が多かった中、囁揺的音楽集団AsMRなりに和ロックを落とし込むとこうなる、という形を示した楽曲になりました。百鬼夜行というテーマもいいですよね。これを西洋風に捉えたらデーモンになるんでしょうけど、妖怪という言葉の響きも含めて、より親しみを感じるところも、表現していくうえでの面白さの一つになりました。
『AYAKASHI奇譚』の曲世界を描くうえで大切にしていたのが、「大正浪漫」でした。個人的に、Ayakaちゃんが語る「嗚呼恐ろしき」の言葉の響きも好きなところで、あえてエフェクトをかけて、古いラジオから聴こえてくるような音に仕上げています。また、アコーディオン(土屋恵)の演奏が曲にめっちゃはまったことで、古き良きタンゴのような雰囲気を出すことができました。ヴァイオリンとアコーディオンの演奏が混じり合ったあの音色も、まさに大正浪漫ですよね。


『a・ni・ma』


──『a・ni・ma』は、小説「幸福の森」のテーマソングとして作り上げた、暗鬱な表情を持つ楽曲です。

Ayaka 『a・ni・ma』は、小説「幸福の森」のテーマソングとして作りました。作品自体は、湿度のある、じっとりとした物語なんですけど。それを表現するうえでわたしは、孤独さ、そして森の持つ綺麗さと、それだけではない、ちょっと怖い面を言葉にして落とし込みました。森って、ただ綺麗なだけじゃない、綺麗に見える石をどかしたら、中からじっとりと湿った土と、そこで蠢く虫が出てきたりもするじゃないですか。ときには、森から抜け出せなくなるような怖さを覚えることもあります。そこから、いろんな湿り気のある思いが湧き上がり、この歌詞を書き上げました。

GINA わたし、『a・ni・ma』の持つ生温さと湿度がすごく好きなんです。この曲を弾きながら、いつも「この雰囲気にずっと浸っていたい」と思ってしまいます。レコーディングでも、GATEにおいても、あまり感情を入れすぎず、心地よさを意識して弾いています。
この曲の前半部はアコースティックギターで演奏しているから、曲の持つ雰囲気に馴染みやすいんですけど。後半でエレキギターが入るところからは、弾き方を変えたり、ピックを持ち替えたりして、なるべく湿り気のある演奏を心がけました。もう一つポイントにしているのが、ヴァイオリンとユニゾンで弾いているところ。レコーディングでは、先にemyu:が弾いていたことから、あえてヴァイオリンのソロっぽくギターを弾いてみました。GATEでは、すべてエレキギターを使っていますが、『a・ni・ma』は、囁揺的音楽集団AsMRの楽曲の中で唯一、アコースティックギターを使った曲になりました。

emyu: 『a・ni・ma』は、ずっと"静"を大切に表現していく曲。ようやく最後のほうで、少し"動"の表情も見せて終わります。そこの表現が、とても難しいんです。聴く側も、ずっと静が続くと飽きてしまう。そこを、いかに飽きさせずに綺麗に表現していくか、その表現力がとても要求されるから、じつは演奏するのが難しい楽曲でもありました。
2ndアルバム『GATE OF NO RETURN』を通して、囁揺的音楽集団AsMRは「踊れる囁揺的音楽集団AsMR」や「みんなで飛び跳ねて盛り上がれる囁揺的音楽集団AsMR」など、新たな表情を手に入れましたけど。『a・ni・ma』を通しても、「しっかりと聴かせる囁揺的音楽集団AsMR」という変化球を手にできたなと、わたしは感じています。むしろ、こういう曲があるからこそ、他の曲が際立つ面もありますよね。


『カルデラの虎』


──『カルデラの虎』は、ボードゲーム「魔女のお茶会」に登場するナンドンランドンのイメージソングとして作りました。まるで虎が吼えるような歌い方も、嬉しいインパクトを与えています。

Ayaka 「虎が吼える 轟音」と歌詞を書いたうえで、轟音を、英詞のような響きにして、吼えるような声にして歌ってもらう、そんな遊び心も取り入れています。歌詞の題材になったボードゲーム「魔女のお茶会」に登場するナンドンランドンが、「気高く、美しく、強い」キャラクターの持ち主。そこから、「みんなを束ねる強い女性」や「気高く、美しく、強く生きる女性」をイメージして書きました。言葉も、あえて強く、大きな存在感を放つ単語などを選んでいます。

Milli まるで、スケールの大きな映画のエンディングで流れてきそうな曲ですよね。楽曲のテーマになっていたのが、「炎」でした。この曲を歌うときにわたしは、炎が燃え盛る中、わたし自身が太い樹木となり、たとえ炎の中であろうと、ずっと根っこを張り続けた気高き姿で歌うというイメージを持っていました。GATEで『カルデラの虎』を歌うときも、ライブハウスという土台にしっかりと根っこを張り、「みんなついてこいよ」という気持ちで歌っています。あと、「轟音」と歌うときもすごく気持ちいいんです。GATEだと、RECEPTORの熱気や熱狂もそこに加わるから、そのときそのときで血が騒ぎ、その場に相応しい『カルデラの虎』という姿に毎回染まっています。ぜひ、そこにも注目してください。

GINA 『a・ni・ma』では、あえて他の楽器の邪魔にならないように、むしろ、他の楽器に馴染むようにと演奏していましたけど。『カルデラの虎』では、ギターの音が目立つようにしっかりと弾いています。この曲の演奏でポイントになっているのが、「龍虎」。龍がemyu:で、わたしが虎となって演奏をしています。だから、ギターもできるだけ存在感を際立たせて弾きました。途中に、ヴァイオリンとギターがユニゾンで演奏する場面が出てきます。ここでは、しっかりと音を合わせて弾いていますが、ギターはギターとしての存在感を発揮しながら、ヴァイオリンはヴァイオリンとしての存在感を発揮してと、2人の主役が1曲の中で共存し合い、ときには戦いながら演奏していくように表現しています。そこにも、注目してください。


『cult à la carte』


──アルバムも佳境に入っていきます。次に流れるのが、ゲーム「Lirac」の主題歌『cult à la carte』です。

Ayaka 『cult à la carte』は、魔法使いと人間が共存する魔法学校を舞台にした、Liracという作品のテーマソングです。先方から、「ハロウィンのような雰囲気の曲を」とオーダーがあり、Rookie.Fさまに曲を作っていただきました。ゲームの世界観とすごくマッチする楽曲になったと思います。
囁揺的音楽集団AsMRの場合、怪しげなテーマで歌詞を書くことが多いんですけど、今回は怪しさも出しつつ、かわいさを意識して歌詞を書けたので、そこも表現していくうえでの楽しさでした。
歌詞を書くときに、最初に「cult à la carte」という、タイトルにも記した言葉が思い浮かびました。その言葉が浮かんだ瞬間に物語が一気に浮かび上がり、この歌詞を書き上げました。その言葉を思い浮かべたとき、「わたしって天才だ」と自分で思ってしまいました(笑)。

Milli 『cult à la carte』のピアノ演奏は、ジャズのフレーズを多用しながら、跳ねるようなジャジーな雰囲気を心がけて弾きました。囁揺的音楽集団AsMRの楽曲の中でも、とくに「かわいい曲」になりましたけど。そこは囁揺的音楽集団AsMRなので、かわいくなりすぎず、ちょっと妖艶さも意識して弾いています。

emyu: 『cult à la carte』は、1曲の中で表情がころっころと変わる曲なんですね。曲調が変わるごとに曲の表情も変わるから、切り替えの瞬発力をすごく求められたし、鍛えることのできた楽曲になりました。例えるなら、白い絵の具を塗ったあとに、同じ筆で青を描く。そのとき、急いで筆の色を落として切り換えていく。それと同じ感覚です。いきなり違う顔が次々に飛び出せば、一度曲が終わると見せかけて、またボーンと違う表情が飛び出すなど、まるでジェットコースターのような感覚で、次から次に変わる表情を味わえる、1曲の中で、いろんな色を見せることのできた楽曲になりました。


『MYOSOTIS』


──アルバムの最後を飾ったのが、中恵光城さんとコラボレートした『MYOSOTIS』です。

Ayaka 囁揺的音楽集団AsMRとして初めてコラボレートさせていただいたのが、中恵光城さんでした。『MYOSOTIS』では、中恵さんが歌詞を書いてくださいましたし、囁揺的音楽集団AsMR史上一番ダークファンタジーな、すごく深いテーマの楽曲になりました。
『MYOSOTIS』自体が、1本の劇のような楽曲なんですね。Aメロ・Bメロ・サビという定義に縛られない、どこを切り取っても異なる曲に聴こえる印象をわたしは持ちました。とにかく展開が激しいうえに、同じ繰り返しがない楽曲です。リズムも、弾くフレーズも全部異なる難しい曲ですけど。ラストに向かって盛り上がっていく展開がすごく気持ちを高ぶらせるからこそ、GATEでこの曲を演奏していると、みんなで気持ちを一つにして盛り上がって終われる。それもあって、アルバムでも最後の曲に収録しました。

Milli 中恵さんは、歌詞とは別に、『MYOSOTIS』という曲を作るうえでの物語を書いてくださっていて、そのお話も歌う前に読ませていただきました。だから、「『MYOSOTIS』はこういうお話で、こういうキャラクターたちがいて」など、しっかりと世界観を理解したうえで歌入れできたのも良かったです。
『MYOSOTIS』は、最初にストーリーテラーが出てきて、お話を語りながら始まります。そこから1ページずつ物語をめくっていくように展開していく楽曲です。物語自体は、いろんな展開を描き出すから、表情も次々と変わりますけど。最後には、1本の物語が終わるような、劇でいうなら、壮大な物語が盛り上がりを見せたうえで、幕を降ろしていくような楽曲になっています。歌では、ロングトーンも駆使しているので、そこも、この曲のポイントとして聴いてください。

emyu: 『MYOSOTIS』は、1曲の中でテンポが微妙に変わっていく楽曲ですけど。そのテンポの変化が本当に微妙なんですよ。2~3テンポ速くなったと思ったら、4テンポくらい遅くなるなど、普通に聴いているぶんには気づかないくらい、本当に微妙なテンポチェンジが多い曲です。だけど、その微妙なテンポのさじ加減次第で高揚感が増せば、ちょっと落ち着いた感じにもなるから、そこが大切な要素なんですよね。しかもそういう微妙なテンポの変化が、人の感情の揺れを描く表現にも重なっていく。そこに、わたしはこの曲を表現していくうえでの面白さを感じました。


2ndアルバム『GATE OF NO RETURN』を作り終えての思い。


──完成した2ndアルバムの『GATE OF NO RETURN』、どんな1枚として仕上がったのか教えてください。

Milli 今回のアルバムには、良い意味で「かわいかったり、和の要素だったりと、これは本当に囁揺的音楽集団AsMRの曲?」「囁揺的音楽集団AsMRは、ここからどうなるんだろう」と思わせる、すごく挑戦した曲を多く詰め込んでいます。1stアルバム『MUSIC RECEPTOR』が、囁揺的音楽集団AsMRらしさを全面に出した作品だったからこそ、2ndアルバム『GATE OF NO RETURN』で表現の幅が広がったことで、個々の力も増したように、新しい囁揺的音楽集団AsMRを見せられたなと思っています。音源として楽しんでいただけるのも嬉しいですが、GATEでは、また異なる表情で楽しめるから、そこの違いも味わってください。

emyu: 囁揺的音楽集団AsMRって、バンド界隈では本当に珍しい存在なんですね。バンドの中にクラシック奏者が入ることはあっても、囁揺的音楽集団AsMRのように、メンバーの半分がクラシック畑出身で、半分がロック畑出身というのは、なかなか稀有な存在です。しかも、演奏においてのクラシックの要素や濃度が濃いんですよ。なのに、ロックとクラシックの融合と調和が程よく取れている。その世界観をめちゃめちゃいい形で表現した楽曲が、『GATE OF NO RETURN』にはたくさん詰め込まれています。もちろん、私たちにとっての挑戦となる楽曲はいろいろとありましたけど、そのぶん、変化球もたくさん投げられたアルバムにもなりました。同時に、私たちが演奏をすれば、どんな要素でも囁揺的音楽集団AsMRの色に染まる。それを確認できた作品にもなっています。ぜひ、味変を楽しむ感覚で、『GATE OF NO RETURN』を楽しんでください。


9月19日(日)に横浜みなとみらいブロンテで行われる、 5周年記念ワンマンゲート「GATE OF NO RETURN」に向けて。


──9月19日(日)には横浜みなとみらいブロンテで、 5周年記念ワンマンゲート「GATE OF NO RETURN」が行われます。その日に向けての言葉もお願いします。

Milli 囁揺的音楽集団AsMRのワンマンゲートとしては、4回目になります。確実に個々のレベルも、バンドとしての結束力も、回数を重ねるごとにアップし続けてきました。とくに、2ndアルバム『GATE OF NO RETURN』を通して新しい扉を開いたからこそ、今回のワンマンゲートでも新しい扉を開き、みなさんに新しい囁揺的音楽集団AsMRを味わってほしいなと思っています。
その扉を解き放つGATEを、ぜひ体感してほしいんです。この日から、アルバムの先行リリースも会場で始まりますしね。まずは、アルバムに詰め込んだ衝撃を、ワンマンゲートを通していち早く感じてください。

emyu: 本当に、今の囁揺的音楽集団AsMRは、バンドのアンサンブルのレベルアップ度がものすごく高いです。それだけ、個々に何かしらつかんだものがあるからこその成果だと思います。それは、ワンマンゲートに向けたリハーサルを行っていても感じることです。お互いに音で会話しあえる頻度がものすごく高くなったからこそ、一緒に演奏をしているだけで楽しいんですよ。バンドとしてレベルアップした姿もそうだし、これまでの囁揺的音楽集団AsMRにはなかった色が、今、どんどん組みこまれているから、その姿に触れたRECEPTORも、たとえ初見だろうと、自然と盛り上がっていけるはずです。
今、メンバーは、一緒に音を重ねあうことをめちゃめちゃ楽しんでいます。音で通じ合えるってこんなにも楽しいんだというのを、リハーサルや近々のイベント・GATEの場を通して強く実感しているからこそ、その楽しさをみなさんと一緒に味わい、分かち合いたいので、ぜひワンマンゲートに来てください。ともに、音楽の会話を楽しみましょう。お待ちしています。


TEXT:長澤智典


INFORMATION


2nd Album「GATE OF NO RETURN」9月30日発売!
『GATE OF NO RETURN』
2026.9.30 Release
MUEA-1028
¥3,300(税込)
『FLASHBACK』
『Point of No Return』(テーマ ポイント・ネモ)
『ライトリライト』(テーマ マンデラエフェクト)『Maleficium』(ボードゲーム「魔女のお茶会」胡蘭麗 イメージソング)
『Tempestas Dei』(霜月はるか×囁揺的音楽集団AsMR コラボレーション楽曲)
『輪舞 -revolution』(少女革命ウテナ OPテーマ Cover)
『AYAKASHI奇譚』(舞台「ばけどろ」オープニング主題歌)                  
『a・ni・ma』(小説「幸福の森」テーマソング)                      
『カルデラの虎』(ボードゲーム「魔女のお茶会」ナンドンランドン イメージソング)
『cult à la carte』(ゲーム「Lirac」主題歌)
『MYOSOTIS』(中恵光城×囁揺的音楽集団AsMR コラボレーション楽曲)


5周年記念ワンマンゲート「GATE OF NO RETURN」
9月19日(土)
開場 18:00 / 開演18:30
[会場]
横浜みなとみらいブロンテ
https://www.bronth.live/access.html
[出演]
囁揺的音楽集団AsMR
[チケット]
5,000 +1D
■会場にて9月30日発売予定 2nd Album「GATE OF NO RETURN」超先行販売決定!
> チケット購入(WEBは偶数番号、ライブ会場では奇数番号にて販売)                                      
https://www.funity.jp/tickets/muetike/show/AsMR260919/1/1


SNS
WEB: https://asmr-band.jp/
X: https://x.com/asmr_band/


MYOSOTIS/囁揺的音楽集団AsMR Collaboration with 中恵光城 Our signature Celtic rock song


カルデラの虎/囁揺的音楽集団AsMR Ethnic rock music centered on people living near volcanoes


AYAKASHI奇譚/囁揺的音楽集団AsMR A song themed around the “Night Parade of a Hundred Demons”


a・ni・ma/囁揺的音楽集団AsMR -Official Music Video-Kiwa Tennoz edition 小説 幸福の森テーマソング



囁揺的音楽集団AsMR YouTubeチャンネル 
https://www.youtube.com/@AsMR_band

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