2017-02-09

GIRLS ROCK SPLASH!! 2017 Winter LIVE REPORT (前編)

 イベンターのオデッセーが定期開催中、ガールズバンドを集めたイベント「GIRLS ROCK SPLASH!!」。2月5日、新宿ReNYを舞台に「GIRLS ROCK SPLASH!! 2017 Winter」が開催になった。出演したのは、 HelloMusic/Risky Melody/CANDY GO!GO!/みならいモンスター/JULiC/CREA/HighChe’s!!/ Chu’s day.の計8バンド。今回は各バンド40分ステージということから、それぞれが自分たちの魅力をしっかりと発揮してゆくステージングを展開していた。
 この日も、レギュラー司会者のハグてっぺい氏の司会のもと、ライブ後には出演者たちを呼び込み、軽妙なトークも行なっていた。ここでは、前半部を彩ったJULiC/みならいモンスター/HelloMusic/HighChe’s!!のライブの模様をお伝えしよう。



JULiC

 イベントのトップを飾ったJULiCはハード&ドライヴな音をベースにしたバンド。冒頭を飾った『逢恋歌』から、彼女たちは激しく躍動したハードエッジな演奏を突き付けてきた。それ以上に耳を惹いたのが、歌謡曲然としたメロディアスな歌。歌謡ハードロックというよりも、荒ぶる演奏に乗せ歌心を届けてゆくバンドと言ったほうが良さそうだ。その姿勢は、続く『風』にも投影。心地好く駆ける演奏の上で、気持ちをときめかせる歌が響き渡っていた。時にツーステップを踏みながら、時に手を振り翳し、彼女たちの歌に未来を照らす光を感じていた。
ミッドメロウな『あかし』が、胸にジンッと嘆いた感情を染み込ませだした。祈るように、言葉に想いを乗せて歌う舞子。その歌声と演奏を誰もがジーッと見入り、心惹かれていた。一転、ふたたび演奏は熱を帯びだした。感情の奥底から叫びたい気持ちを引きずり出そうと、舞子は凛々しく力強く『licht-リヒト-』を歌いあげてゆく。心が火照りだす。何時しか大勢の人たちが拳を空へ突き上げていた。演奏も後半へ突入する頃には、熱い声を張り上げていた。
2月22日に発売するシングルの表題曲『Doubt』はラウドでグルーヴィな、触れたとたんに魂が熱く沸き立ってゆくスタジアムロックナンバー。ズクズクと響く音が身体を大きく折り畳ませてゆく。スケール大きい歌と演奏へ、観客たちも熱した気持ちを預けていた。続く『Survival Night』では、大勢の人たちがタオルを振りまわし、時に跳ねながら、同じくスケールあふれた歌と演奏に飛び乗り騒ぎ続けていた。この2曲が最新シングルに収録になる曲たち。歌ものハードロックなJULiCらしさを存分に味わえる作品になりそうだ。
沸き立つ感情を抑えきれない?!。JULiCが最後に叩きつけた雄々しく雄大な『カタルシス』に触発され、たくさんの人たちが絶叫と共に拳を振り上げ続けていた。激しい音の中に歌心を抱かせるJULiC、メタルという枠を超えたところで支持したいバンドだ。

http://julic.net/



みならいモンスター

 みならいモンスターは及川三姉妹によるバンド。彼女たちが運んできたのは、胸をキュッと疼かせる青春な香りを携えたポップな歌の数々。
 ほわほわと沸き立つ恋する想いを、ギターの未来実が気持ちを開放するように歌った『恋のムード』。続く『いつもこのままで』では、ベースの唯音が、ミッドメロウな演奏の上で、想いを一つ一つ噛みしめるように歌いかけてきた。双子の彼女たちが、恋する想いを異なる心情と異なる歌声で伝えてゆく。そこに面白みも覚えていた。
感情のボリュームを上げながら、軽快な演奏に飛び乗り未来実が『マリ』を歌いだした。軽やかに駆けてゆく演奏に合わせ、場内ではタオルを振りまわす人たちも。間奏では熱した声も飛び交っていた。心地好く気持ちを弾ませる歌と演奏に触れていたら、心がウキウキと踊りだしていた。観客たちがタオルをまわしたくなる気持ちも納得だ。唯音がヴォーカルを取って歌ったのが、軽快な演奏の上で、秘めた想いも抱きながら歌った『今日でさよならなんて悲しすぎるから』。何処かセンチなのに、でも演奏は力も与えていく。気持ちを明るく前へ突き上げてゆく歌が未来実に似合うなら、唯音には切なさや悲しさ、想い秘めた歌がお似合いだ。
未来実と唯音の重なりあう歌声から始まったのが、『君と風と太陽と』。未来実の歌声をリードに、気持ちへワクワクとした明るい刺激の光を降り注ぐ歌に触れていると、ドキドキが胸の奥から次々と生まれてゆく。なんて眩しい青春の香りを覚えさせる歌だろう。ゆったりとしたメロウナンバーの『夜』でも、心の中に巡る想いを未来実が儚い声色を持って歌いかけてきた。
唯音をリードに、みならいモンスターはハートが震えるくらいのときめきを、明るく心地好く駆けてゆく『HAPPY END』に乗せ届けてくれた。震える気持ちがハッピーエンドに繋がると彼女たちは歌いかけてきた。ならばきっと、ファンたちの震えた心もみならいモンスターと一緒に素敵なハッピーを描き続けてゆくだろう。まだまだ拙い演奏だが、それも今の彼女たちの魅力と捉えようか。

http://fbgqx631.wixsite.com/minarai-monster



HelloMusic

ハッピーを思いきり振り巻きながら『きいろのマーチ』が飛びだした。胸をキュンキュン弾ませるガーリーな楽曲をHelloMusicはパワー全開に届けてゆく。駆ける演奏とシンクロするように、ときめきの鼓動もドキドキ早鐘を打っていく。なんてカラッと晴れた気持ちへ導いてゆくギターナンバーだ!!。勢いを加速させるように『花が咲くとき』へ。弾け飛んだ歌声と演奏に触発され、感情のパワーがどんどん上がっていく。それ以上に、ドキドキのボルテージがぐんぐん上昇し続けていた。
HelloMusicには、ガーリーという言葉がとても似合う。女の子のちょっぴり覚めた本音も交えながら幸せを問いかけた『ありふれたこと』。その心模様を、HelloMusicの音楽が具現化しているというべきか。胸に秘めたドキドキがカラフルに色づくよう、HelloMusicは『ちいさなあめ玉』を届けてくれた。場内の人たちは、歌に合わせ手を振りながら想いを返してゆく。 はしゃぎたい気持ちがどんどん熱を持っていく。終盤にはタオルを振りまわす光景も生まれていた。
光の粒々が飛び散るように、一つ一つの音の粒が身体へどんどん勇気を注入していく。ギターを掻き鳴らし、HelloMusicは『まんまるボブ』を軽快に届けてくれた。「みんなへ優しさが訪れますように」。最後にHelloMusicは『ホットミルク』を演奏。ヴォーカルのちぃ太の持つポジティブな気持ちをそのままHelloMusicの歌や歌詞や楽曲に投影。彼女は「一生HelloMusicを続けたい」と語っていた。その気持ちが未来を向いている限り、この楽しさをHelloMusicは届け続けてくれるに違いない。

http://hellomusic.tokyo/



HighChe's!!

 いきなり眩しい太陽の光が射し込み、クラッとしたような気分だ。HighChe’s!!のライブはバンドのテーマ曲『HighChe's!!』からスタート。一瞬の目眩は、はしゃぐための嬉しい合図。サビでは大勢の人たちが開放的な歌に飛び乗り、思いきり飛び跳ねていた。Mikuの「HighChe’s!!」の声に、 場内中から「HighChe’s!!」の声が飛び交う風景も。
絶叫響く場内。火照った気持ちをさらにヒートさせようと、火の玉剛速球ナンバー『青空』をHighChe’s!!はぶち込んできた。彼女たちの歌と演奏は真っ直ぐだ。それはメンバー自身が無垢な想いを感じるまま素直に演奏へ投影してゆくから。その熱い気持ちに触発され、何時しか拳を振り上げ声を張り上げてゆくのも納得だ。熱した感情をさらにバクバク爆発させようと、HighChe’s!!は感情をブチあげてゆく『BAN BAN BAN』を演奏。汚れを知らぬ純粋な歌と演奏は、まさに青春の輝きのよう。彼女たちの場合、その輝きは火傷しそうなほど熱している。だから、見ている側も熱く触発されてゆく。
熱狂から、一変。Mikuの真っ直ぐな歌声が場内中へ響きだした。彼女の歌を優しくサポートしてゆく演奏陣。バラードの『オレンジ』が、失った人への切ない想いを甦らせた。とても哀切な歌なのに、Mikuの声量あふれた声に触れていると切なさの中にも前向きな力を覚えてしまうから不思議だ。でも、それが今の等身大なHighChe’s!!の姿と言うべきか。キラキラ輝きを放ちながらHighChe’s!!が届けたのが『スーパームーン』、次第に歌や演奏が熱を持って上昇してゆく。何時しか場内には腕を振り上げ、火照った想いを返してゆく人たちが大勢いた。終盤に生まれた「ラララ」の合唱が、それを物語っていた。
yuriのドラムビートに合わせ、会場中の人たちがワッショイ跳ねだした。メロディが、歌声と演奏がパワー満載で空へ向け駆け上がってゆく。『ホントのキモチ』がウキウキとした熱を身体中へ注いでゆく。ちょっと切ない歌なのに、でも、演奏は熱を求めていた。ライブはノンストップで『soda』へ。HighChe’s!!が連れてきたのは、シュワシュワと弾ける灼熱な感情。理屈なんかどーでもいい、己の限界を突破する気持ちのまま、誰もが場内でワッショイ弾け飛んでいた。無邪気な少年たちに戻り青春を謳歌していた。
なんて力強い歌声と演奏だ。触れた人の心へズケズケと入り込んでは「明日へ連れていこう」と強引に引っ張りだすように『STORY』が流れてきた。彼女たちが光へ進もうと呼びかけると、本当に一緒に明日へ笑顔で進んでいける。そんなキラキラとした気持ちに『STORY』が染め上げてくれた。何より、満面の笑顔のもと全力ではしゃぎまくる観客たちこそが一番輝いていた。

https://twitter.com/HighChe_s

 ここまではイベントの前半部をお届けしました。ぜひ、後半の記事にも触れてください。


PHOTO:
TEXT:長澤智典

「GIRLS ROCK SPLASH!!」 Web
http://girlsrocksplash.com/
オデッセー Web
http://ody-inc.com/

JULiC
『逢恋歌』
『風』
『あかし』
『licht-リヒト-』
『Doubt』
『Survival Night』
『カタルシス』
http://julic.net/

みならいモンスター
『恋のムード』
『いつもこのままで』
『マリ』
『今日でさよならなんて悲しすぎるから』
『君と風と太陽と』
『夜』
『HAPPY END』
http://fbgqx631.wixsite.com/minarai-monster

HelloMusic
『きいろのマーチ』
『花が咲くとき』
『ありふれたこと』
『ちいさなあめ玉』
『23時すぎ』
『まんまるボブ』
『ホットミルク』
http://hellomusic.tokyo/

HighChe's!!
『HighChe's!!』
『青空』
『BAN BAN BAN』
『オレンジ』
『スーパームーン』
『ホントのキモチ』
『soda』
『STORY』
https://twitter.com/HighChe_s

記事提供元:


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