まぶたをあけてなお
闇ならば
夢の底に留まりましょう

この身覆う白い緞帳に
鮮やかな絵を描く
あなたの優しい眼差し

見つめてください
この世にたったひとりで
生まれてきた
名もなき魂を

誰かがわたしに
そっと触れれば
その指があなただと
信じられる強さだけが
わたしの真実だから

かつて零れた
血の色も無く
戦いの地に萌える草

荒野より冷たいこの胸に
流れ出す哀しみも
いつか溶けるのでしょうか

迎えてください
この世でいまもひとりで
消え入りそうに
震える魂を

誰かがわたしに
呼びかけるたび
その声はあなただと
想い続けられる力だけが
命を満たすの

探してください
この世でずっとひとりで
生きることを
覚えた魂を

誰かがわたしを
抱き上げる時
その腕はあなただと
信じて待つ運命だけが
わたしのすべての光


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