映える薄桃に、君の香り、零距離の眼差し。
君は僕よりいつも先を見据えていたね。
切なる感情だけが、雪を支配するならば、
「くちづけは塑性」
白い君を抱きしめたいよ、今すぐ。
「しゃりしゃり」の擬音が懐かしいなんて言うのは、
君が僕よりいつも意志を見せ付けてくれたから。
泣きそうな僕一人が、恋を再度するならば。
「くちづけは蘇生」
白い君を見つけたよ。
埋もれる雪の中で、切なさと、僕の詩、今見せあおう。
土砂降りに変われど、なお、二人だけ立っていよう。
夜が振り向いて、僕たちを連れて行く。
でもね、暗闇ってのは明るくしかならないんだってさ。
歩き出す人二人、二度と離れないのならば、
「くちづけの組成」
白い君と見つけよう。
埋もれたい君と二人、体ごと、力抜き、もつれ合い。さぁ。
「ぎゅっとして」なんて言葉は、ほら、僕のためだけに。
冷たい月がね、季節の変わり目を教えて、涙の形どおりの演技を見せた。
雪を過ぎた君と二人、体ごと、力抜き、もつれ合い。さぁ。
「ぎゅっとして」なんて言葉は、もう、僕に聞こえないの。
そして、ゆらゆらと星との距離を保ちながら、僕だけを泳がせる、夜の海…星の海。
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