いつもと同じ最終電車は
いつもと同じホームの端へと
いつもと違うのはこの土砂降り
ただ早く眠ってしまいたかった

上り線ホームは雨のカーテン
その向こうに立ち尽くしてる

君の瞳を見つけたんだ
僕は思わず鼓動を失う
会えない人がすぐ傍にいる
君は静かに視線をそらした
記憶が目覚めぬように

聞き慣れた発車のベルが響く
見慣れた電車の扉が閉じる
呼び慣れた君の名前を呼ぶ
雨音の中へ全て消えてく

黒い空を見上げる雨宿りの群れ
さすらうように歩き出す

どうか雨よ降り続けてくれ
消えかけた悲しみが流れてゆく
もう戻らない何もかもが
蹲るほど胸が痛みだす
滲むアスファルトの上


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