2012-01-20
【ザ・クロマニヨンズ】毎日楽しいよ、レコーディングスタジオは

シングル中心のリリースだった2011年が明け、オリジナルアルバム『ACE ROCKER』をリリースするザ・クロマニヨンズ。シンプルで力強いロックンロールが12曲詰まった、スピーディーで爽快なアルバムだ。
【もうあと何日で終わるってなるとわざとゆっくり作業をしてみたり】
──今回のアルバムリリースは2012年なので、11年は珍しくアルバムリリースがない年になりましたね。
甲本 どうしてなのかはスタッフに聞いてください(笑)。物理的に11年の秋でも出そうと思えば出せたけどね、音自体はもうあったから。ツアーが終わったのが5月ぐらいで、その後に作っていたんです。半年前の曲なので、あまり覚えてないけど(笑)。
──早く作ったのにまだ出せないという、じれったい感じはなかったのですか?
甲本 いや、出すことよりも録音することが楽しいから。毎日楽しいよ、レコーディングスタジオは。
──毎日といっても、スタジオに入る期間自体はいつも短いですよね。
甲本 そうなんです。だから、寂しいんですよ、早く終わるのが。もうあと何日で終わるってなると、わざとゆっくり作業をしてみたり(笑)。その日で終わりそうなことでも、“今日はここまでにして帰ろう”“明日もまた集まろう”って。そんな感じです。
──今回は何日ぐらいかかったのですか?
甲本 詳しくは覚えてないけど、感覚で言うと2週間ぐらいかな。
──これまでの作品に比べると、結構時間がかかっているほうではないですか?
甲本 だから、わざとかけているんです。休憩時間を増やしたり、食事の時間を増やしたり。ゆっくり集まって早く帰るとか。そうすれば何日もできるから。
──スタジオで煮詰まることもなく、むしろ発散できている感じですね。
甲本 遊びに行ってる感じですよ。
──スタジオに集まると、まずどういうふうに始まるのですか?
甲本 まず雑談ですね。“昨日のあのテレビ番組、観た?”って話をして。で、じゃあそろそろやろうかって誰かが言い出してやっていく、そんな感じです。
──いつもそうですけど、ご飯の時間になると何を頼むかで盛り上がってますよね。前回はカレーにハマっていましたが。
甲本 今回、そのカレー屋さんが改装中だったんですよ。
真島 でも僕はね、みんなに内緒で昼はカレー食べたよ。内緒にしておかないと、ひとりだけカレー食べてずるいって言われるんです。
──カレーじゃないとだめなのですね。
真島 僕はそうです。ずっと変わらず。カレーの力で。
──では、夜はみなさんご一緒に?
真島 夜は一緒、洋食屋かお弁当屋さんか。
──今回もふたりがそれぞれ半分ずつ曲を書いていて。
甲本 うん。俺が書いてきたら、じゃあ次はどうぞって。それで曲がある程度溜まったら帰ろう。そういう作業が3日間あるんです。大雑把なところはそこで出来上がってますね。
──そこで調整するとしたら?
甲本 もうちょっとテンポ上げたほうがいいんじゃないか、もうちょっとゆっくりやってみようとか。そんなことです。あと、ギターソロを入れるか入れないとか。
──それはピンと来るかどうかが大きいのですか?
真島 うん。何となくその曲の流れで、ここに何かあったほうがいいんじゃないっていう。
甲本 “エンディングはもうひと回しくっ付けて長くしようぜ”って言ったり、言わなかったり(笑)。
──ハープのソロも入っていますよね?
甲本 「ナンバーワン野郎!」「49cc」ぐらいかな。「49cc」は誰も聴いたことのないデモテープがあって、それにもハーモニカソロが入ってましたね。
──そのデモはどういうものだったのですか?
甲本 みんなのところに曲を持って行く時、その曲が自分以外の人にはどんなふうに聴こえるか、頭の中だけで鳴っていても分からないんです。だから、自分に聴かせるためのデモテープなんです。拙いギターを弾いて、それに自分で歌を被せて、ものによってはドラムやベースが入っているものもある。全部ひとりでやって、ここでハーモニカを吹いてみようとか。そんな内容です。
──そのデモを聴かせたほうが早いのでは?
甲本 そんな、恥ずかしい(笑)。それを作って、“大丈夫だ、これをみんなでやったらもっと楽しくなるな”と思って。みんなの前に行った時には、ただ歌だけ聴かせて。デモを聴いてもらって、“ああ、こういうことがやりたいんだ”って思われると大変じゃないですか。わざと下手にやるのがいいとか、しょぼくやるのがいいって思われちゃう(笑)。だから、聴かせないほうがいいです。
──メンバーから出てきたものを優先したいと?
甲本 優先も何も、その場が何となく楽しければいいじゃないですか。
──お互いが出した音に反応したほうが面白くなりますよね。
甲本 うん。だって、これがいいっていうものなんかないもん。
──今回、アップテンポの曲が多いですよね。「49cc」「ボッチ」はゆったりめですけど。それは曲に合ってるからなのかなと。
甲本 テンポはやりながらだね、いつも。
【ステージに上がったらスパークするだけです】
──今回のレコーディングで特に印象に残っていることというと?
真島 豚スタミナ定食。初めて食べてみたらおいしかった。僕らは“豚ミナ”って呼んでますけど。
甲本 うまいんだ、あれ。マーシー(真島昌利)、あのお店では今までハンバーグしか頼んでなかったから。
真島 今回、チャレンジしてみたんです、豚スタミナ定食と生姜焼き定食。
──豚の効果は?
真島 夏は豚肉を食べたほうがいいって言うじゃないですか。良かったです。おかげさまで夏を乗り切れました。
甲本 ビタミンがあるからね…豚ミンだね。豚ミナ付けて。
真島 豚ミンブーだね。
──(笑)。曲順は悩みました?
真島 あんまり悩まなかったかな。
甲本 みんなでワイワイと決めて。
──最後が「メキシコの星」で終わるのは気持ち良い終わり方でした。
甲本 毎回曲順でこだわるのは、全部聴き終わった後、もう一回聴きたくなる感じがあればいいなと思っていて。
──「メキシコの星」は絵が浮かぶ感じですね。乾いた明るさがあって。
甲本 歌詞があまりにも具体的なので限定されますが。
──メキシコときて、浮かぶ言葉を散りばめたのですか?
甲本 メキシコといってもかなり狭いですけどね、歌い込まれているものが。僕は20年前にメキシコへ本場のルチャリブレを見ようって行ったんですけど。その時に覚えたスペイン語がいくつか散りばめられているという仕掛けです。
──「ゴー ゲバ ゴー」もいいですね。タイトルを口にするだけでいい。
甲本 それ、口にすることがいいことなんです。レコーディングは大変だったんですから。何回も《ゲバ ゲバ ゴー ゲバ》や《ゴー ゲバ ゴー》って言うじゃないですか。もう一回やってみようとか、人数が増えたように聴かせるためにもう1トラック被せてみようとか。そうすると、だんだん口がおかしくなって言えなくなってくる。一番言えてなかったのはマーシーとコビ(小林 勝)かな。
──だんだん口が疲れてきて?
真島 “ボー ベバ ボー”って言ってて、自分でも気付かない。みんなに指摘されるんだけど、自分はちゃんと言ってるつもりだから、そんなことはないよって後で聴いてみると“あれ!?”って(笑)。
──アルバムタイトルの“ACE ROCKER”というのは、曲が揃ってから決めたのですか?
甲本 そうですね。マスタリングも全部終わってから。
──今までは候補があって、そこから絞り込んでいた?
甲本 大抵ギリギリです。“そろそろ決めないと印刷に回ります!”って、急かされるんです。
真島 “宣伝に支障が出ます!”って。それは困るなって。
──“○○ロッカー”みたいな響きを意識していたのですか?
真島 いや、ポロンと出てきて。
甲本 突然だね、まいっちゃうね。
真島 まいっちゃうよ。
──そこも今までと同じですか?
甲本 でも、『Oi! Um bobo』はコロンとやってきた。何か“Um bobo”になりそうって。『ACE ROCKER』は突然です。
真島 “えーすろっかー”と“えー、そっかー”って、似てるよね。
甲本 舌足らずな(スタッフの)シャブちゃんとかだとね。
──それじゃ、さっきの“ボー ベバ ボー”と一緒ですよ(笑)。そして、2012年には『ザ・クロマニヨンズTOUR ACE ROCKER 2012』が始まりますが。
甲本 練習しなきゃ。
──時間の余裕はあるんじゃないですか?
甲本 時間的な余裕はいくらあっても心の余裕がないんです。
──どんな内容になりそうですか?
甲本 まだ何も決めてないんですよ。前回はアルバムの曲順通りにやったんですけど、直前までそんなことをやるとは思ってなくて。成り行きです。
真島 スパークします!
──初日が一番高ぶるという話でしたよね?
真島 初日の1曲目ですね。スパークしすぎて電池切れです。
甲本 高ぶっているのはいつもだけど、初日は余裕がないんですよ。
真島 余裕はないね。ステージに上がったらスパークするだけです。
──初日の1曲目をやり切れば、あとは波に乗っていける?
甲本 あとは両手だらり。燃え尽きて。
真島 あとはゾンビですよ。
──2曲目からゾンビ?
真島 ゾンビになれば強いですよ。死なないから。
甲本 ゾンビがスパークしてる(笑)。
──スパークのためには豚ミンが必要なのでは?
甲本 そう、必要。あとはツアー中の夜は鍋。楽しいよ、鍋。前でグツグツいってて。まず、大きいのがいいね。大きいのがグツグツいってるのがいいね。
真島 そして、好きな量だけ食べればいい。自分の器に取ってさ。
──ツアー中は、各地で鍋を堪能ですか?
真島 鍋があるところではね。“鍋あるじゃん! 頼む?”って。
甲本 鍋力アップ、夏でも。
真島 いろんな具材が入ってるから、その中にひとつぐらいハズレの具材があっても他のものを食べればいいからね。ひとつのものしか入ってない鍋ってないからね。
──今回のツアーも鍋とともに?
真島 スパークです!
取材:岡本 明
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