2017-12-22
RIZE、日本武道館で20周年の爆雷を鳴らす
結成20周年を迎えているRIZEが、12月20日、単独としては自己初となる日本武道館公演を開催した。数多くの所縁深いゲストを随所に交えつつ、過去さまざまな時代の楽曲を網羅しながら展開されたこの夜のライブは、アンコールも含めて全29曲、約2時間半にも及んだ。
ひとつ強調しておきたいのは、今回の公演がいわゆるアニヴァーサリー・ライブではありつつも、歴史の総括ばかりに焦点が絞られたものではなく、あくまで現在進行形であり続けているRIZEの“今"が軸になっていたということだ。オープニングに据えられたのが“帰ってきたサンダーボルト"だという事実がまず象徴的だった。去る9月にリリースされた最新アルバム『THUNDERBOLT〜帰ってきたサンダーボルト〜』の幕開けを飾っていたこの楽曲は、いわゆるバンド・サウンドを伴わないJESSE(Vo.)の独演によるもの。20年の紆余曲折を経ての、改めての所信表明のようでもあるこの曲で彼が場内のすべての視線を集めるなか、メンバーたちは配置につき、曲が着地に至った次の瞬間、研ぎ澄まされたシンプルなリフを繰り出す。なんと2000年に世に放たれた彼らのデビュー・アルバム、『ROOKEY』に収録されていた「MUSIC」だ(同時にこの曲は彼らの3rdシングルでもある)。双方の楽曲の誕生時期には17年以上もの開きがあるはずなのに、そこに妙な温度差は感じられない。しかも彼らは過剰に成熟ぶりを見せつけようとするのではなく、むしろ本質的には何も変わっていないこと、デビュー当時から“今"に通ずるものを追求していたのだということを、無言のうちにその演奏ぶりから伝えていた。炎をふんだんに用いながら3曲目の「Light Your Fire」が炸裂する頃には、スタンディング形式のフロアのみならず、武道館全体が極上の熱を伴った一体感に包まれていた。
バンドのこれまでの歴史を彩ってきたさまざまな楽曲が連射されるなか、ライブ中盤では、かつて彼らがコラボレーションを果たしてきた同志たちを続けざまにステージに招きながら、掟破りともいえる競演が次々と実現。市原隼人との「LAUGH IT OUT」、Def Techとの「VIBRATION」、ラッパ我リヤとの「Break your self」、そしてZeebraとの「I CAN'T LIVE WITHOUT MY RADIO」。この曲はかつてRIZEとZEEBRAが、全国のFMラジオ局による“ラジオの良さを見直そう"といった意図のキャンペーン実施に伴い共作し、電波の上でしか聴くことができなかった幻のチューン。しかも両者は同キャンペーンの目玉企画として行なわれた『FM FESTIVAL 01』のステージでこの曲を共演している。それが2001年12月25日、同じ日本武道館でのことだった。そもそもRIZEの結成自体の発端が、1997年にこの場所で行なわれた新宿LOFTの20周年記念ライブのステージにJESSEと金子ノブアキ(Dr.)が立ったことにある。この武道館という場所は、実はこれまでにもそうしたRIZEにとっての重要局面を見守ってきたのだ。
豪華ゲストとのコラボレーションはまだまだ終わらず、FIRE BALLを招きながらまさかの新曲を初披露したかと思えば、E.D.O.との共演による“火事と喧嘩は江戸の華"も炸裂。そうした躍動感あふれる展開のなかで、JESSEがアコースティック・ギターを奏でながら歌った“missing you"のせつなさも心に染みた。しかもその場で彼は、再婚と男児誕生をステージ上から報告。場内はそれまでの熱気とは違った温かな空気に包まれた。「heiwa」を歌った際に彼が口にした「何が良くて何が良くないのかなんてわかんない。子供たちにはもっとわかんない。だから、手助けしたい」という言葉には、デビュー当時の彼にはなかった父親の視線が感じられた。加えて、盟友Pay money To my Painに対する「俺たちを強くしてくれたのはP.T.P。あいつらを背負って一生、生きていく」といった彼の心情吐露には、観る者の心を揺さぶるものがあった。
ライブ本編の締め括りを飾ったのは、初期からの看板曲のひとつである“カミナリ"。この曲ではJESSEがオーディエンスのなかから指名してラップ・パートを歌わせることが恒例になっているが、武道館という会場では「ステージから自分が下りることも、水を撒くことも、客席から誰かをステージに上げることも厳禁」であるとのことで、彼はそうした規制に対する鬱憤を口にしつつも「今日は俺が歌わしてもらうぜ!」と言って、まさしく元祖によるオリジナル・ヴァージョンを披露。ライブハウスでのRIZEをずっと見慣れてきたファンにとっては、むしろもそれも新鮮だったに違いない。
その後、メンバーたちが去ったステージの左右の花道には計18本もののぼりが立ち、まるで相撲場所のごとき様相に。最後に登場したのはP.T.Pのもので、それを立てに現れたのは他ならぬ同バンドのメンバーたち。これまた心温まる場面だった。そしてアンコールに応えて登場した彼らが「Get the Mic」で観衆をひとつに束ねると、続いては多くの人たちにとってこのバンドを知る切っ掛けとなったはずの「Why I'm Me」が爆裂。この曲の冒頭には「3 years ago/やると決めたぜ」という歌詞があるが、JESSEはこの夜、その部分を「20 years ago」と変えて歌っていた。20年前にやると決めたことを、現在のRIZEは有言実行できているのである。そして最後の最後に演奏されたのは「NAME」。激情の洪水のごとき時間の流れの最後に据えられたこの曲の力で、場内にはピースフルな空気が充満し、笑顔が伝染した。
ステージを去る間際、JESSEはRio(Gt.)、KenKen(Ba.)、そして20年間ずっと歩みを共にしてきた金子ノブアキに感謝の言葉を述べ、さらにはファンやスタッフにも謝意を表し、「俺ら、一生この旗を下げるつもりはねえからよ!ついてきてくれ!」と宣言。次の瞬間「ありがとう!」の声が発されると同時に大量の銀テープが宙を舞い、この記念すべき祭りの夜は幕を閉じた。こうして20年前の約束を果たしたRIZEは、未来を約束しながら武道館のステージを降りた。そんな彼らの“次"の一歩を楽しみにしていたいところである。
text by 増田勇一
Photo by RIZE IS BACK OFFICIAL
【セットリスト 】
01. 帰ってきたサンダーボルト
02. MUSIC
03. Light Your Fire
04. Good Day
05. NOTORIOUS
06. ONE SHOT
07. ZERO
08. KAMI
09. ピンクスパイダー
10. LAUGH IT OUT (GUEST:市原隼人)
11. JAPONICAN
12. VIBRATION (GUEST:Def Tech)
13. Break your self (GUEST:ラッパ我リヤ)
14. I CAN'T LIVE WITHOUT MY RADIO (GUEST:Zeebra)
15. 新曲 (GUEST:FIRE BALL)
16. SILVER
17. TKC
18. 火事と喧嘩は江戸の華 (GUEST:E.D.O.)
19. missing you
20. In or Out
21. heiwa
22. Stand Up
23. PARTY HOUSE
24. 日本刀
25. Gun Shot
26. カミナリ
EN1. Get the Mic
EN2. Why I'm Me
EN3. NAME
【関連リンク】
RIZE、日本武道館で20周年の爆雷を鳴らす
RIZEまとめ
JUN SKY WALKER(S)、初の名曲カバーアルバムがリリース決定!
記事提供元:
記事リンクURL ⇒
※この記事をHPやブログで紹介する場合、このURLを設置してください。
RIZE 新着ニュース・インタビュー
新着ニュース
-
共に歩んだ一年、貴方と刻む、今年最後の余韻 AKi(シド)、2025年を締めくくる...2025-10-25 -
「いじくりROCKS!」×「KIRITO CHANNEL」スペシャルコラボ配信決定 3年ぶりのト...2025-10-25 -
geek sleep sheep【tour confusion bedroom 2025】 ツアーファイナル渋谷CLUB Q...2025-10-25 -
MUCCの幻影バンド「La'Mucc」、初音源『Eyes』を11月5日にライヴ会場にて発売決...2025-10-25 -
世界を目指すグローバル女性メタルバンドZilqy、 デビューEP表題曲「Carry On」...2025-10-22 -
ゾンビと化したXANVALAのメンバーが襲いかかる。「ZOMVALA」、間もなく開催!!!2025-10-22 -
10月26日開催。ダークロックアイドルの神髄を見せつけるMy Criminal Lovers’ワン...2025-10-18 -
「芸達者」CHAQLA.が魅せた、浅草花劇場単独公演ライヴレポ2025-10-18 -
MUCC、Sadieのツーマン「Love Together EXTRA」ライヴレポ2025-10-15 -
vistlip、New Single「UNLOCKED」詳細発表。 新曲を携えたツアーまもなく開幕。2025-10-14 -
MUCC、最新ビジュアル公開! ニューシングル「Never Evergreen」のリリースイベ...2025-10-14 -
Petit Brabancon「CROSS COUNTER -02-」ツアーファイナル Spotify O-EASTライ...2025-10-10 -
変わりゆく姿、変わらない情熱。名曲Revolution LIVE vol.2で見えた、それぞれの...2025-10-10 -
Z CLEAR、10月限定ヴィジュアル/衣装は、Halloween公演へ向けての布石?!2025-10-10 -
ミスイ、2026年5月30日に赤羽 ReNY alphaで行う新たな単独公演へ向けて、11月よ...2025-10-10 -
世界を目指すグローバル女性メタルバンドZilqy、EPより10月22日先行配信決定2025-10-08 -
スキャンダルはゼロ。「3000年に一人の正統派アイドル」こと咲山しほ(SAY-LA)、1...2025-10-06 -
仲良しなのに共通点の少ない声優の根本京里と夏目妃菜が、番組企画でクラウドフ...2025-10-06
アーティスト・楽曲・50音検索
人気歌詞ランキング
新着コメント
DIR EN GREY / 『「楓」~if trans…~』
1つ前のコメントの方へ
「惨劇の夜」のオリジナル版はそもそもCDシングルやアルバム未収録で、ベスト盤にも収録されておらず、映像作品『「楓」~if trans...~』にのみ収録されているためサブスク配信はありません。代わりに歌詞が変更された「霧と繭」は、ミニアルバムMISSAに収録されているためサブスクなのでも聞くことが出来ます。
DIR EN GREY / 『「楓」~if trans…~』
1つ前のコメントの方へ
「惨劇の夜」のオリジナル版はそもそもCDシングルやアルバム未収録で、ベスト盤にも収録されておらず、映像作品『「楓」~if trans...~』にのみ収録されているためサブスク配信はありません。代わりに歌詞が変更された「霧と繭」は、ミニアルバムMISSAに収録されているためサブスクなのでも聞くことが出来ます。
Mrs. GREEN APPLE / 『青と夏』
Доброго времени суток, коллеги!
Сегодня хочу затронуть тему, которая долго меня увлекает — что посмотреть в Китае.
Эта держава с многовековой историей и культурой открывает массу потрясающих
мест, которые стоит изучить. Поделюсь своими наблюдениями и эмоциями,
которые, надеюсь, будут полезны и интересны.
Если говорить о must-see, то трудно обойти вниманием Великую китайскую стену — воплощение силы и стойкости, восхищающий своими масштабами и потрясающими
пейзажами. Кроме того, нельзя
не отметить Запретный город в Пекине —
истинный архитектурный шедевр, где каждый элемент наполнен древней историей.
Эти [b]достопримечательности[/b] олицетворяют дух нации
и наполняют невероятной энергией
путешественника.
В заключение хочу отметить, что Китай — это страна, где любой обнаружит что-то
особенное: от бурлящих мегаполисов до
мирных старинных деревень.
А как вы считаете? Какие места в
Китае создали на вас самое сильное воздействие?
Будет интересно услышать ваше мнение
и рассказы!
их Хорватии в Словакию
King Gnu / 『THE GREATEST UNKNOWN』
рейтинг хостингов 2016 в россии
Laputa / 『Virgin cry』
Ахуенно я ставлю тысячу звёзд...









