2022-04-23

会場を埋めつくしたファンたちを前に、新体制になった「終わらないで、夜」がお披露目公演を開催。

「都会の喧騒の中で抱える虚無感や葛藤、故郷へのノスタルジックな想い等、切り取られた夜が明けるまでの様々な風景描写を表現する"夜型エモーショナルアイドル"」をコンセプトに、終わらないで、夜は2018年10月にライブ活動をスタートさせた。2021年9月に活動を止めるまで、ほぼ3年間、特異な音楽性を魅力に、アイドル界隈のみならず音楽シーンに影響を与え続けてきた。
あれから7カ月の日々が経過。終わらないで、夜は、唯一のオリジナルメンバー木菟あうるを中心に、新メンバーに蛍灯りり、月乃れい、天川かける、更空みおを迎え、ふたたび活動を宣言。4月17日(日)恵比寿LIQUIDROOMを舞台に、夜の女神ニュクスの名を冠にした新体制お披露目公演「Nyx」を行った。ゲストに、Quubi/NightOwl/ヤなことそっとミュート/Ringwanderungが出演。イベントのトリを担う形で、終わらないで、夜が舞台に姿を現した。


 この空間を幻想浪漫な世界へ塗り替えるように流れだす音色(SE)。その調べに導かれるようメンバーたちがゆっくりと舞台へ姿を現した。

 チッチッチッチッ…と時を刻んでいた音が、深夜0時にピタッと止まる。その瞬間、客席を背にしていた5人にかけられたのが、みずからを輝かせる魔法。静寂な舞台に華やかな色を塗り重ねるように流れだす音色。この日より新体制になった終わらないで、夜のライブは、これからの彼女たちの成るべき姿を示すように『シンデレラ』から幕を開けた。流れる音に合わせて振り向いた5人のシンデレラたちは、ライブという舞踏会の中、華やかに歌い躍りだす。ときにゆったりスウィングする旋律に乗せ、ときに力強く駆けだすビートの上で、5人は美しいハーモニーを重ね合わせ、妖艶なパフォーマンスを魅力に、終わらない一夜が授けた素敵な物語を描きだす。たとえそれが束の間の魔法だろうと、今、この瞬間だけは、間違いなく輝ける自分になれる。躍動するビートに合わせ、次第に感情を高ぶらせてゆく姿も心を惹きつける。5人は、人を魅了するシンデレラと化し、ひとときの夢を大勢の観客たちの前に示していた。

 ミュージカルを見ているような感覚で物語は進んでゆく。この空間をさらに華やぎ、輝かせるように、終わらないで、夜は『人のおちる街』を歌唱。とても内省的な、心が闇にさいなまれる歌詞だ。終始、痛みや悪夢に振りまわされ心落ちてゆくが、華やかな音色弾けるビートが気持ちを鼓舞するように、5人の歌声に暖色系のカラフルな色を次々と差し込んでゆく。彼女たちは明るく色づいた跳ねる楽曲に寄り添い、モノクロな想いへいろんな未来を見据える色を塗り重ねていた。そんな感情の変化を歌いパフォーマンスしてゆく5人を、観客たちは熱い視線を向けながら瞼にしっかりと焼きつけていた。

 流れるような美しいピアノの音色を合図に、メンバーらがクラップし始めた。彼女たちの動きを真似るようにフロア中の人たちが鳴らした手拍子に乗せ、5人は「ボクが生きる世界」「ボクが見る景色」と歌いだした。とても温かい。いや、側へ寄り添いたくなる優しい歌声だ。ときに強い声の表情も見せながら。でも、終始美しいハーモニーを形作っていた。リードを取る歌い手の凛とした声を支えるように、優しく押し上げる4人のハーモニー。『Echoes』、なんて麗美で気品のある楽曲だろう。「私たちと一緒に手を上げてください」「最高の空間を一緒に作りましょう」と煽ったのが、更空みお。次第に熱を膨らませる楽曲へ寄り添うように、メンバーらの歌声にも熱が増してゆく。歌詞では、「キミの世界とボクの世界 ほんの少しだけ混ざり合った」と歌っている。でも、この空間の中では、互いの求め合う思いが共鳴しあい、彩り豊かな温かい色として混じり合っていた。まだ一つの色に成りきっていなかったところが、むしろ今後の楽しみだ。

「私たちは、伝えたい想いを、今日からまたあなたに届けたいと思います」。その言葉を合図に歌ったのが、美しく柔らかい輝きを放つ『一瞬の光』。彼女たちは、迷走する感情を確かな自信や力へ変えようと、気持ちを奮い立てるように歌っていた。今までとは違う、とてもエモーショナルな歌声だ。5人の感情の変化に寄り添うように、次々と転調してゆく楽曲がドラマを作りあげる。サビで見せるハーモニーも、とても美しい。絶望に溺れるのではなく、『一瞬の光』には強い意志を示しているからこそ、心揺さぶられる。「やっと見つけたんだ」と、確かな想いをつかんだときの彼女たちの歌声が、とても凛々しい。そこには強い意思が漲っていた。彼女たちはこの日どんな光を見つけ、これからどんな物語を描いてゆくのだろうか…。

終わらないで、夜のこれからの物語に期待を抱くよう、最後に彼女たちは新体制新曲第一弾になる『Breathe Deep』を心解き放つように歌っていた。目の前の人たちを。いや、その先を見据えながら歌う彼女たちの目には、どんな景色が見えていたのだろうか。この日のライブで彼女たちは、1本のライブの流れの中や自分たち自身の感情に、いろんな色を注ぎ込んでいた。終わらないで、夜が感情を浄化するように作りあげるハーモニーは、何時だって心を揺さぶってくれる。新曲の『Breathe Deep』 通して見せた"らしさ"と"新しさ"に振れながら、また彼女たちのライブに振れ、心揺さぶられたいなと思っていた。

最後に、メンバーたちの言葉を届けよう。

 「本番を迎えてみないことにはわからないこともたくさんあったんですけど。今日、みなさんを前にステージに立って、終わらないで、夜としてライブをして、一緒に立つメンバーがいて。そんな景色を全部見て,改めてここに立つ道を選んで良かったなと思っています。今日までの時間に何も間違いはなかったなと改めて思いました。そんな風に思わせてくれるのは、応援してくださるみなさん一人一人です。今日を迎えるまでにもたくさん支えていただきました。そして、改めて今日から、一緒にたくさん楽しい思い出を作っていきたいきと思っています」(木菟あうる)

「すごく緊張してたんですけど、ステージに立ったら、みなさんが待っててくださって、すごく嬉しかったし、安心して楽しんでパフォーマンスをすることが出来ました。これからの終わらないで、夜から目が離せないなと思ってもらえるようなパフォーマンスをしたくて頑張ったので、これからもよろしくお願いします。また会いに来てくれたら嬉しいです」(更空みお)

「すごい緊張してたんですけど、ステージでパフォーマンスをするとすごく楽しかったので良かったなと思います。このメンバーで、素敵な夜をお届けしていけたらなと思います」(天川かける)

「楽屋ですごく緊張していたんですけど。みなさんの顔を見たら緊張が吹き飛んで、ライブをめちゃくちゃ楽しくできました。新体制の終わらないで、夜、曲を大切に歌っていけるように頑張りますので、これからも応援よろしくお願いします」(蛍灯りり)

「わたし、終わらないで、夜が好きで、オーディションに合格して、自分の好きなグループに今、こうしてメンバーとして立てていることが本当に嬉しいです。これからたくさんの方に素敵なパフォーマンスを届けられるように一生懸命頑張るので、これからも応援よろしくお願いします」(月乃れい)


 すでに、ライブは数多く決まっている。さらに、この日初披露した新曲『Breathe Deep』の配信もスタートした。これからち終わらないで、夜がどんな未来を見せてくれるのか、その姿をぜひ追いかけてもらいたい。



TEXT:長澤智典

★インフォメーション★

『Breathe Deep』配信もスタート
https://ssm.lnk.to/breathedeep

ライブ日程は、こちらから。
https://calendar.google.com/calendar/u/0/embed?src=owayoru@gmail.com&ctz=Asia/Tokyo


セットリスト
『シンデレラ』
『人のおちる街』
『Echoes』
『一瞬の光』
『Breathe Deep』


SNS

https://www.owayoru.com/
https://twitter.com/owaranaide_yoru

記事提供元:


シェアしてアーティストの活動を応援しよう!

 ROCK LYRICをフォローする!

フォローすることでROCK LYRICの最新情報を受け取ることが出来ます。

   

  新着ニュース


  新着コメント