2014-07-25
片平里菜、多感な時期の人たちに届く作品にしたかった

シンガーソングライター片平里菜の1stアルバム『amazing sky』が完成した。彼女の真っ直ぐな眼差しがとらえた心象風景が集まったこの作品。ロックに加えてカントリーやフォークが好きだという彼女の音楽性が表れていて、豊かな生命力を感じるアルバムとなった。
【“これが片平里菜です”と自信を持って言える作品になったと思う】
──「女の子は泣かない」「Oh JANE」といった今までリリースしたシングルから、片平さんは強い女の子を描く印象が強かったのですが、アルバムには多様な面が入っていますね。
自分の多面性とかは特に意識していなくて、本当に自然に出てきたものだと思います。でも、こうやって13曲をひとつのアルバム作品として出すことで、ちゃんと“これが片平里菜です”と言える自信はありますね。
──曲順はどうやって決めていきましたか?
ドラマチックに話の流れを作ろうと思ったわけじゃないんです。聴いていて、“ここではちょっと悲しい気持ちになってほしいな”とか“ここで楽しい気持ちになってもらいたいな”とか考えながらですね。だから、気持ち良い並びなんじゃないかなと思います。
──“この曲は絶対にここ!”というのもありました?
最初は多少そういう先入観があって、“「amazing sky」は最初か最後だろう”と自分の中で凝り固まっていたんです。でも、それを1回取っ払って、分かりやすさを重要視しました。ちょっと殻破りなアレンジの「amazing sky」を1曲目に持ってくるっていうのもアリだったんですけれども、今までのリスナーさんが“片平里菜はこういう方向でいくんだ!?”と驚いちゃうと思うし。やっぱりデビュー曲で…少しさかのぼれば『閃光ライオット2011』でいろいろな人に伝わった「夏の夜」が、自分の原点というか、大きい存在だったので、1曲目がいいかなと。
──確かにタイトル曲は最初か最後のイメージが強いですね。
私もそうだったんですけれど、アルバムタイトルが“amazing sky”になっているので、別にその曲が真ん中にあろうと後ろにあろうと、どこにあっても存在感があるから、他の曲たちがどうお互いを引き出せるかということを考えました。
──タイトルを“amazing sky”にしたのはなぜですか?
アルバムタイトルもしばらく悩んでいたんですけど、スタッフさんが案を出してくださって、それに私もビビッときて、それからは“amazing sky”以外のタイトルが思い付かなくなっちゃったんですよ。「amazing sky」という曲自体、高校生の頃に作ったもので、これまでに一番歌ってきたって言えるくらい大事に育ててきた曲でもあったし。私はどの曲でも根っこには、愛だったり、心だったり、というテーマがあるんですけれど、そういったものを一番分かりやすく表現しているし、このアルバムを象徴している曲だと。歌いながら浮かんでくる情景や人の顔というのも、その時によって違うので、全然古くならない曲でしたね。「amazing sky」を歌いながらいろいろな景色を見てきたし、いろいろなことを感じてきました。
──ここに収録されている曲たちは、自分の成長とともに育ってきている、みたいな?
それはすごくありますね。ライヴでいつも歌い続けてきたってこともあるかもしれないんですけれど。逆に5曲目の「あなた」は10代の頃に作った曲で、“もうあまり歌わないだろうな”と思っていたんですけれども、今回レコーディングのきっかけをいただいて歌うようになって。時間を置いて聴いてみると“すごい名曲だ!”って(笑)。人に言われて気付くことが多いですね。時間が経ってから久しぶりに聴いたり歌ったりすると、昔の自分が書いた曲だけど、今の自分に訴えかけているような気がするんですよ。
──そんなアルバムですが、「夏の夜」で静かに始まり、その後はアップテンポな曲が織り交ぜられていきますね。
やっぱり初めて聴く人にとってフックになるような曲を頭のほうに持ってきたいなと思って。「HIGH FIVE」や「女の子は泣かない」をなるべく頭のほうに持っていきたかったんです。でも、いきなり「夏の夜」からそっちに行っちゃうと“あれ?”ってなっちゃうから、「tiny room」という部屋から出たいけれどなかなか出られないという曲を挟んで。3曲目の「HIGH FIVE」は10代の子たちにとっての聴きやすさが一番この曲にあるんじゃないかなと思っていて…4つ打ちだったり、リズムだったり、ちょっと衝動的な歌詞だったりとか。すごく入ってくる曲だと思います。
──3曲目の「HIGH FIVE」と7曲目の「CROSS ROAD」、13曲目の「始まりに」の編曲は山田貴洋さん(ASIAN KUNG-FU GENERATION)ですね。
山田さんはベーシストなんですけれど、私の出したオーダーに対して、全然ジャンルが違っても、とても丁寧に考えてくださるんです。私は4つ打ちの音楽を聴いてこなかったので、「HIGH FIVE」はわりと山田さん任せで制作していただいたんですけれど、“ここはちょっと楽器を削いだほうがいいです”といったことをお願いしたり。逆に「CROSS ROAD」は私の音楽の趣味をいっぱい伝えて…アラニス・モリセットだったり、“土臭い感じを残しつつ作ってください”ってお願いしました。私も口下手なりに伝えるんですけれど、言わなくてもすごく分かってくださると感じました。
【思い入れの強い曲だからこそ地に足の着いた音楽にしたかった】
──6曲目の「teenage lovers」は10代の頃を振り返った曲で、アルバムの中では少し異色だと思うのですが。
このアルバムの中では一番新しくて、最近書いた曲ですね。その名の通り10代の頃の恋人たちを、今の私が客観的に“あの頃はこうだった”とか、“こういう気持ちでいたなぁ”みたいなものを思い出して書きました。
──10代の時に書いた恋愛の曲と、20代で振り返って書いた曲はやはり違いますか?
全然違うと思います。10代の頃にその時の恋人のことを書いていたら、もっとドロドロしていたと思うし(笑)。視界がやっぱり違うので、「teenage lovers」は本当に俯瞰で物語を書いている感じに近いですね。でも、やっぱりキュンとしたい思いもあって(笑)。とても好きな曲です。
──この曲の編曲はシンガーソングライターのコトリンゴさんなのですね。
この楽曲で初めてお会いしましたが、イメージそのままの柔らかく笑顔が素敵な方でした。レコーディングで生のピアノを聴いて、コトリンゴさんのピアノが大好きになりました。
──そのコトリンゴさんのピアノは、どんな音色なのですか?
繊細でかわいらしくて…思い浮かべるのは、滴がポタポタ落ちる感じ。レコーディングではライヴのように、ドラムの方とコトリンゴさんと私でそれぞれ違うブースに入って、いっせーので録ったんです。ドラムの方とコトリンゴさんとのグルーブに合わせてアコギを弾いたんですけど、とても贅沢で…おふたりのグルーブにつられていく感じがすごく気持ち良かったです。本当にリラックスして歌えました。
──自分の新たな扉が開いた、みたいな感覚?
このアルバムの曲はほとんど10代の頃の私の気持ち、感情、その時の心象風景みたいなものが詰まっていて…だから、感情的に歌い上げているものが多くて、衝動的な歌い方をしているんです。でも、「teenage lovers」は本当に柔らかくて、繊細で。他にない歌い方ですし、これからこういった曲もいっぱい歌っていきたいですね。
──10曲目「心は」は、じっくり噛み締めて聴きたい曲でした。
この曲は震災のこと、故郷の福島のことを思って歌っている曲で。次の曲「Come Back Home」もそうなんですが、本当に郷愁漂う、故郷を思い浮かべるようなコーナーにしたいと思って。ある程度いろいろな感情の曲を聴いてきてから、この「心は」を聴いたほうが、さまざまな情景が浮かんできたり、故郷の懐かしさというものが、より一層強くなるんじゃないかなと思って、10曲目に置きました。
──「Come Back Home」は片平さんのギターと歌に合わせてお客さんが楽しそうに歌っている、ライヴの光景を思い出します。
ライヴでは“歌って”と言わなくても、みなさん歌ってくれていますね(笑)。作った当時はバラードだったので、ライヴでこんなにノリノリの曲になるとは思ってなかったです。
──そして、タイトル曲「amazing sky」。こちらはOVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND(以下、OAU)の編曲で、民族音楽的な要素が入っているのが特徴的ですね。
この曲はずっと高校生の頃から歌い続けてきたし、震災以降は自然と歌いながら被災地の方を思い浮かべるようになり、とても思い入れの強い曲だったんです。アルバムに向けてアレンジすることになったんですけれど、あまり大げさにはしたくなくて。たぶん「amazing sky」という弾き語り音源を聴いて、だいたいのアレンジャーさんは後ろでストリングスが壮大に鳴っていて、ドラマチックなアレンジを思い浮かべると思うんです。でも、ケルト音楽や民族音楽を取り入れて活動しているOAUさんにお願いしたら、しっかりと地に足の着いた、より伝わる音楽になるかなと思ったんです。先輩方の背中だったり、精神性に共感してきたので、そういった面でもとても意味のあるアレンジというか、バンドサウンドになったと思います。
──精神性というのは、具体的にどんなことなのでしょうか?
例えばTOSHI-LOWさん(OAU、BRAHMAN)をはじめ、先輩方のライヴや震災以降の活動に共感する部分があったので、共鳴できたらと思ったんです。弾き語りライヴでも、今は先輩たちのように真っ直ぐと力強く言葉を発せれないんですけれど、私もなるべくその場で感じたことを話に入れたりとか、普段感じていることをステージ上で言うようにしていきたいなと思っています。あと、ケルティックは若い子があまりやらないような音楽ですけれど、故郷を大切にしている感じは、民族音楽にも通じるものがあるので。
──片平さんの出身地である福島という土地を大切にする思いが、民族音楽とリンクするということですか?
そうですね。やっぱり北欧の音楽なので、地元の東北とちょっとかぶっていると思います。カントリーとかフォーク、そういう音楽が好きですね。もちろんロックも好きですけれど。
──片平さんの少しかすれた声の部分が、カントリーととても似合いますよね。
それはすごく嬉しいです。味のある歌を歌いたいですね。
──この1stアルバムはどんなふうに届けばいいなと思います?
今回の1stアルバムは初めてのことだったし、いっぱいあるストックの中から曲を選ぶ時に、やっぱり10代の子たちにまずは聴いてほしいなと思ったんですね。私が10代で音楽の道を志した時に、音楽という存在に助けられてきたから。なので、中高生の多感な時期の人たちに届けられるアルバムにしたいなと思い、10代の頃に書いた曲とか、10代の頃のことを思い出して今書いた曲を集結させました。日々生きていく中でちょっとでも糧になってほしいし、一歩踏み出せたり、希望を持てたりしたら、それだけで嬉しいですね。もちろん10代の方に限らず、どの世代の方にも聴いてほしいです。
──片平さんご自身は10代の頃と比べて、今の自分はどう成長したと思いますか?
10代の頃は自分の目の前しか見られなかったり、一方的な考えしか持てなかったりしたんですけれど、今はいろいろな視点からものを見ることができ、広い視野で眺められるようになったと感じています。また、どこに行っても自分を持って歩いて行ける強さを持てるようになったし。これから自分の音楽がどういう方向にいくのかはまだはっきりとは分からないですが、この1stアルバム『amazing sky』から、もっと世界が広がるはずだと思っています。
取材:桂泉晴名
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