2014-09-03

04 Limited Sazabys 、初めて先を見た歌詞を書けた気がする

 名古屋発の“フォーリミ”こと04 Limited Sazabysがニューシングル「YON」を完成させた。今作はGEN(Vo&Ba)の歌詞世界と明るく切ない曲調がマッチした新境地作だ。

──2月のミニアルバム『monolith』以降、変化はありました?

GEN 生活水準がちょっと上がったかな。

──生々しいです(笑)。

GEN ははは。先輩バンドに挨拶する機会が増えて、だいたい知っていただけていて、内外で広がってる感じはします。パンク以外の一般層、邦ロック好きな人にも広がってるなと。

──『monolith』制作時は、パンクリスナー以外の人に届けようという意識はありました?

GEN こういう人に向けて?というより、ライヴを意識して作ったつもりなんですよ。

KOUHEI メロディックパンクにとらわれずに曲作りをしたら、いいふうに広がってくれたという。

HIROKAZ もともと“メロディック”という感覚でやってなかった気がする。自分たちの好きなことをやろうと。

RYU-TA GENの日本語詞も面白いし、それでフォーリミという名が知れ渡りましたからね。

GEN みんなが“日本語もいい”と言ってくれたので、今回は全部日本語で書きました。

──今作の内容はどんなものにしたかったのですか?

GEN 僕は歌詞を書いてる時は暗くて、昔を振り返ってダメだったと思うことが多くて…。でも、初めて先を見た歌詞を書けた気がします。

──「swim」「labyrinth」には“未来”という言葉も入ってますもんね。

GEN 今は音楽を伸び伸びやれるようになって、マインドが前向きになりました。

HIROKAZ 今回はさらに個性の強い4曲ができましたね。

RYU-TA 根底にメロコアはあるので、商業的になるのは嫌だし。そこは残しつつ、広く伝えられたらいいなと。

KOUHEI 曲は全体的にポップにしたかったんですよ。あと、こいつ(GEN)の歌詞が研ぎ澄まされた感じがする。僕らに見せたことがない一面が出てきますからね。

──あっ、そうなんですか?

GEN 例えばすごく明るい曲なのに歌詞は暗いとか、予想を裏切るほうが化学反応が起きる気がして。

──なるほど。今作はポップにしたと言ってましたが、個人的には胸キュンメロディー満載だなと。

GEN そう言ってくれる方も多いですね。泣かせるような旋律もあるかなと。

──曲作りはスムーズでした?

GEN 前のミニアルバム2作で自分たちの技術の引き出しを出し尽くした感じがあるので、前の曲と被らないように、違うニュアンスにするのに苦労しました。

──フォーリミは曲に対する言葉のハメ込み方が独特ですよね。特に韻を踏んだ「labyrinth」は聴いてて気持ち良い。

GEN 韻を踏むことでヌメッとしないというか。リズムとしてノリが出るので。メロディックのバンドが日本語でやると、途端にダサくなるんですよ。わざと遠回りした言葉を選んで、受け取った人がどう感じるか。僕はそれが楽しみで。

──《もがいて沈んでまた息継ぎ 信じろ 未来を》(「swim」)の歌詞はメッセージ性がありますよね。

GEN 自分のダメなところも許せるようになってきたんですよ。フォーリミをいいと言ってくれた人が増えたので、自分に自信が付いてきたし、前より力強くなれましたね。

取材:荒金良介

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