2016-09-06

SHADOWS、待望の全国ツアー初日公演でフロアが大沸騰

SHADOWSがバンド初のツアーとなる「SHADOWS JAPAN TOUR 2016」の初日公演を9月2日、恵比寿LIQUIDROOMで開催した。

昨年11月に「ROCK-O-RAMA 2015」で有終の美を飾ったFACT。そのラスト・ライヴはメンバー全員がステージ上で大号泣する幕引きとなり、個人的にも忘れられない一夜となった。その模様はライヴDVD『002』(9月7日リリース)に収録されているので是非観てほしい。そして、元FACTのHiro(Vo)、Kazuki(G)、Takahiro(G)の3 人が新たに立ち上げたバンドがSHADOWSだ。彼らは今年3月にライヴ・レコーディングEP『Extrance』、8月には2ndEP『Progress』と立て続けに発表。今回はバンド初のツアー「SHADOWS JAPAN TOUR 2016」を決行することになり、全12カ所に及ぶツアー初日が9月2日、恵比寿LIQUIDROOMよりスタートした。

トップは今年結成20周年を迎える山嵐が登場。7月に出たばかりの11thアルバム『RED ROCK』収録曲を連発する超攻撃モードで、ゴリゴリの重低音を放つ。それから今ツアーの全公演に帯同するCRYSTAL LAKEは縦横無尽に切り込むフットワーク抜群のメタルコアで熱く盛り上げ、最後のSHADOWSにバトンを繋ぐ。  

下手にKazuki(Gu&Vo)、上手にTakahiro(Gu&Vo)と立ち、ベースとドラムはサポート・メンバーが務める形で、最後にHiro(Vo)は両手を振り回しながら姿を現す。観客も遂に生SHADOWSのパフォーマンスを体感できるとあって、興奮を抑えられない様子だった。ド頭から切っ先鋭いショート・チューンで畳み掛け、フロアには早くもサークル・モッシュが勃発する騒ぎっぷり。それから強靭なバネのごときギターリフで迫る「Doubt」はサビの突き抜けっぷりも鮮やかで、観客をさらに焚き付けていく。「帰って来たぜ!」とHiroが声高に宣言すると、SHADOW始動を心から喜ぶ温かい声援が飛び交う。ライヴの内容自体はまだ2枚のEPしか発表してないため、持ち曲は圧倒的に少ない状況だ。しかし、2ndEPにも収録されたNIRVANAの「Tourette's」(from 3rdアルバム『IN UTERO』)を含む2曲のカヴァー・ソングや、彼らがもっとも得意とするメロディック・ハードコアの真髄を叩き付ける新曲なども投下され、楽曲を知る知らないに関わらず、汗まみれの熱気を作り上げていた。

また、Hiroはキャッチーなスクリーム/歌メロで魅了すると共に曲に対する思いを切々と語る場面もあり、以前と比べて観客と親身にコミュニケーションを図る様も印象的だった。加えて、スラッシーなリフをザクザク刻むKazuki&Takahiroの野獣コーラスも健在で、パンク/ハードコアの衝動満載で突っ走る。そこにグランジ/オルタナティヴのザラザラした質感も備え、壮大なサウンドで観客をねじ伏せる手腕は圧巻だった。  プリミティヴなロックの爆発力に、これまで培った経験値を全注入したSHADOWSサウンドは、このツアーでより一層研磨されることだろう。今後の成長と進化が楽しみで仕方がない! そう期待せずにはいられないツアー初日だった。

Text by 荒金良介

■「SHADOWS JAPAN TOUR 2016」

9月10日(土)  八王子RIPS
9月23日(金)  梅田Zeela
9月24日(土)  京都MUSE
9月25日(日)  神戸music zoo 太陽と虎
10月05日(水)  名古屋CLUB QUATTRO
10月07日(金)  広島SECOND CRUTCH
10月09日(日)  松山W STUDIO RED
10月15日(土)  大分T.O.P.S Bitts HALL
10月16日(日)  福岡CB
<追加公演>
11月04日(金)  渋谷TSUTAYA O-WEST
http://eplus.jp/shadows/

※終了分は割愛

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