2016-10-13
大阪で初開催の「ビクターロック祭り」、11,000人が燃えた!
レコードメーカーであるビクターエンタテインメント(以下、ビクター)のロックフェスティバル「ビクターロック祭り2016~大阪秋の陣~」が、10月9日(日)に大阪城ホールで開催された。
「ビクターロック祭り」は、音楽事業で80年を超える歴史を持つ日本のレコード会社として、いつの時代もロックシーンに確かな足跡を残し続けているビクターが、“ずっとロック、これからもロック”を合言葉に、満を持して開催する“ロックのお祭り”。2014年、2015年、2016年と関東地区で開催してきたが、今回はMBSとの共催で初の大阪開催となった。
「ビクターロック祭り~大阪秋の陣~」のスタートは、オープニングアクトとしてXmas Eileenがステージに登場。新人離れした勢いのある熱いパフォーマンスで、まずはステージを温めてくれた。本編のトップバッターとしてステージに登場してくれたのは、Gacharic Spin。9月7日にリリースしたばかりのニューアルバム『確実変動』からCMソング「シャキシャキして!!」などをいつも通りの全力パフォーマンスで披露し、大阪の観客を熱狂させた。3番目に登場したのは春のテレビドラマで福山雅治と共演して一躍話題になった女性シンガーソングライター、藤原さくら。出演ドラマの主題歌「Soup」をはじめとする楽曲を個性的なスモーキーボイスで披露、満員の観客から大喝采を浴びた。
中盤では、今年も多くのフェスで大人気だった若手ロックバンドのKEYTALKが登場。最新シングルの「MATSURI BAYASHI」ではダンサーも舞台に上がり、一気に大阪城ホールを秋祭り会場に変えていた。そして、今や大型フェスティバルにはなくてはならない存在となったレキシが登場。代表曲の「狩りから稲作まで」演奏時の会場全体に揺れる稲穂の光景は、まさに“大阪の秋”を感じさせてくれた。
そして、いよいよ後半戦。スガ シカオが同じビクター所属のTHE BACK HORNのギタリスト、菅波栄純を迎えてステージに登場。ハードかつディープなサウンドのパフォーマンスで観客を魅了した。イベントの最後を務めるのは、10月5日にニューシングル「恋」をリリースしたばかりの星野源。奇しくも出演中の大河ドラマでも縁の深い大阪城で、会場全体の熱い声援に応えて9曲を熱唱し、アンコールでは新曲「恋」も初披露。大トリにふさわしい圧巻のライブを展開し、満員の大阪城ホールを沸かせた。
こうして約7時間に及んだ「ビクターロック祭り2016~大阪秋の陣~」は大盛況のうち、幕を閉じた。下記はオフィシャルのライヴレポートとなる。なお、2017年3月18日(土)には幕張メッセで4回目の開催が決定している。
■Xmas Eileen(オープニングアクト)
オープニングアクトを務めたのは、白い仮面にトレンチコートのバンドXmas Eileen。バンドメンバーもチームの人数も明かされていない謎の集団として活動する彼らは、名前も個性的である。全員NO NAME。ファンは“ボーカル右”“ボーカル左”“ギター”“ドラム”“DJ”といったように、メンバーのパートで呼んでいるのだ。「ジングルベル」をサンプリングしたSEが流れ、ステージにメンバーが登場。両手を掲げクラップをして客席を煽る。轟音と共にスタートしたのは「Fly High」。“イエーイ!遊びましょうー!”という雄叫びと同時にフロントマン3人がヤー!ヤー!と拳を突き上げる。その姿に思わず客席も手を挙げて応える。ボーカル右とボーカル左が入れ替わり情熱的に熱唱、疾走感のあるナンバーで会場を一気にあたためる。“Xmas Eileenです! そのまま遊びましょうー! 愛してるぜー!”という叫びと共に始まったのは「Walk the Talk」。激しいビートにステージの熱はさらに上がっていく。パフォーマーも前に飛び出し、サビではモンキーダンス! パフォーマーとDJが背中あわせで踊りだす。赤と緑のクリスマスカラーの照明が交差する中、心地よいスピード感に自然と体が揺れる。客席ももちろんモンキーダンス! 会場全体の一体感が高まり、高揚する。ボーカル右、ボーカル左、パフォーマー、DJ、ギター、ベースの6人がフロントに1列に並び、客席を煽り、火がついたスピード感はどんどん加速していく。“OK! 後半一緒に盛り上がっていきましょう!”と聴こえてきたのは、前半の激しいナンバーからは少しテンポを落としたメロウなナンバー「March」。“みんな首にかけてるタオル、サビで回してくれたら最高です!”の声を合図に、手にタオルを持つオーディエンス。どこか優しさを孕んだ歌声が会場を包む。サビに向けて徐々に勢いが増していき、“回せー!”という叫びで客席は一気にヒートアップ! 後ろの席までタオルを回す様子が確認できた。ラストは「Keep on A・B・C・ing」。背後のビジョンにXmas Eileenのロゴが映し出される。内に秘めた情熱をぶつけるかのように激しい照明とドラムプレイが交差し、ギタープレイにも力が込もる。ボーカルの雄叫びにも似た歌声が大阪城ホールを突き抜け、会場のボルテージを引き上げた。“オープニングアクトってついていて悔しいんで、その冠取ってまた戻ってきます! みなさんその時また遊びましょう!”と、全4曲を全身全霊で駆け抜け、ステージを後にした。Xmas Eileenの勢いと力強さを見せつけたパフォーマンスだった。
text by 久保田瑛理
■Gacharic Spin
ビクターロック祭り本編が幕を開けた。トップバッターはGacharic Spin。アーティスト名がビジョンに映し出された瞬間、客席から大きな歓声が上がった。赤のキラキラの衣装、そしてリオ・オリンピックの閉会式で話題になった、“RAVERS”とコラボした“光るシューズ”オリジナルモデルを着用して登場。ステージは一気に華やかに。FチョッパーKOGA(ベース)の“皆さんこんにちはGacharic Spinです! 今日は最後までよろしくお願いします!”という元気な挨拶からスタートしたのは『KAKUHEN』。パフォーマー1号まいと、3号ねんねはGacharic Spinのロゴ入りの旗を大きく振り回し、ステージを盛り上げる。迫力溢れるはな(ボーカル・ドラム)と色気のあるオレオレオナ(ボーカル・キーボード)のツインボーカルが会場中に響き渡り、オーディエンスの視線が釘付けになるのが分かる。はなの髪の色と同じ青いライトに照らされ、真っ青に染まった会場は幻想的な空間となった。続いて激しいベースラインが鳴り響き『赤裸ライアー』へ。オレオレオナはキーボードの上に乗り演奏、大人の色気で魅せる!! そして何とオレオの胸元のLEDが光る(!)演出も。ギターのTOMO-ZOはくるくると楽しそうに回り、パフォーマーの2人は歌舞伎の連獅子を彷彿させるウィッグをつけ、髪を振り乱すように激しくヘドバン。曲のエンディングでは3号ねんねが、恒例の巨大けん玉を使ったパフォーマンス。見事にキマッたところで、ステージのボルテージは早くも最高潮に。“初めまして! 私たちが全力エンターテイメントガールズバンド、Gacharic Spinです!!! こんなに大きいステージに立てるのを光栄に思います!”とFチョッパーKOGAが感謝の言葉を口にする。そしてハウスウェルネスフーズ“メガシャキ”のCMソングにもなっている『シャキシャキして!!』を披露。パフォーマーとオレオレオナのラジオ体操風の振り付けで盛り上がる。サビの“シャキッシャキ!”では客席も一緒になって手を挙げる。“それじゃラストー! 『ダンガンビート』! Oiコールで“声をちょうだい!”とさらに会場の温度をあげていく。気持ちを込めて歌う、はなとオレオレオナのWボーカル、疾走感のあるギターソロ、ベーススラップ、タオルを振り回す熱のこもった煽り、メンバーのヘドバンに客席も引っ張られる。“大阪城ホールみんなありがとう! 私たちがGacharic Spinでした!!!”と何度もバンド名を叫び、両手を高く掲げてステージを後にした。Gacharic Spinの世界を見事に見せつけた、トップバッターらしい元気なパフォーマンスだった。
text by 久保田瑛理
■藤原さくら
白いブラウスに秋らしい色味のレトロなロングスカートという出で立ちで現れたのは藤原さくら。バンドの演奏が始まると客席からは自然に手拍子が起こる。1曲目は「Lucky boy」。ステージ上の絨毯に置かれた白い椅子に腰掛け、アコースティックギターをかき鳴らす。柔らかく透明な歌声が、会場を優しく包んでいく。“改めまして藤原さくらです”と挨拶のち、披露したのは全編英語詞の「Walking on the clouds」。ピンク色の照明が明るく彼女を照らす。時折微笑みながら客席を見つめ、足でリズムをとりながら軽やかに歌うキュートな姿に、客席は手拍子をしながら聴き入っていた。MCでは“MBSさん65周年おめでとうございます。65周年にかけてランキングを作ってくださいと言われて、牛のことを言い続けるって感じでした”と笑いを誘う。ライブ前の転換の間、会場内のビジョンでは、各出演アーティストの“◯◯周年”や“◯◯ランキング”が流れていたのだが、藤原は“牛種ランキング”だったのだ。そして牛の話をした後、藤原自らカウベルを叩き「I wanna go out」を披露。ジャジーでカッコ良いナンバーだ。あどけなさもある藤原だが、憂いのある表情を浮かべながら歌声を届ける彼女に大人っぽさを感じた。続いてドラムのキックオンから藤原のギターソロへ。「Cigarette butts」を情熱たっぷりに歌い上げる。サビでは高音が高らかに突き刺さった。ここでメンバー紹介。“今日はロック祭りということで、頑張ってピックを投げようと思ったけど飛距離がない”(と言って投げたピックはステージセンターの段差に落下)。“みんな好きに楽しんで、モッシュやヘドバンあり! しないのわかって言ってるけど(笑)”と、お茶目な一面を覗かせる。そしてライブは後半へ。自身がヒロインを務めたドラマ「ラヴソング」の劇中歌「好きよ 好きよ 好きよ」をしっとりと聴かせる。みずみずしい空気を纏ってキラキラと輝いていた。続いてドラマ主題歌「Soup」。爽やかで力強く、透明感のある歌声が会場の奥まで伸びていく。最高にハッピーなラブソングに、客席はうっとりと聴き入っていた。“ありがとう!”の声に大きな拍手が沸き起こる。続いてポップで元気なナンバー「We are You are」を披露。楽しそうにギターをかき鳴らし、ドラムと顔を見合わせて笑顔になる場面も。オーディエンスもリズムに乗りながら、藤原の演奏に応える。最後は片思いの切ない気持ちをストレートに歌った「かわいい」。楽しそうに演奏する姿に誰もが魅了されたのではないだろうか。どこまでも伸びやかな歌声が印象的な、あたたかい空間だった。20歳らしい笑顔の中にも凛とした存在感を見せつけた藤原。堂々としたステージは圧巻だった。
text by 久保田瑛理
■KEYTALK
サウンドチェックで『太陽系リフレイン』を披露し、本番前から大盛り上がりを見せていたKEYTALK。SEと共に元気よく全員ダッシュで登場。メンバーそれぞれが客席を煽る。盛大な歓声を受けて伸びやかなギターソロから“お待たせしましたとウェイターの声”と始まったのは『HELLO WONDERLAND』。ギター&ボーカルの寺中友将とベース&ボーカルの首藤義勝が交互に歌い、伸びやかなハーモニーを響かせる。四つ打ちのダンスビートにしょっぱなから会場はヒートアップ! 上手に下手に動き回るメンバーに後押しされるように、サビでは一斉に手が上がる。ドラム・八木優樹の合図で流れるように『パラレル』へ。さらにアッパーなイントロに観客も総立ちで応え、“行くぞ! 大阪!”と首藤が叫ぶと、一気にボルテージが上がる。ここでギターの小野武正が“下北沢からやってまいりました、KEYTALKです!”と挨拶。小野自身の愛称“ぺーい”でコール&レスポンス。“男だけぺーい!”“女性の方ぺーい!”“オカマの人ぺーい!”と言うと、ドラムの八木が“ぺーい!”とレスポンス。メンバーから突っ込まれ笑いを誘う場面も。そして『fiction escape』に。サビではジャンプと手拍子が自然と起きる。メロディアスなギターソロと、寺中の透明感のある歌声が美しい『エンドロール』、弾むリズムの中にも力強く安定した2人のボーカルに魅力を感じる『桜花爛漫』を続けて演奏。“音がどこまでも伸びていく感じがします! 楽しいでーす!”という小野のMCから、“新曲やってもいいですかー!?”と、11月23日にリリースされる新曲『Love me』を披露! 寺中と首藤が飛び跳ね、カラフルなパステルカラーの照明が客席を照らす。KEYTALKらしいダンサブルでポップなナンバー。“1.2.3.4 イエーイ!”というカウントに、会場にいる誰もが巻き込まれ、体を自由に揺らす。ラストスパートに入る前に、ここで恒例の巨匠・寺中による“エネルギーを、ビールをいただいてもよろしいでしょうか!”とビールを一気飲み!“アガってきた! いくぜ!『MATSURI BAYASHI』!!”の声とともにステージには祭りハッピを着たダンサーが登場。今日1番の大歓声を受け止め、ベースソロ、ギターソロがうねりをあげる。“大阪城ホールにいるみんなの声が、もう少しだけ、足りない”“まだまだいけるでしょー!”と寺中。からの“大阪大阪!”“たこ焼きたこ焼き!”“串カツ串カツ!”と、大阪ならではの祭コール&レスポンス。会場の一体感を高め、最後に『MONSTER DANCE』で一気に駆け抜けた。短い時間ではあったが、伸びやかさもあり、重厚感もある、彼らの魅力を存分に見せつけたライブだった。
text by 久保田瑛理
■レキシ
“レキシ”と書かれた幟が4本ステージ上に掲げられ、法螺貝の音色が鳴り響く中登場。“はい、時間が惜しい! 走れ! お前ら遅い! 今日は40分しかないから”とバンドメンバーを促す池田。会場からは思わず笑いがこぼれる。“はい、どうも~、大阪! うわ、すげえな、人が~。おい! そこでピアノをポロンと弾く予定やったやろ?”と最初から絶好調に軽快なトークを繰り広げる。“早速、上を見上げてキラキラしていこうか~”の合図で始まったのが『きらきら武士』。歌詞を読み上げ“今日は朗読スタイルでいこうか?”と戯けながらも、メロウなメロディを歌い上げる。そして思い出したかのように“あれ? これ大阪城ホール初めてかもしれない! ヤベぇ! つまり城ホールということは大阪城ってことやね。これレキシ的にはすごいことなんじゃない? ありがとう~!”とテンションがグングン上がっていく池田に、既に総立ちの観客のボルテージも上がっていく。躍動感溢れるビートに両者のテンションが上りきったところでサビに突入、両手を左右に振りながら1曲目から一体感を感じさせられるパフォーマンス。そして唐突に“ありがとうございました! レキシでした!”と去ろうとする池田に対し、会場全体からは“えーーーーーー!”と割れんばかりのブーイングが起きる。“今がピークやで。終わった方が良いと思うんやけど”と返答。既にこの時点で10分が経過。“武士に想いを寄せた後は、みんなで平安時代に、紫式部に思いを馳せていきましょうか”と『SHIKIBU』がスタート。紫の照明が会場を照らす。80年代のアイドルの名曲の振付を披露したり、途中、俳句を読んだりとまさにレキシの世界観に包まれる。“こんな盛り上がると思わなかった。みんな源(星野)ちゃんのお客さんかと思っていたから”と笑いを誘う。そして“俺なんか蚊帳の外やと思ってた。蚊帳の外へ連れてってですか?”と星野の『夢の外へ』歌詞の一節をあげる。そして“縄文土器? 弥生土器? どっちが好き?”と問いかけ『狩りから稲作へ』では観客が手にしている稲穂(レキシオリジナルGOODS)が揺れる。突如、“君の稲を振らせて”と観客から稲穂を借りて、星野源の『SUN』に合わせて“君の稲を振らせて~”とワンフレーズを歌うと会場は大歓声。大合唱が沸き起こった。最後は“キュッキュッキュッするためにイルカになろうかな”とイルカに生着替えをステージ上で行い、“イルカになった少年”と満面の笑みで話し、“みんなで一緒にイルカの曲いきますよー!”と最後の曲『KMTR645』がスタート。照明が何色にも交差し、5匹のイルカ(浮き輪)が投げ込まれる。大阪城でイルカが泳ぐ光景は少しシュールで圧巻だった。全員で“キュッキュッキュッ”の部分では手をQにして最後の大合唱。“ありがとうございましたー! レキシでしたー!”と叫んだ。そしてイルカを置いて一礼をして会場を後にした。
text by 高野有珠
■スガ シカオwith 菅波栄純(THE BACK HORN)
来年2月にデビュー20周年を迎えるスガ シカオが登場。“弾き語りをやってから、バンドアクトに入りたいと思います”と言い、『夜空ノムコウ』を弾き語り、客席を映し出すライトが星空のようで、伸びやかな歌声に観客は思わず息を呑み聴き入った。“さぁ、盛り上がっていくよ~!”と叫び、バンドメンバーが『赤い実』のイントロに合わせてジャンプしながら登場。ビクターのレーベルメイトでもある菅波栄純(THE BACK HORN)をギタリストとして迎えてのライブ。昨年から夏フェスなどでも“スガ シカオwith菅波栄純(THE BACK HORN)”として共演しているだけあって、最初から菅波のギターが鋭く響き渡る。『あなたひとりだけ 幸せになることは 許されないのよ』では菅波が体をくねらせながら生命感溢れるギターを弾き、そこにスガのボーカルが絡み合う。インパクトのあるイントロ、“1、2、3、4!!”の掛け声から始まったのは『19才』だ。ズンズンとドラム音が体中に響き、オーディエンスも体を跳ね上がらせると、スガ自身もジャンプし会場を盛り上げ、菅波はステージ上に仰け反りながらギターを演奏。遂にはギターをスタッフに渡し、手を叩き観客を煽る。曲が終わると“ギター持てよ、ギターどうしたんだよ! いつからギター持ってなかったの?”のスガの問いに“ちょっと覚えてないです”と茶目っ気たっぷりに答える菅波。そして改めて“今日のギタリストはおなじみ、THE BACK HORNから菅波栄純”と紹介された。“ガンガンカッコ良い曲やっていくので、みんな好きに盛り上がっていってね”と『真夜中の虹』を演奏した。バスドラのリズムに乗って“みんなの明日に奇跡が起こりますように”と『奇跡』を歌い上げると会場はドラマティックな高揚感に包まれていた。ラストナンバーは“人生で何かが起こった時、一気に片付けようとするのではなく1歩ずつ前に進もう”と渾身のメッセージソングでもある『Progress』。サイドからのオレンジのライトが曲の世界観を焚き附け、“あと1歩だけ、前に進もう”では人差し指を高くあげ、力強く歌い上げ届けた。そして笑顔で“みんな最後まで楽しんでってね”とステージを後にした。
text by 高野有珠
■星野 源
最後に登場したのは星野源。スクリーンに名前が出ると会場のボルテージは一気に加速し、“待ってました”と言わんばかりの大きな歓声に包まれた。今か今かと星野の登場を待ちわびるオーディエンス。そして大歓声の中、ステージに現れた星野は、暗転の中で深々と一礼。1本のスポットライトが彼を照らし、アコースティックギター1本で「くせのうた」を歌い始め観客はその歌声に聴き入った。そして歌い終えると同時に“こんばんは。星野源です”と元気に挨拶。総勢12名のバンドメンバーを従え「地獄でなぜ悪い」がスタート。サビ部分では観客に“跳ねろ~”と煽り、それに応える観客はジャンプ! “大阪~!”と星野は叫び、客席からのレスポンスを確かめるように耳に手をあてる。会場は笑顔で溢れた。間髪入れずサードアルバム『Stranger』の1曲目に収録されている「化物」へと続く。MCではパンパンに埋まった会場全体を見渡し、“すごい景色! 久しぶり大阪~! トリを努めさせていただきありがとうございます!”と挨拶。和やかな空気が流れる中、会場がピンクのライトに染まり「桜の森」が始まる。自然と沸き起こる手拍子に、体を揺らしながら歌声が響き渡る。“次の曲は是非、手拍子をやって欲しいんですけど、途中で三拍子になったりして難しいのですが、頑張ってやって下さい”と話し、始まったのは「夢の外」。会場との一体感が密度を増し、そのまま「Crazy Crazy」へ。“跳ねろ~、大阪!!”とステージの端から端まで移動し、サビでは観客と、体全体を使って飛び跳ね最後はガッツポーズで締めくくった。“楽しい”と満面の笑みの星野。そして本日のバンドメンバーを紹介。最後のMCでは “昨年、アルバム『YELLOW DANCER』をリリースし、いろんな方に聴いていただいて幸せです。その中でも特に1番歌ったこの曲でみんなで一緒に踊りましょう”と「SUN」を披露。曲中、レキシの池田に応える形でレキシのGOODSの稲穂を持ち出し、“君の~稲穂揺らせて~”と歌うサービスを見せると会場は大きな盛り上がりに。ほぼノンストップでラストの「Week End」を披露し本編は終了した。アンコールでは、「恋」のMVの衣装に身を包み登場。この日がライブ初披露となる10月5日リリースの「恋」を演奏。すでに大ヒットを記録中ということもあり、会場はこの日一番ともいえる大きな盛り上がりを見せる。最後は“ありがとうございましたー!”と挨拶し、鳴り止まない拍手の中、バンドメンバー全員と手をつなぎ一礼、“最後にもう1回、星野源でしたー!”と叫び、何度も手を振りステージを後にした。まさに観客全てが星野のパフォーマンスに“恋”をし、『ビクターロック祭り~2016大阪・秋の陣~』は、大団円で幕を閉じた。
text by 高野有珠
photo by Joe、maco-j(Xmas Eileen、藤原さくら、レキシ、星野 源)、大久保啓二、小林俊史(Gacharic Spin、KEYTALK、スガ シカオ with 菅波栄純(THE BACK HORN))
■【 セットリスト】
■Xmas Eileen(オープニングアクト)
01.Fly High
02.Walk the Talk
03.March
04.Keep on A・B・C・ing
■Gacharic Spin
01.KAKUHEN
02.赤裸ライアー
03.シャキシャキして!!
04.ダンガンビート
■藤原さくら
01.Lucky boy
02.Walking on the clouds
03.I wanna go out
04.Cigarette butts
05.好きよ 好きよ 好きよ
06.Soup
07.We are You are
08.「かわいい」
■KEYTALK
01.HELLO WONDERLAND
02.パラレル
03.fiction escape
04.エンドロール
05.桜花爛漫
06.Love me
07.MATSURI BAYASHI
08.MONSTER DANCE
■レキシ
01.きらきら武士
02.SHIKIBU
03.狩りから稲作へ
04.KMTR645
■スガ シカオwith菅波栄純(THE BACK HORN)
01.夜空ノムコウ
02.赤い実
03.あなたひとりだけ 幸せになることは 許されないのよ
04.19才
05.真夜中の虹
06.奇跡
07.Progress
■星野 源
01.くせのうた
02.地獄でなぜ悪い
03.化物
04.桜の森
05.夢の外へ
06.Crazy Crazy
07.SUN
08.Week End
EN.恋
■『ビクターロック祭り2017』
2017年3月18日(土) 幕張メッセ国際展示場
出演者:決定次第随時発表予定
http://rockmatsuri.com
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