るう゛ぃえ/from end.

微睡みは水面深く。

るう゛ぃえ


word: てまり music: 一樹

『from end.』収録

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  • 「なぜ望むのか」と問うならば
    「僕の身勝手な利己だ」と、そう答えよう。


    目を閉じて、
    耳を強く塞ぎ、
    口を噤んだ君に 触れる、指。
    「息を殺すのにも馴れた」
    君はそう 力無く笑うけど
    皮肉の一つに堪える程 大人になれずに 震える瞼。


    この深いネムリノヤミで
    この世界が死んで逝くのを
    僕と君で見届けよう。

    怖くは無いよって傍で、
    声をかけて、笑って、
    君が枯れて落ちぬ様に。

    マクロの青に滲んで、
    泡沫になったイメージで、
    全てを赦せたのならば
    ─ほら、微笑って見せて?

    「なぜ捨てるのか」を問うならば
    「自壊は自戒に等しいから」とだけ、答えよう。
    100年、1000年繰り返す雨の音、水面濁して。

    遠くなる空に君は何を想う?犠牲の果て
    流す涙は全て水に分解て、消えてゆくから。


    この深いネムリノヤミで
    この世界が死んで逝くのを
    僕と君で見届けよう。

    怖くは無いよって傍で、
    声は揺れて、笑って、
    君が枯れて落ちぬ様に。

    朝が生まれなくなって、
    星無き夜が続いて、
    その瞳が意味を失くしても

    僕の手が
    君の手に
    ─ずっと在るように。

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