雲の上 猫 唸りを上げていた
粘土の空 うごめいた
誰も耳を貸そうとはしないよ
ラジオをつけ家を出る

新宿は大きな布に覆われて
緊急事態 僕ら逃げられない

雨が降っていた
ネジが緩んだようなんだ
君は待っていた
僕は驚いた 密かに

神々しく、柔らかく、まんまるな死が
もたらされるならば
もうひとつだけ頭が欲しくなったんだ
はじまりも終わりも同じ事だ

雨が降っていた
ネジが緩んだようなんだ
君は待っていた
僕は吐きそうだ 光を空へ

あのマンホールの向こうへ
ねじれた傘のなかのメリーゴーランド

雨が降っていた
ネジが緩んだようなんだ
君は待っていた
僕は吐きそうだ 光を空ヘ

ネジが緩んだようなんだ
僕の背後に誰がいるか教えて?
そっと


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