己龍/曼珠沙華

箱庭

己龍


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『曼珠沙華』収録

  • 71
  • 1
  • 否が応でもへばり付いて離れぬまま 弥が上にも煩わしい
    手を伸べる事は無い癖に足を掛け転がる私を嗤う

    何時かの鴉は影絵の様に真っ黒だった
    何時しか鴉は見る影もなく白を纏う

    見窄らしいその様が余りにも美しく見えた
    咥えてた指が離れ…舌舐り

    翼捥いで

    「いただきます」

    右に倣うな 左に倣うな 唯一私に倣え
    矩形の空は飽きる事もなく 晴天
    此処は「箱庭」私だけの園 命を賭した飯事
    私を閉じ込めたなら…蓋をしましょう

    此の子は要らぬ 彼の子も要らぬ
    誰彼も無く 私だけで良い

    否が応でもこびり付いて離れぬまま 相も変わらず煩わしい
    二進も三進も行かぬ理由

    「私だけが私だから」

    異は爪弾きましょう 其れを見て嗤う私
    白い翼を広げ空に舞い上がり…ぽつり

    「おめでとう」

    夢にまで見た現に溺れよう 不思議と苦しくは無い
    矩形の空は慌ただしく咆える 曇天
    此処は「箱庭」私だけの園 命を賭した飯事
    私を閉じ込めたなら…蓋をしましょう

    僻んだ悲願が犇めく彼岸 其れは正に狂気の沙汰
    「君に幸あれ」と唾液に塗れて錆びた世迷言

    白々しい其の声は黒々しい腹の蟲の音
    咥えてた指が離れ…そっと息を殺し叩き潰した

    闇の中飛び回る私は「白い鴉」

    此れが私の目を開けて見る夢

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