2011-11-20

水樹奈々、前作からの怒濤の歩みを凝縮したベスト第2弾!

 水樹奈々が4年9カ月振りにベストアルバム『THE MUSEUN II』をリリース。オリコン1位を飾った「PHAMTOM MINDS」などのヒット曲に加え、新録曲も入った超スペシャル盤。未知なるステージに挑み続ける彼女の新たな記念碑的作品になった。

──ベストアルバム第二弾をリリースするお気持ちは?

まず、毎回全力投球で作品作りなどに没頭してきたので、こんなに時が経っていたのか!と驚きましたね(笑)。リリース順に全曲改めて聴き返しながら、いろんなことを思い出して…第二弾をリリースできるなんて、本当に幸せです。タイトル、コンセプトも前作と同じく“MUSEUM”で、美術館を巡るように一曲一曲じっくり堪能していただけると嬉しいです。ジャケット写真も前作と同じ構図で撮っていたり…こだわり満載です!

──どの曲も思い出深いと思いますが、特に挙げるならばどの曲がありますか?

一曲挙げるとしたら、やはり『深愛』です。自分のターニングポイントになった曲で、初めての『NHK紅白歌合戦』で歌った曲でもあります。この曲によって新たな扉を開けることができ、活動の幅が広がりました。嬉しいことも、悲しいことも、本当にいろんなことがあった時期…特に思い出深い一曲です。

──今作には新録曲も3曲収録されていますね。「迷宮バタフライ-diverse-」は、アニメ『しゅごキャラ』劇中歌のセルフカバーということで。

私が演じた“ほしな歌唄”ちゃんは主人公のライバル役で、劇中ではこの曲を聴くとみんな洗脳されてしまうという設定で(笑)、オリジナルバージョンでは作品とシンクロさせ、感情を抑えて淡々と、どこかミステリアスで少し怖い雰囲気も出して歌っていました。なので、今回の水樹奈々バージョンでは、逆に心を解放してエモーショナルに歌っています。

──今作には、水樹さんが出演する『魔法少女リリカルなのは』シリーズの関連曲が6曲収録されているのも特徴だと思います。

『なのは』に出会って、約7年の年月が流れました。タイトルには“魔法少女”と付いていますが、少年マンガさながらに女の子同士が重火器を振り回して(笑)、命がけでぶつかって友情を分かち合う、熱血バトルの作品。それに触発されて、私自身も魂を揺さぶられるような曲を作りたい!と、毎回臨んできました。

──新曲「ROMANCERS’ NEO」は同シリーズのPSP版ゲームのオープニング曲で、すごくエネルギッシュでした。

主人公の9歳の女の子たちが考えるよりも、まず無我夢中でぶつかっていく…そういうエネルギーを表現するには頭で考えてきっちり歌うのでは絶対にダメだと思ったんです。譜面にとらわれず、揺らぎがあるというか、波のように歌ったほうが躍動感を出せるんじゃないかと。それで“ここはライヴ会場だ、思い切り走り回るぞ!”という気持ちで歌いました(笑)

──声質が、いつになく力強いと思いました。

自分の信念を曲げないまっすぐさ、大好きな人のために戦うという主人公たちの一点の曇りもない気持ちを表現したいと思った結果、自然とそういう声になったんだと思いますね。

──ラストの「SUPER GENERATION-MUSEUM STYLE-」は、アルパ奏者の上松美香さんとのコラボ曲ですね。今年の3月にニコニコ動画で配信されたものからリアレンジしての再レコーディングとのことで。

先にストリングスの収録があって、それを聴きながら美香ちゃんと一緒にブースに入って、せーの!で録りました。

──上松さんとはお友達だそうですね。

大親友です! もともと私が彼女のファンで、ラブコールを送り『SECRET AMBITION』のカップリング曲『Heart-shaped chant』でコラボしたのが最初です。その後、美香ちゃんが『SUPER GENERATION』を聴いてカバーしたいと言ってくれて、彼女のアルバムにアルパのインストバージョンが収録されて…どんな時も自分らしく前を向いて歩いて行こうという気持ちがこもった応援ソングです。ベストを出すと決まった時も、みんなにパワーを届けられる曲を1曲でも多く収録したくて、絶対に入れたい!と思っていました。

──水樹さんが初めて作詞作曲した曲が、さまざまなアレンジを経てここに至っているのは、我が子の成長を見るようですね。

“もうこんな大人の一面も持ってるのね、この子ったら大人になって…”としみじみ(笑)。もともとアッパーで元気のある曲なので、生まれたばかりの頃は今回のようなバラードバージョンは想像もしていませんでした。何度もステージで歌って、みなさんから愛情を注いでいただいたことで、新たな一面を引き出してもらったのだと思います。

──全体的に、前作に比べアッパーな作品になりましたね。

ライヴでよりみんなと一体感を感じられるものを追い求めた結果、激アツで骨太なサウンドが増えて…携わったアニメ作品もパワーあふれるものが多かったので、自然とこういう方向性の曲たちがそろったんだと思います。攻め立てる曲が多いので、“今日は頑張るぞ!”と朝から気合いを入れたい時に聴いていただければ、満員電車でも頑張れると思います!(笑)

──さらにBlu-rayとDVDには、「POP MASTER」のMVと『中野サンプラザ座長公演“水樹奈々大いに唄う弐”』の模様が収録されているんですね。

『POP MASTER』は、9月3日に日本武道館で開催したファンクラブイベントでみんなと一緒に撮影しました。約5時間に渡るスゴロクコーナーやミニライヴを終えた後でみんなヘロヘロなはずなのに、最後までテンションMAXでジャンプしてくれていて…最高に笑顔あふれる映像になっています。座長公演は大好きなイベントで、第一部の歌謡ショー(ミニライヴ)と、私が坂本龍馬を演じた第二部のお芝居をフルで収録しています。劇中では『天城越え』『川の流れのように』などを歌っています。いつものライヴとは、またガラリと雰囲気の違う公演なので、みなさんぜひ堪能してください!

──そして、12月3日と4日には念願の東京ドーム公演が控えていますが。

小学生の時に『不死鳥 美空ひばり in TOKYO DOME』をテレビで観て衝撃を受けて以来、ずっと憧れの場所でした。何年経っても“あの時の東京ドームは最高に楽しかった!”と、みなさんの記憶に残るようなステージにしたいです! きっとすごく緊張すると思いますが、私を支えてくださっているスタッフのみなさん、応援してくださるみなさん…みんなの気持ちと一緒にこの2日間を命懸けで挑みます。もちろん、ベスト盤の曲からもたっぷりお届けすると思いますので、激アツを期待してください!

取材:榑林史章

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