2019-02-19
                    
                新たなる怪作『壊れたピアノとリビングデッド』を発表のMUCC。 早くも次の過程へと向かいつつある“5人”の現在を見逃すな!
		ライヴ活動の充実はクリエイティヴィティの向上に繋がるはずだし、創作面で良好な状態にあるバンドのライヴが良くないはずもない。
ごく当たり前のことかもしれないが、去る2月16日、MUCCの名古屋公演を目撃して、改めてそれを実感させられた。
この夜の公演は、『壊れたピアノとリビングデッド』と銘打たれた、東名阪での全4公演からなるツアーの初演にあたるもの。
当然ながらそれは、2月13日に発売を迎えた同名の新作アルバムに伴うものだ。
ピアノ/オルガン/鍵盤をフィーチュアしたアレンジ、お蔵入りになっていた楽曲の蘇生(それがゾンビ=リビングデッドという発想に繋がっていることは説明するまでもないだろう)、ホラー・テイストといったキーワードを掲げながら制作されたこのコンセプチュアルな性質の新作に、そもそも彼らはミニ・アルバムを想定しながら着手していたのだという。
しかし結果、それが限りなくフル・アルバムに近いサイズ感と内容的な深みを伴うものとして完成に至り、世に出ることになった。単純な計画変更と思われるかもしれないが、見落としてはならないのは、彼らがミニ・アルバム制作にギリギリ足りるくらいの期間と環境で、この作品を産み落としてしまったということだろう。
しかも結果、そこに未完の作品のようなラフさは感じられず、作品自体の性格が絞り込まれたことで逆にこのバンドの持つ闇と光、絶望と希望という両極のコントラストが見事に体現されることになった。
そしてもうひとつ付け加えておくべきは、今作でエンジニアを務めているのがギタリストのミヤ自身であるということ。
20年を超えるこれまでの経過のなかで養われてきた彼の英知のすべてが、この作品成立を可能にしたと言ってもいいだろう。
このバンドの特性と特異さのすべてを他の誰よりも熟知している彼が自ら録音やミックスを手掛けたからこそ、現在のMUCCを温度差も時差もない状態でこの作品にパッケージすることに成功しているのだ。
つまり、ある種の偶発性をもって誕生したともいえる『壊れたピアノとリビングデッド』がこうした画期的作品になり得たことには、そうした必然的要因があったのだ。
そんな制作過程を経てきたバンドが、良くないライヴをするはずもない。そう考えながら名古屋まで足を運んだ筆者だが、実際の演奏内容はそうした予想をさらに超越するものだった。リビングデッドというテーマ性に呼応しているのか、開演前のZepp Nagoyaに流れていたBGMはMISFITSやMETEORSの楽曲。
それが止み、場内が暗転したのは定刻の午後6時を8分ほど経過した頃のこと。まず聴こえてきたのはレコードの溝を這う針のノイズが良く似合う“壊れたピアノ”。
今作とそれに伴うライヴ活動全般を通じて期間限定メンバーとして起用されている吉田トオル(key)を含む演奏者たちが1人ずつ登場し、深々とお辞儀をしながら配置に着き、この幕開けの序曲の演奏に加わっていく。
そして5番目に逹瑯が現れると、それまでオルガンを操っていたミヤが本来の立ち位置へと移動し、ヒステリックにギターが轟く。そこで炸裂したのは“サイコ”。超弩級のヘヴィな轟音が場内を支配し、それに圧倒されているうちに次なる“アイリス”が繰り出されていく。
ここまでは、アルバムと同様の流れだ。が、冒頭の“壊れたピアノ”をカウントしても全9曲しかない新曲群だけでは、フルサイズのライヴは成立し得ない。そこに旧楽曲群からどの曲が抽出され、その各曲が鍵盤を用いながらどのようなアレンジで披露されることになるのかという部分にも、オーディエンスの興味は向けられていたに違いない。
そして、まだ序盤だというのに“アイリス”に続いて聴こえてきたのは、MUCCにとってのクラシック・チューンのひとつというべき“オルゴォル”。
生まれながらにしてダークなグランジ風味を漂わせていたこの楽曲が、吉田の操るオルガンの響きによって妖しい味わいを増しているのがわかる。
そこから先も彼らは、今日までに至る時間軸を自在に瞬間移動しながら、さまざまな時代の楽曲を『壊れたピアノとリビングデッド』の時制で披露していく。
新曲たちについてはともかく、旧楽曲群のなかから実際に何がセレクトされ、いかなる変貌を遂げていたかについては、この先に組まれている公演で予備知識なく刺激を味わうことを望む人たちのためにも、この場ではあまり具体的な描写をせずにおきたい。が、明らかだったのは、ピアノやオルガンの導入により各楽曲のアイデンティティ(性格、と言い換えてもいいだろう)がより強調され、ライヴ全体を通じての起伏がいっそうダイナミックさに富んだものになっていたということだ。
同時に、MUCCのバンド・サウンドや逹瑯の歌声と、鍵盤との相性の良さについても改めて実感させられた、ステージの背景は、白地に黒一色で描かれた最新作のアートワークの絵柄で覆い尽くされていた。
シンプルだけども同時に象徴的なその風景を背に繰り広げられる演奏に、特筆すべきほど大きな演出は伴っていなかった。
が、各曲の表情の変化に同調するかのように色味を変えていく照明のあり方には、鍵盤の音色と同様に甚大なる有効さを感じさせられたし、ランタンの炎を揺らめかせながら登場した逹瑯が、ミヤの奏でるピアノに導かれながら歌いあげた“積想”も、このライヴにおける象徴的な一場面だった。
こうしたテーマの伴ったライヴというのは、結果的に〈終わってみれば、いつも通りのライヴだった〉という後味になってしまうことが多々あるものだが、この夜のMUCCはいつもの彼らのままであると同時に、間違いなくどこかが異なっていた。
逹瑯のMCによれば、すでにミヤの頭のなかでは次なるアルバムに向けての構想も固まり始めているらしい。
そして、彼のなかにあるアイデアの数々は、今回の一連のライヴを通じて、より色濃いものになっていくに違いない。
この『壊れたピアノとリビングデッド』に伴うライヴは、こうしてすでに終了した名古屋公演、その翌日に行なわれた大阪公演を含めても、わずか全4本しかない。
確かに5月から6月にかけては『壊れたピアノとリビングデッドfeat.殺シノ調ベ』と銘打たれた計4本のホール公演も控えてはいる。
が、現在のこのモードにあるMUCCと向き合うことのできる時間は、おそらく本当に限られている。
このバンドのクリエイティヴな意欲のベクトルが次の方向へと向かう前に、是非この局面にある彼らの音を生で体感して欲しいものである。
PHOTO:西槇太一
TEXT:増田勇一
≪MUCC Information≫
<Release>
■NEW ALBUM『壊れたピアノとリビングデッド』 2019年2月13日(水)Release!
【朱ゥノ吐VIP会員限定受注生産盤(FC限定盤)】(CD+スペシャルブックレット)
MSHN-056 ¥5,000+tax ※別途、送料+手数料がかかります
<CD>
01. 壊れたピアノ
02. サイコ
03. アイリス
04. ヴァンパイア
05. In the shadows
06. 積想
07. 百合と翼
08. カウントダウン
09. Living Dead
<スペシャルブックレット>
東名阪ツアー『壊れたピアノとリビングデッド』、『壊れたピアノとリビング デッド feat. 殺シノ調ベ』
完全密着撮り下ろしライヴ写真をブックレットにまとめ後日発送。
【通常盤】(CD ONLY) MSHN-057 ¥3,000+tax
※CD収録曲は朱ゥノ吐VIP会員限定受注生産盤と通常盤共通となります。
 ≪アルバムティイザー映像≫ 
<In Store Events>
■『壊れたピアノとリビングデッド』“FC限定盤”購入者対象インストアイベント
「『壊れたピアノとリビングデッド』FC限定盤購入者の為の肉筆署名入特典お渡し会 feat. 呪いの握手」
【イベント内容】メンバーの肉筆署名入特典お渡し+握手。
詳細はコチラ https://55-69.com/news/128678
【開催地】東京某所 / 大阪某所
※詳細は後日発表。
※インストアイベントは『壊れたピアノとリビングデッド』“朱ゥノ吐VIP会員限定受注生産盤(FC限定盤)”の
購入者を対象に行います。“通常盤”を購入しましても参加の対象外となりますので、予めご了承ください。
 ※“朱ゥノ吐VIP会員限定受注生産盤(FC限定盤)”にイベント参加券が同封されます。
イベント当日、参加券をお持ちでない方はイベントに参加できませんのでご注意ください。
■『壊れたピアノとリビングデッド』“通常盤”購入者対象インストアイベント
「『壊れたピアノとリビングデッド』通常盤購入者の為の即席現像写真機での魂抜き取り会」
【イベント内容】
即席現像写真機を使用したメンバーとの2ショット撮影。日付・イベント名・会場名を印刷した記念台紙付き。
詳細はコチラ https://55-69.com/news/146208 
【開催日時 / 開催地】
3月16日(土)エンタバアキバ (逹瑯)
4月6日(土)ヴィレッジヴァンガード池袋サンシャインシティアルタ店 (SATOち)
4月13日(土)タワーレコード新宿店 (YUKKE)
4月27日(土)タワーレコード渋谷店 (ミヤ)
5月18日(土)名古屋fiveStars (逹瑯)
6月8日(土)タワーレコード梅田NU茶屋町店 (SATOち)
======================
<Live>
■壊れたピアノとリビングデッド
 3月31日(日) Zepp Tokyo      OPEN 17:00 / START 18:00 (問)DISK GARAGE 050-5533-0888
4月1日(月) Zepp Tokyo       OPEN 18:00 / START 19:00 (問)DISK GARAGE 050-5533-0888
【チケット料金】
前売:1Fオールスタンディング ¥6,000(tax in /ドリンク代別) / 2F 指定席¥7,000(tax in /ドリンク代別)
【チケット発売中】
 各会場プレイガイド情報などの詳細はコチラ→https://55-69.com/news/130499
■壊れたピアノとリビングデッド feat. 殺シノ調べ
 5月1日(水) 中野サンプラザ
 5月2日(木) 中野サンプラザ
 5月19日(日) 名古屋特殊陶業市民会館ビレッジホール
 6月9日(日) グランキューブ大阪
【チケット料金】前売:全席指定 6,900(tax in)
【チケット先行発売】
<虚無僧DU MODE・朱ゥノ吐一般会員先行チケット受付> 2月13日(水)~2月25日(月)16:00
虚無僧DU MODEへのご入会はコチラ https://mucc-mobile.jp/
※未就学児入場不可 / 営利目的の転売禁止
<Subscription Service>
メジャー音源を含むMUCCの楽曲をApple Music、Spotify、LINE MUSIC、Prime Musicなどで配信中!
Official HP http://www.55-69.com/
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DIR EN GREY / 『「楓」~if trans…~』
                        	1つ前のコメントの方へ
「惨劇の夜」のオリジナル版はそもそもCDシングルやアルバム未収録で、ベスト盤にも収録されておらず、映像作品『「楓」~if trans...~』にのみ収録されているためサブスク配信はありません。代わりに歌詞が変更された「霧と繭」は、ミニアルバムMISSAに収録されているためサブスクなのでも聞くことが出来ます。
                	
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                  Mrs. GREEN APPLE / 『青と夏』
                        	Доброго времени суток, коллеги!
Сегодня хочу затронуть тему, которая долго меня увлекает — что посмотреть в Китае.
Эта держава с многовековой историей и культурой открывает массу потрясающих 
мест, которые стоит изучить. Поделюсь своими наблюдениями и эмоциями,
которые, надеюсь, будут полезны и интересны.
Если говорить о must-see, то трудно обойти вниманием Великую китайскую стену — воплощение силы и стойкости, восхищающий своими масштабами и потрясающими 
пейзажами. Кроме того, нельзя 
не отметить Запретный город в Пекине — 
истинный архитектурный шедевр, где каждый элемент наполнен древней историей.
Эти [b]достопримечательности[/b] олицетворяют дух нации 
и наполняют невероятной энергией 
путешественника.
В заключение хочу отметить, что Китай — это страна, где любой обнаружит что-то 
особенное: от бурлящих мегаполисов до 
мирных старинных деревень.
А как вы считаете? Какие места в 
Китае создали на вас самое сильное воздействие?
Будет интересно услышать ваше мнение 
и рассказы! 
их Хорватии в Словакию
                	
                  King Gnu / 『THE GREATEST UNKNOWN』
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