2019-10-29
愛沢絢夏、誕生日に主催イベントを開催。彼女はこれから声帯手術へ。

10月25日は、ロックシンガー愛沢絢夏の誕生日。ここ2年ほど彼女は、誕生日に主戦場と成す東京を舞台にワンマン公演を行ってきた。でも今年は、全国各地を舞台に活動を続けてきた中で繋がり、絆を深めてきた仲間たちと一緒に誕生日を祝おうと、イベント「愛沢絢夏BIRTHDAY LIVE「LIVE!LIVE!LIVE!」という形を取り、自身の誕生日を華やかに彩るスタイルを選択した。そしてもう一つの理由として、喉に出来た「声帯ポリープ」の除去手術のため、この日を手術前最後のライブにすることを決めた。術後はふたたびライブ活動を再開するとはいえ、数ヶ月後の復帰となるだけに、この日のイベントはどうしても彼女自身が記憶に熱く刻みたい内容にしたかった。舞台になった渋谷DESEOに集った仲間たちは、愛沢絢夏を筆頭に、てのひらえる/MARKET SHOP STORE/Unwave/キャンディホリック/RagDöllzという面々。当日の模様を、ここに幕開けようか。
キャンディホリック
ド頭から会場に熱を生み出し愛沢絢夏の誕生日を盛大に祝おうと、重厚ながらも疾走する「CRY!!!」をぶつけ、キャンディホリックはフロアへ熱い風を巻き起こしだした。早くもフロアではVo.マリンの煽りに触発され、観客たちが拳を振り翳し、声を上げ、舞台へ想いを返していた。滾る感情のままに歌声をぶつけるマリン。彼女が強い意志を胸に歌えるのも、その想いや歌声を支えるメンバーたちの力強い演奏があってこそ。
勢いを加速させるようにぶつけた「空想シンデレラ」では、ポップでキャッチーな表情も提示。躍動感だけではなく、ガーリーでチャーミングな姿勢も示してくれたのが嬉しかった。むしろ、愛らしい心模様の中から見えた乙女心に胸がキュンと疼いたくらいだ。マリンが、観客たちがタオルや腕を振りまわし、気持ちを一つに騒ぎ続けていた光景も素敵じゃない。
演奏は止まるどころか、熱を上げ続けながら「Listen My Music!!」へ。ポップでキャッチーなロックンロールナンバーを、彼女たちは笑顔を添えて届けてゆく。心弾むロックなパーティへ一緒に飛び込み戯れようと誘うように、キャンディホリックは軽快にステップを踏んではしゃぎたくなるポップロックチューンを演奏し、フロア中を無敵の笑顔に染め上げていった。
これまでの明るい表情から色を変えるように、キャンディホリックはダークでラウドな「Vampire」をぶつけ、会場を黒い熱で染め上げだす。強い言葉を突きつけるように歌うマリン。その言葉や攻めに徹した演奏へ触発された観客たちも、雄々しい声をぶつけ、一緒に滾る熱や感情を共有していた。拳を振り上げ、沸きだす声をぶつけ、舞台へ想いをぶつける観客たち。その姿へ向け、もっともっとぶつかってこいやと言わんばかりに煽り続けるキャンディホリックのメンバーたち。そして…。
ライブは一切止まることなくラストナンバー「Reincarnation」へ。触れた瞬間、歌に心がギュッとつかまれた。身体中から沸き立つ情熱を歌声やステージングへぶつけるマリン。彼女の意志を轟音で後押しする演奏陣。熱を撒き散らす演奏へ触発された大勢の観客たちが、拳を振り翳し、沸きだす声を張り上げ続けていた。互いが感情と感情をぶつけあい生み出す熱と叫び。何時しかバトルにも似た光景がフロア中に広がっていた。仲良く手を差し伸ばすのではない。互いに気持ちと気持ちを戦わせあう。それこそが、この日のライブの趣旨。キャンディホリックが示した今宵の強い姿勢だった。
〔ホームページ〕https://canholi.jimdo.com/
〔YouTube〕https://www.youtube.com/channel/UCg7LgPe3Jbo4aCg8KA9fiRw
〔ライブ情報〕11/13(水)AKIHABARAゲーマーズ ※観覧無料・11/16(土)厚木サンダースネイク
てのひらえる
愛沢絢夏の盟友、てのひらえるの登場だ。愛沢絢夏同様に、彼女も触れると瞬時に爆発するダイナマイトのような存在。この日のライブでも、冒頭を飾ったデジタルなラウドロックナンバー「DUSK」を背に、力強くマイクを握りしめ、沸きだす感情のままに彼女は雄々しく歌声をぶつけだした。「もう後戻りは出来ない、迷いなんて捨ててきた」の歌詞ではないが、つねに覚悟を背負って歌うシンガーのように、その声からはてのひらえるという一人の人間の生きざまが伝わってくる。火傷しそうなその感情に触発され、フロア中の人たちが騒がないわけがない。「声出せ」の叫びへ呼応するようにフロアのあちこちから無数の拳と絶叫があふれだす。舞台上も客席も、最初から感情のアクセルは全開だ!!
「もっとテンション上げて熱くなっていこうか!!」、勢いへさらに勢いを重ねるよう、てのひらえるは「アウトサイダー」をぶつけてきた。彼女自身が制御の効かないアウトサイダー。ブレーキなど最初から取り外した暴走シンガーだ。沸き立つ感情のまま拳振り上げ歌をぶつける彼女の声に触発され、魂が熱く震えだす。ともにヘドバンしながら熱を交わしあう。何時しか大勢の人たちが「オーオーオーオー!!」と声を張り上げ、てのひらえるに熱狂と共感の握手を求めていた。
そのまま熱狂を引き連れ天空高く駆け上がるように、てのひらえるはハードエッジで華やかなダンスロックチューン「Re:Android」を熱唱。彼女が大きく振る腕の動きに合わせ、フロア中でも無数の手が左右に揺れ続けていた。彼女のライブは、一度一体化した熱が生まれたら、どんどんその熱を膨らませ、会場中を大きく包み込んでゆくパワーを備えている。落ちサビで哀切な感情で歌を届けたとき、彼女へ向けて伸びた無数の手。互いの気持ちかシンクロしあっているからこそ生まれる光景が、とても刺激的だ。
「これからもっともっとガールズシーンを盛り上げて、愛沢さんお帰りと迎え入れる最高の風景を作っていきませんか?!」。熱い声を受けて流れたのが、青春パンクナンバーの「線香花火」だ。この楽曲に触れた瞬間、とんでもなく気持ちが熱く奮い立つ。彼女へ向けて思いきり拳を振り上げ、身体中からドクドクと込み上げる熱情へ目頭を熱くしながら、彼女と一緒に「あぁあ、線香花火よ」と歌い続けていたい。自然と「おいおい」声が沸きだすのが嬉しいんだ。触れた人たちの感情に情熱を沸き立てる歌がここには生きている。剥き出しの感情で、熱い熱い想いを沸き出すまま歌う彼女の声に胸が張り裂けそうなくらい熱くなる。滾る感情が興奮と嬉し涙に包まれてゆく。まさに、一瞬にして青春の風景へ連れ戻してゆく歌だ。身体が、心が思いきり張り裂けそうだ。
最後にぶつけた「NUMBER50」でも、てのひらえると観客たちが共に拳を天高く突き上げ、声を張り上げていた。何時だって彼女は裸の心で歌をぶつけてゆく。その真っ直ぐで無垢な想いが歌声と疾走するパンキッシュな演奏へ乗っかったとき、それは最強に魂を揺さぶる心のアンセムになる。「夢を夢で終わらせない」と彼女と一緒に歌うたびに、自分自身が熱く輝く姿や存在になれる。だから彼女の歌を求めたくなる。愛沢絢夏も、その輝きに惹かれた一人に違いない。
〔ホームページ〕https://tenohirael.com/
〔ツイッター〕https://twitter.com/tenohirael_info
〔YouTube〕
〔ライブ情報〕11/2(土)厚木サンダースネイク(ソロ)11/3(日)西永福JAM昼夜(ソロ)11/6(水)渋谷VUENOS(ソロ)11/8(金)渋谷RUIDO K2(ソロ)11/9(土)江坂MUSE昼夜(ソロ)11/10(日)長堀橋WAXX(定期復活)
RagDöllz
「全力でヘヴィメタルするぜ、かかってこい!!」。Remiの言葉を合図にRagDöllzがぶつけたのが、重量感を背負ったラウドナンバーの「Silent Cry」。スクリームとガーリーな歌声をミックスしてゆくスタイルがRemiの持ち味だ。もちろん、彼女の魂を震わせ歌う声を輝かせるのも、ザクザクとした音像で支える演奏陣のパワーがあってこそ。激しさに徹するのではなく、重厚な中にもドラマを描き出すところもRagDöllzらしい一筋縄ではいかない魅力だ。
続く「DV69」でも、RagDöllzは豪放無頼なヘヴィ音を轟かせ、観客たちを黒く渦巻く熱狂の中へ巻き込んでゆく。とてもヴァイオレンスな演奏だ。時に獣のような様を見せながら、身体を揺らし歌い叫ぶRemi。野獣の咆哮のような演奏で観客たちを飲み込んでしまえ。舞台前方では、彼女たちの演奏に身を捧げゆく人たちが熱く騒いでいた。
ドスの効いた歌声とは裏腹に、MCでは愛らしさも見せるRemiやRagDöllzのメンバーたち。そのギャップも彼女たちの魅力だ。
地を這うような重い音がフロア中へ広がりだす。が、ドラムが駆けだすと同時に、楽曲も一気に唸りを挙げて疾走し始めた。「【∅】-Zero-」に合わせ、フロアにサークルモッュが誕生。サタニックなメタルスタイルも示しながら、観客たちを黒い熱狂の儀式へRagDöllzは巻き込んでゆく。もっともっと黒い轟音の中へ溺れてしまえと言わんばかりに、彼女たちは重厚でダークでヘヴィなグルーブの中へと観客たちを引き込んでいった。終盤に生まれた、観客たちの雄叫びにも似た合唱。まさに独自の世界観へと、RagDöllzは観客たちを導いていった。
ラウドでエクストリームな「Die or Die」の登場だ。グロウルしたRemiの歌声が、魂を熱く掻き立てる。轟音ぶち噛ます演奏に感情が痛く昂りだす。そのままライブはラストナンバーの「BIood On My Gun」へ。ふたたびフロアに生まれた大きなサークルモッシュの光景。その姿へさらに興奮と高揚を降り注ぐように歌い奏でるメンバーたち。熱した鋼のような演奏を撒き散らし、フロアを沸き立たせるRagDöllz。大阪からやってきたヘヴィなハリケーンは、熱狂という大きな風を巻き起こし、観客たちを圧倒しながら立ち去った。フロアでは、熱狂する観客たちと、RagDöllzの迫力に圧倒されつつも食い入るように観ている人たちと、ぱっくり二つに分かれていた光景が生まれていたことも報告しておこう。
〔ホームページ〕https://artist.aremond.net/ragdollz/
〔YouTube〕
〔ライブ情報〕2/15 2ndワンマンライブ in 名古屋・6/5 ZURUDOGURA アメリカ村BIGCAT
Unwave
仙台から愛沢絢夏を応援しにやってきたUnwave。彼女たちは、固まった心を優しい音色で洗い流すように。洗い流した身へ光を降り注ぐよう温かな声を寄り添えながら「ミライ」を歌いだした。ヴォーカルFRAMの声が、フロアにいる人たち一人一人の心へそっと歌の手を延ばす。その歌の声を、たくさんの人たちが想いという名の手で握り返していた。熱狂するだけが一体感ではない。共に心と心を寄り添い重ねあい、それを感じあうことも心溶け合う一体化した風景だ。とても演奏者たちの心模様が見えてくる歌声や演奏だ。彼女たちの温もりと優しさが輝きをまとい伝わってきたのも嬉しかった。
演奏は、熱を持って駆けだした。「My Heart」へ触発され声を上げ、想いをぶつける観客たち。Unwaveも、気持ちの奥底から沸き上がる熱情を歌声や演奏へ重ね合わせ観客たちへ伝えてきた。沸き立つ感情のままに熱唱するFRAMの歌声に触発され、声を上げる観客たち。互いに熱と熱を高めあい、生まれた熱をぶつけあう、その光景が愛おしくも魅力的だ。
高まった会場の熱へ熱を加えるように,Unwaveはエモーショナルな疾走チューン「Motion」をぶつけだす。フロア中から突き上がる無数の拳と声。その想いをつかむように手を伸ばし歌うFRAM。その歌声を、姿をしっかり瞼に焼き付けたい。それくらい沸き立つオーラを彼女はその身から放っていた。
美しく聡明な演奏が、会場中へ染み渡るようにゆったり流れだした。今にも気持ち崩れそうな声色を持って、FRAMは「一番目に」を歌いだす。演奏が進むにつれ、その歌声は少しずつ力と輝きをまといだす。揺れ動く感情が、そのまま歌声や演奏を通し心の中へ水彩な絵を描くように広がってゆく。今は心を無垢に、歌声や演奏に身を添えていたい。そんな気持ちに「一番目」が導いてくれた。
最後にUnwaveは、ふたたび気持ちを一つにした熱を交わそうと、胸をくすぐる疾走ポップチューン「Dream Stage」を歌い、会場中の人たちの心へキラキラとした輝きをまぶしてくれた。舞台上から降り注ぐ光のシャワーを浴びるたび、気持ちが晴れ上がってゆく。何時しかたくさんの人たちが、FRAMと一緒に大きく手を振り続けていた。
〔ホームページ〕https://unwavesofficial.wixsite.com/unwave
〔ツイッター〕https://twitter.com/unwave_official
〔YouTube〕
〔ライブ情報〕11/9@渋谷clubasia・11/25@六本木morph-tokyo・12/3@秋葉原ZEST(レコ発)
MARKET SHOP STORE
愛沢絢夏へ熱をため込んだバトンを手渡す大切な使命を持って、トリ前に登場したのがMARKET SHOP STORE。ザクザクとしたギターの音が響きだす。その音へ導かれるようにMAMEが凛々しく、雄々しく「青殺感情線」を歌いだした。楽曲の表情に合わせ歌声の感情も巧みにコントロールしながら、破裂寸前の声をぶつけてゆく。でも、間違いなくその歌声も、演奏も、爆発したくてウズウズした衝動をお腹いっぱいに抱えていた。その気持ちをぶつけるように、間奏で唸る演奏。その音色に触発されフロア中から沸き上がる熱。どんどん感情のコントロールが乱れていく。いっそ、このまま壊れてしまえ!!
熱を孕んだ演奏が一気に轟きを上げた。「GOD WaS TV」が、触れた人たちの魂を野生に、野獣へ変えてゆく。何の遠慮が必要か。心を開放する躍動的な演奏に身を任せ、全力で飛び跳ね、騒げばいい。激しく躍動するジャングルビートに身を預け、感情を煽る歌声へ呼ばれるままに騒ぎ奉れ。ここは魂の解放区。すべてのわだかまりを解き放ち、自分を自由にしてゆく心の無法地帯。さぁ、高く掲げたMAMEの拳と重ね合わせ、一緒に声を張り上げ拳を突き上げろ!!
演奏は、アクセルをベタ踏みしながら爆走してゆく。胸をつかむ歌と熱を上げて駆ける演奏が重なりあった瞬間、触れた人たちの感情のブレーキがぶっ壊れた。スリリングで妖しい熱を持った「サイレンパラサイト」をぶつけるMARKET SHOP STOREのメンバーたち。熱に熱を、熱狂に熱狂をどんどん塗り重ね突き進む彼女たちの姿に胸を熱く掻きむしられる。ザクザクとした演奏と刺すような歌声に煽られ、何時しか会場中に無数の拳が上がっていた。
スリリングでハードボイルドな、アグレッシブでワイルドな演奏の上で、想いを突き付けるように歌うMAME。「[sub]リミナル」が連れてきたのは、ヒリヒリするくらいに心地よい緊張感を持った衝動だ。身体を射抜く歌声や演奏を受け止めようと、フロア中から無数の掌が上がっていた。終始スリリングな空気を描きながら、その中からいこぼれる熱に触発され、会場中に絶叫が飛び交っていた。
その熱と興奮を一気に爆発させるよう、MARKET SHOP STOREは最後に「ピグマリオンランド」を演奏。互いが感情を剥き出しに歌声や演奏を、熱狂をぶつけあう。その様は、まさにバトルだ。互いを本気で信頼しあっているからこそ全力で感情をぶつけあい、しばきあえる。その関係の中で生まれた興奮がたまらなく気持ちいい。まさに、最高の熱狂をフロア中に孕みながら、イベントのバトンはトリの愛沢絢夏へと手渡された。
〔ホームページ〕http://market-shop-store.com/
〔YouTube〕
〔ツイッター〕https://twitter.com/marketshopstore
〔ライブ情報〕11/2(土) 厚木Thunder Snake・11/9(土) 渋谷club asia・11/16(土) 渋谷RUIDO K2・11/27(水) 新宿club SCIENCE・11/30(土) 梅田Zeela
愛沢絢夏
さぁ、今宵の主役の登場だ。すでに臨戦態勢もばっちり整った満員の観客たちの前へ姿を表した愛沢絢夏は、みずからの歩みを噛みしめるように。でも、何時もの愛沢絢夏らしく、思い切り感情を爆発させながら、込み上がる熱い気持ちのままに「LIFE」を歌いだした。小さい頃から胸の奥底に渦巻いていた感情を今でも追い続けていることを満員の観客たちへ示すように、これが愛沢絢夏の生きざまや生き方だと吐き出すように、何時ものよう全力で歌声をぶつけていた。この感情は消えやしない、誰にも消せやしない。それを示すように、愛沢絢夏は力強く声を荒らげていた。
駆けだした演奏へ飛び乗り、いや、愛沢絢夏自身が演奏を引っ張りながら全力で駆けるように「優しい人よ」を力いっぱいに歌いあげる。フロア中から突き上がる無数の拳とエール。その様へ思いきり手を伸ばしながら、彼女は声が枯れる勢いのまま力の限り歌を届けていた。そう、「今だけは、この声を君に届けたい」んだと心で叫ぶように…。その想いへ答えるよう、フロア中からも熱した声が途切れることなく響いてゆく。振り上げた拳をずっとずっと突き上げていたかった。「オーオーオー」と声を張り上げながら、このひとときを忘れたくない記憶として、互いがここで生きていた証として身体に、喉へと刻みたかった。
フロア中から飛び交う熱い絶叫。熱狂の風を受け歌ったのが「HARUKAZE」だ。活動初期から愛沢絢夏の背中を強く押し続けてきた歌を、こんなにもたくさん膨れ上がった仲間たちの前で、彼女は一緒に背中を押しあいながら未来へ走っていこうと歌いかける。間奏では、おなじみスクワット姿も登場。観客たちが声を張り上げスクワットしてゆく風景の、なんと奇妙な様だったことか。それだけ、誰もが愛沢絢夏と気持ちを一つにしながら熱狂を貪っていたかった。タオルを、拳を突き上げ、愛沢絢夏と気持ちを一つに溶け合っていたかった。
「これが今年最後のライブだからさ、全員で、全力で思いきり燃え尽きて帰りたいと思います。みんなのパワーがガシガシ伝わってきて本当に嬉しいです。今日はみんなの期待に応えられるように、みんなの心に思い切り傷跡を刻み込みたいと思います。ここへ至るまで何回も挫けそうになりました。そのたびに夢がわたしに光を示してくれました。何度も助けてもらった歌を、今日は人生最高の曲にして届けたいなと思います」
「人はいつも間違いを繰り返して たくさんの別れ道に出会う 人生を賭けて答え探すために 僕はここで歌ってるんだ」。何時だってこの歌が愛沢絢夏の心を支えてきたし、心に力を授けてきた。いろんな想いを背負い、歌声にさまざま気持ちを込めながら、この日の愛沢絢夏は力強く「wake up」を歌っていた。その歌声に、言葉に、満員の観客たちが人指し指や拳を高く伸ばし、彼女と同じように想いを噛みしめ、自分の心の糧や支えに変えていた。気持ちを振り絞るように熱唱する愛沢絢夏。その姿へ終始熱いエールをぶつける観客たち。今回、人生を駆けて答えを探すために選んだ一つの決断。歌い続けるために選択した「手術のために休む」という道。その選択や経験も、きっと彼女を大きくしてゆく糧になる。会場中の人たちが愛沢絢夏と一緒に「人はいつも間違いを繰り返して~」と歌い出す。その言葉を受け「僕は光になるんだ」と歌った後に愛沢絢夏が言った「約束するよ」の言葉が、とても嬉しかった。
「もしかしたら今日でこの声が終わるかもしれないけど、絶対に戻ってくるからな」。その言葉に続いて愛沢絢夏が歌ったのが、「もしも今日終わるとしても」だ。彼女は歌いかけてきた、「もしも今日世界が終わるとしても やり残したことが一つもないように 胸を張って生きていけるように」と。その歌声を、会場中の人たちが大きく手を振り、声を返しながら想いを受け止めていた。この信頼関係があり続ける限り、僕らはまた愛沢絢夏と一緒に笑いあいながら生きていける。たとえ今日のライブを最後にもし何かが終わったとしても、また胸を張って笑って生きていこうじゃないか。その決意の約束を、フロア中の人たちが、沸き上がる絶叫と拳を介して愛沢絢夏と指切りしていた。共に歌声を交わしながら胸の中に膨らんでいった熱い気持ち。魂を震わせ、奮い立たせる歌を愛沢絢夏が届けてくれる限りは、まだまだ僕らは彼女と一緒に生きていける。次の舞台の扉を開いていける。
「2019年、愛沢はいろんな人たちと出会いました。新しい愛沢絢夏をスタートさせたくてアルバムも作りました。この曲を、2020年の愛沢絢夏に向かって歌いたいと思います」
未来から向かい風が吹こうとも、しっかりと顔を上げ前を見据えながら突き進む意志を改めて示すように。未来と向き合い光をつかむことを誓うように、愛沢絢夏は「To NEXT」を、自信を胸いっぱいに膨らませながら歌いだした。その歌声に同じように心の背中を押されながら、誰もがこの歌を、笑顔で歌う愛沢絢夏の姿を、拳を振り上げ心に焼き付けていた。ちっこい身体が、この日はとても大きな存在として見えていた。自信を胸に歌いかける姿にエールを送りながら、僕らも自信と勇気を彼女からたくさん受け取っていた。
「11月12日に喉に出来たポリープの除去手術をします。ここまで1本1本全力でステージに立って歌を届けてきたから、悔いはないです。でも、今の声がなくなることが怖いです。声が変わる可能性もあります。この声がなくなったら、みんな来てくれるのかめちゃくちゃ不安です。でも今日みんなの顔を観ていたら、安心して手術に向かえるなと心から思えました。ありがとう。この声で届ける最後の曲になります。最後は、思い切り噛みしめて歌って帰りましょう。そして2020年も、愛沢と一緒に僕のいる場所を守ってください」
ここが僕の居るべき場所。ここが愛沢絢夏の生きていくべき場所。それをみずから改めて確かめ、その証をしっかりと打ちつけるよう、最後に愛沢絢夏は、魂を震わせるように「僕のいる場所」を響かせてきた。その声には悲壮感など微塵もなかった。むしろ、何かを期待するような希望に満ち満ちていた。「僕はここにいる この場所はまだまだ小さい」かもしれない。でも、大事なのは大きさじゃなく、誰もが「帰りたくなる場所」であり続けること。僕らは、これから短い旅に出る愛沢絢夏が帰ってくる場所を守りたくて。そして、旅立つ彼女を笑顔で見送りたくて、この場所へ集まった…いや、帰ってきた。この日に共演した沢山の仲間たちと一緒に、不安を背負った愛沢絢夏を、ホームから自信を持った笑顔で送り出したくてこの家に帰ってきた。「やっぱりこの場所が好きだ」と叫んでいた愛沢絢夏。僕らは何時だってここに居る。だから安心して手術に挑戦して欲しい。何かあっても、僕らはここで待っているんだから。愛沢絢夏という家をずっとずっと温め続けているのだから。そしてまた、声を張り上げ、一緒に笑顔で歌おうじゃない。この日のライブでも終わりを知らないように歌いあげた声が、今も心の中に響いている…。
「いってきます」。最後に愛沢絢夏が力強く言ったその言葉に、来年になったらこの言葉を笑顔で返すよ、「お帰り!!」と。
★愛沢絢夏10月25日 ライブダイジェスト
愛沢絢夏は、2020年3月8日に渋谷AUBUで主催するイベントを通し復帰することを発表してくれた。そのときまでにはベストな歌声を持ってステージに立っているだろうからこそ、それまでは、しばし主不在の家を守り続けていようじゃないか。
PHOTO:yui
(https://twitter.com/tanigawa_yui)
TEXT:長澤智典
★愛沢絢夏インフォメーション★
2020年3月8日(日) 渋谷 AUBE
愛沢絢夏 復活フェス開催!
Aizawa ayaka Resurrection day「NEO CHAPTER」
愛沢絢夏 Web
http://a-ayaka.com/
愛沢絢夏 twitter
https://twitter.com/aa_official1
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