2012-12-20

【カメレオ】カメレオがどストレートな曲を歌うことに面白みがある

 バンド結成1周年を記念して、390円(サンキュー)シングルを発売! しかも、なかなか見られないメンバーの素が楽しめる特典DVD付で、今作は採算度外視のサービス精神と感謝しか詰まっていない特別な一枚である。

──結成1周年を記念したシングルで「始まりの歌」を出すというのは、どういう意図があったのですか?

HIKARU.「 2012年という一年は土台を作る年だったと思うんですね。ここでがっちり固められたら二年目本当の意味でのスタートが切れるなって。「始まりの歌」は最近できた曲ではないんですよ。バンドが始まる半年ぐらい前にできた曲で…その時期の思いが詰まったものです。ただ、「始まりの歌」だからと言って最初に出すのは違うと思うんですよ。知らないバンドが「始まりの歌」を歌っても“誰だよ?”ってなっちゃうから、温めて今に至る感じですかね。」

Kouichi「僕らがバイトばっかりしていた時期にできた曲ですね。」

HIKARU.「バイト、バイト、バイト、スタジオ、バイト…(笑)。」

Kouichi「何でもそうだと思うんですけど、曲作っててもバンドがうまく軌道に乗るかなんてこの当時まだ分からないじゃないですか。だから、今振り返ってみて「始まりの歌」を聴くと、よぉできた曲やな~って思います(笑)。」

──“何クソッ!!”と這い上がっていこうとする歌詞はすごく人間臭くて、サウンドは乗りやすい。ライヴだと楽器陣も前に出てくるだろうから、相当うるさくなるだろうなって期待しちゃいます。

HIKARU.「ハイテンポな明るい曲がなかったんで、ライヴでやるのは結構楽しみだったりします。自分が想像している景色通りになればいいなって思いますね。」

──今思い浮かべているのは、どんな景色ですか?

HIKARU.「イントロのダダダダンッでパーン!!ですね。」

Kouichi「特効!?」

──その画だと、ライヴのラストを飾ってますよね。

HIKARU.「そうなんです。「始まりの歌」なんだけど、イメージ的にはラストに持ってきたいんですよね。例えば、節目のライヴとかも、それが終わったとしてもカメレオは続いていくから…ラストでもいいのかなって。」

──ギターの主張してくる度合いが今回絶妙でいいですよね。

HIKARU.「TakashiバージョンとDaisukeバージョンとのギターがレコーディングの時に2つあって“HIKARU.どっちがいい?”みたいな。Takashiは小刻みな洒落たギターを入れてきたんですよ。でも、Daisukeは小難しいことをしないジャカジャカずっと弾いてるギターで。この曲にはDaisukeのギターの方が合うなって思って、Takashiのはあんまり使ってないです(笑)ノリ一発な感じですね。ライヴ中も手元を気にせずにいけちゃう感じがいいなって。」

──Kouichiさんは最初に聴いた時の印象って覚えてます?

Kouichi「シングルっぽい曲だな~って(笑)まだ歌詞がここまで出来上がってたわけじゃないんで、曲に対してどうこうというよりはシングルとして出せるなって印象が強かったですね。出すタイミングを見誤ってはいけないなって…。それこそ、これを活動の一発目で出してたら“よくある感じのバンドだな”って印象を持たれてコケてたと思うんですよね。今までにシングル「捏造ピエロ」「検索結果0」やミニアルバム『新宿』という、どこか変化球的な楽曲たちをやってきたバンドがこんなにもどストレートな曲を歌っちゃうっていうのが面白いのかなって何となくあって。当時の感情が全部詰まった歌詞が付いたことで、良い形に装飾されたなって思いましたね。僕は他のメンバーとはちょっと考え方は違うかもしれないですけど、一曲一曲大事にリリースしていきたいなって気持ちは今後も変わらないですね。」

取材:ジャガー

(OKMusic)


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