2012-10-20

【EVANPONY】キャッチーでロックでパンク!!

 ステレオポニーがアヴリル・ラヴィーンのプロデューサー兼ギタリストのエヴァン・トーベンフィールドと結成した新バンド“EVANPONY”による「Just rock with me」と、ステレオポニー名義の「涙なんて見してやんない」をパッケージしたシングルをリリース! 新しい一面を見せる2曲に仕上がった。

──EVANPONY名義とステレオポニー名義の2曲が収録した本作ですが、もともとエヴァンとやることになったきっかけは?

SHIHO「4月にアメリカ西海岸でツアーをやった時にエヴァンが観に来てくれて。で、うちらの演奏を気に入ってくれて、“何か一緒に面白いことをやりたい!”と言ってくれたんです。」

AIMI「ライヴ終わりに楽屋に来て“サイコーだったよ!”ってハグしてくれて(笑)。その後すぐ打ち合わせして、そこで「stand by me」と「狼」のPVを観てもらいました。そこから“僕もアイデアを出すから一緒にやろう”って本格的に動き始めて、データのやりとりをしました。5月にSHIHOとNOHANAのふたりがエヴァンのところへ行ってオケ録りして、7月に今度は3人で行って歌録りとかいろいろやって。」

NOHANA「エヴァンはすごく気さくで、20代だから感覚もうちらと近くて。すごく良いお兄ちゃんみたいな感じでしたね。しかも、トランプとかお札を使ったマジックが得意で、いつも場の空気を明るくしてくれます。」

──バンド名を付けるまでに気持ちも通じ合ったと?

SHIHO「最初は冗談でエヴァンが“これはEVANPONYだ!”って言ってたんですけど、エヴァンも実際にギターを弾いてくれているし、それもカッコ良いね!ってことで。」

NOHANA「最初はあくまでもプロデュースしてもらうだけなんだって思ってたら、ノリで演奏にも参加してくれるし、そのうち“EVANPONY”って名前も付けちゃうし(笑)。でも、4人で作った曲だし、カッコ良いからいいじゃん!ってその場のノリを大事にしました。」

──「Just Rock with me」は今までのステレオポニーとは違った、すごくポップな雰囲気になりましたね。

AIMI「エヴァンが女性をプロデュースする時のロックのイメージですね。例えば、アヴリルの楽曲でも、すごくキャッチーでロックでパンクでっていう。私たちもそういう音楽を聴いてきたし、アマチュア時代にはアヴリルの曲を実際にコピーしていたこともあったんです。だから、すごく馴染みが良くて、最初に曲を聴いた時からスッと身体に入ってきました。」

──歌詞はメッセージうんぬんよりも“このロックの楽しさや熱いものを感じてほしい!”というものになっていますね。

NOHANA「デモの時から英語で歌詞があって、それを部分的に活かしつつ、日本語を当てていきました。エヴァンも日本語の歌詞の意味を通訳さんから聞いて“いいじゃん”って言ってくれたし。内容は楽しければ何でもいいじゃん!みたいな。このレコーディングを含めた海外での経験は、楽しむことが大事だとすごく教えてくれたので、それが伝わったらいいなと思って。“もっと楽しみたかったら私について来なよ!”みたいな感じ。」

──L.A.でのレコーディングはどうでしたか?

AIMI「歌はエヴァンの自宅スタジオで録ったんです。部屋にパソコン、スピーカーや機材があって、その後ろにマイクスタンドが普通に立ってて。“え!? ブースじゃないの?”って最初は驚いたけど、英語が話せなくても相手の表情を見ながら意思の疎通を図れたり、仕切りがない分、解放感のある歌声が録れたんじゃないかなって思います。」

──アヴリルをはじめとする、数々のアーティストが使ったスタジオと同じというのは、テンションも上がりますよね。

AIMI「実はエヴァンが引っ越しちゃったんで、私が使ったスタジオは残念ながら新しいところなんです。でも、オケは引っ越し前に録ったので、そっちのスタジオはアヴリルも使ってたんだよね?」

NOHANA「アヴリルと同じヘッドフォンを使いました(笑)。」

SHIHO「ドラムの音とかもやっぱり違くて。空気が乾燥しているからヌケがすごく良くて、これがL.A.の音かぁ~って。叩いてて、すごく気持ち良かったです。」

NOHANA「私は正直言うと、演奏している時は何がどう違うとかは分からなかったけど(笑)。きっとリスナーのみんななら、L.A.を感じてくれるんじゃないかな!」

──ステレオポニー名義の「涙なんて見してやんない」は、80年代っぽさが感じられました。

NOHANA「少女時代の「MR.TAXI」やケイティ・ペリーなどを手がけている、サム・ホランダーさんという方にプロデュースしていただきました。実は今回、結成以来初めて楽曲コンペをして。たくさんの作家さんにステレオポニーをイメージした楽曲を依頼して、何十曲と集まった中から絞り込んで選びました。これまでシングルを11枚出してきて、コラボしたり、カバーしたり、いろいろやってきましたが、また違った目線でステレオポニーを捉えるとどういう楽曲になるかということに挑戦した一曲です。」

SHIHO「何か基準を設けていたわけじゃないけど、一番印象に残ったし、これがいい!と直感的に思って。」

AIMI「私が聴いて最初に感じたのは、歌謡曲までいかなくてもカラオケで歌いたくなるような曲だなって。」

──女の子の気持ちを歌った歌詞にも注目したいですね。

NOHANA「最初は“モノポニー”っていう仮タイトルが付いていて。“ステレオ”じゃなく、“モノラル”っていう。歌詞は女の子の危険な恋愛観をテーマに、スタッフさんの大人の意見を聞きながら書き進めました。私も23歳になったので、そろそろ大人の恋愛をしてもいいかなっていう願望もありつつ…実際は何もないんですけどね。」

SHIHO「願望と言うより、単なる妄想だよ!」

──恋の相手の男は、ちょっと悪い奴ですよね。

AIMI「もし友達がそういう恋愛をしていたら、私なら絶対“やめなよ”って止めるだろうなと思いながら歌いました(笑)。でも、思い返すと友達にこういう子ってわりといて。だからある意味、すごくリアルな歌なんだと思います。こういう恋にハマってしまう子って、周りが何を言っても耳に入らないというか…まあ、私には未知の世界ですけど。」

──NOHANAさんは、こういう恋に憧れると?

SHIHO「絶対にハマる、典型的なパターン! 周りが見えなくなって、その人が中心みたいな生活になりそう。」

NOHANA「ヒド~い! でもまぁ、そうならないように自分に言い聞かせているという裏テーマがあったり…(笑)。」

取材:榑林史章

(OKMusic)


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