灰色の空を鳥達は南へ
立ち尽くした侭、見送る僕の瞳

バスが着くまではあと4・5分程
ポケットにリズム刻む銀貨の音

赤いパラソルを差して君を迎えにゆくよ雨の中

走り出した


新しいシューズで水鏡を割る
広がる波紋と歪むガソリンの虹彩

木陰で寄り添う黒い子猫と少年
温かいmilk分け合っている

ブレーキランプ、点灯
ステップ降りた君は
空 見上げ、一つため息

赤いパラソルにきっと
ずっと気付くだろう、きっと

僕はただ、
手を差し伸べて待つ

雨色の街に 傘の花咲いて
紫陽花通りのあの甘い香り
少し遠回りしながら帰ろう
混ざり合う言葉、空の中へ

並木道の下、
色彩達の葬列
次の季節告ぐ
冷たい風

記憶のリフレイン怖くなったなら
雲間を探して目を凝らせてみる
やがて訪れる明日とその先
指で放物線描いて笑って

長い睫また露に濡れるなら
震える小さな肩に降る雨が
痛くなったなら今日と同じ様に赤い傘差して君を待つよ

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