ただ、錠剤の隅にまで 補うべき成分求めても
ただ、明けない夜の裏側で 速度を 嗚呼 上げてみても
「足りないのは本当に君なんだ」って僕は足掻く虫
欠けた爪 掛かり残るのは 壊れることのなき温い赤
躊躇なく噛んでしまうは 落ち着かない時の癖
「靴舐めろ」と仰け反る青 讃え罪を重ねることなど容易い
でも 届かない
ただ、明日を変える何かを水溜まりに沈め探しても
何度切り裂いてみても君の体温だけは五月蝿く喚く
欠けた月 集り揺らすは 照らされることなき 古い浴槽
皮膚を波立たせ揺らすは 君と僕の供水浴
踏み外して落ちた坩堝に
差し出された汚れた手が消えるまで
異端であれ
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