動かなくなるまで、好きでいて。

眠りが揺れる、AM4:00の鐘の音が響く"うみべ"で。
耳をつかまれたぬいぐるみのように、くったりと丸まってしゃがんだ私、茫然自失。

白、青とりどり寒色で、見つめた景色から君だけ。
消えてしまったら、目に焼いたあの絵を描きなおすことになるよ。
そんなの嫌だよ。

AM11:00に"まち"を出て行き、PM11:00には亡骸。

「動かなくなるまで、好きでいて。」
君が言う、私、聴いている。
櫻は「ふ」と舞って。
「キミが先に死ななければね。」
私は言う、君は泣いている。
病身「す」止まった瞬間。

AM11:00に"まち"を出て行き、PM11:00には亡骸で。
AM11:00に"うみべ"でなみだ、PM11:00に涸れ果て。

しろいからだや、ひえたこえたち、くちづけのいろ、おもいだしていたよ。

「動かなくなるまで、好きでいて。」
君が言う、私、聴いている。
櫻は「ふ」と舞って。
「キミが先に死ななければね。」
私は言う、君は泣いている。
病身「どさ」と。

「動かなくたって、好きでいるよ。」
私、叫ぶ。君は死んでいる。
櫻は水を吸う。
「キミがどこに行ったとしてもね。」
私は泣く、君は死んでいる!!
秒針「す」止まった瞬間。