棘

1つ1つを思い返して
－アレは良かった、コレは良かった。－
思いついてく理由をつけて
大事に並べていたのに

「それじゃあ　もう、動けないでしょ?」
僕の心(部屋)は　狭すぎた
拾いあげた手でまた捨てる
次々、重なって。

知らなければ　良かったのかな
こんなに　悲しくなるなら
掻き集めた　思い出や時間が　
この心を押し潰してく

「今が良ければそれで良かった」
どこにも　嘘はないけれど
それだけで　生きていけるくらい
僕は僕が思うよりも強くなかった。

1つ1つを思い返した
－アレは良かった?コレは良かった?－
もう　これ以上　愛したモノを
捨てなくて良い様に。

「これなら　もう　苦しくないでしょ?」
広くなった　僕の心(部屋)
－ヒ　ツ　ヨ　ウ　ナ　イ　カ　ラ　ス　テ　タ　ン　ダ－
自分に　問いかける

知らなければ　良かったのか?と
この先　何度　思うだろう
それでも　ただ　愛してきたモノを
忘れないように　生きていきたい

「今が良ければ良い」と言ったのは
迷いながらでも　積み上げてく
この瞬間が　僕の唯一であり
愛し抜ける僕の未来　全てだから。