8月。雨あがり

誰そ彼時 酔いは覚め
ぬるい湿気に薄明かり溶け込む
君の夢をみたよ

今日も空は不安定かな
風にはためくブカブカの上着も
窓を覗く背中も

気がつけば夕立の匂いがする
雨音がせわしなく部屋を包み込んでいるの
私ね 真夏の匂いが好き
振り向いて言っていた笑う君の夢をみたよ

より一層深い記憶の中のあの夏が消えたとしても
初めて踊る君を見つけた夏の日に恋に落ちたんだよ
でも容赦なく季節は過ぎて 繰り返す夏の日々に
強烈な陽射しの中 また僕は思い出してしまうんだろう
雨あがりの歌を

こんな季節うんざりだな
くたくたのシャツ にじむ汗がしみこむ
気圧で頭 痛むよ

意地悪い質問でからかってくる
幸福の答えは消えてしまいそうなもの
ゆっくりとねじれてゆく世界とも
これでさよならなんだねって君は泣いてたね

この一生涯 狂ったとしても 忘れない 夏の日々を
あの夜どんな言葉をかければ 僕ら幸せになれたんだろう
でも容赦なく季節は過ぎて 思い出す 君の笑顔は
心臓が高鳴り心はぎとり涙ぐむほど鮮明だよ

雨あがりの歌を
8月の歌を

夕立はじきにあがり
本州は大きめの高気圧に覆われていくでしょう
切れ間を目が眩むような陽射しが
水たまりにとけ 真っ白に僕を照らしていた

より一層深い記憶の中の あの夏が消えたとしても
初めて踊る君を見つけた夏の日に恋に落ちたんだよ
でも容赦なく 季節は過ぎて 繰り返す夏の日々を
強烈な陽射しの中 また僕は思い出してしまうんだろう
この一生涯 狂ったとしても 忘れない 悔やんだ日々も
あの夜どんな言葉をかければ君を抱きしめられたんだろう
でも容赦なく 季節は過ぎて 戻らない君の笑顔は
心臓が高鳴り心はぎとり涙ぐむほど鮮明だよ

雨あがりの歌を
8月の歌を
君がいた夏を


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