夢から醒めればそこは悪夢だった
群がる蟻に足場は崩れた
尖る月の先端で手招いて
脈打つ不安は左脳を貫いた

「これで終わりにしよう」
無作為に首を刎ねる

この身体が無に帰するまで愛すると決めたのに
音もなく降りてゆく夜に
僕は囚われたまま

業火の中で踊れ すぐに楽になれるから
「これで終わりにしよう」
無作為に首を刎ねる

この身体が無に帰するまで愛すると決めたのに
音もなく降りてゆく夜に
僕は囚われたままで

もう戻れない愛する人でさえ
守れずにただ眺めていた黒い柵越しの君を

この“依存の檻”から

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