2012-04-20

【GRANRODEO】部活感満載!?『黒子のバスケ』とセットで覚えてほしい

 精力的に活動するGRANRODEOが、今年初のシングル「Can Do」をリリース。3月のアニソンフェスティバル『A FES 2012』で初披露され、4月スタートの新アニメ『黒子のバスケ』主題歌として話題のナンバーだ。

──新曲「Can Do」は、アニメ『黒子のバスケ』の主題歌。タイアップなので、アニメ側からいろいろな注文があったとか?

e-ZUKA 今回もまた、いろいろありました。4月のアニメって、主題歌の90秒を作って12月末までにアニメ制作会社に渡さなきゃいけないんだけど…結局4曲作ったんですよ。まず最初に、切なさとかそういうものよりも、底抜けに明るい元気な曲が欲しいと言われて1曲目を作り、もっとGRANRODEOらしさが欲しいと言われてまた作り…最終的に4曲目なんか、正月から作業をしていましたからね。でも、その曲が良くて歌詞を付けて、レコーディングしたわけですけど。

──それが「Can Do」だと?

e-ZUKA じゃないんです(笑)。実は2曲目に作ったものがサンプル的な感じで、すでにアニメ制作会社に回って、絵も作り始めていたらしくて。最終稿として渡した4曲目があまりに違う曲だったから、さすがにこれはちょっととなって。それで、2曲目のやつに、“また、歌詞を付けてもらえませんか?”ってKISHOWにお願いして(笑)。

──では、KISHOWさんは2回作詞をしたことに?

KISHOW 曲調が違うとはいえ、バスケアニメというテーマ性は同じなので、なかなか大変でしたけど…『黒子のバスケ』第二期の主題歌の分も、まとめて作っちゃったと思えばね(笑)。

──第二期があるんですか!?

KISHOW 分かんないけど、そうじゃないと苦労が報われないという(笑)。それに、それくらい手応えのある曲だったから。

e-ZUKA でも、逆にこれになって良かった。4曲目に作ったやつは転調したりヒネっていて、それはそれでGRANRODEO的に新しくて良かったけれど…こういう青春パンクロックみたいな感じのほうが、アニメにも合ってすごく良いなって。

──疾走感があって良いですよ! 歌詞も主人公がしゃべってるような言葉で、すごくシンプルで分かりやすいし。

KISHOW 部活でバスケをやっている、中高生とかに気に入ってもらえたらと思って。俺も高校の頃は運動部だったので、その当時のことを思い出しながら、ポジティブなイメージで書きました。

──聴いただけでスポーツアニメだと分かるのが良いですね。

KISHOW 例えば、『SLAM DUNK』ならすぐにWANDSさんや大黒摩季さんの曲が浮かぶじゃないですか。この曲もそうなってほしいから、分かりやすくて覚えてもらいやすい言葉を選びました。

──青春の人間ドラマを支えるサウンドという部分で、何か意識したところはありましたか?

e-ZUKA 掛け声をかけるパートを入れることで、部活感を出したところはあります。これが野球アニメだったら『ドカベン』のイメージが大きいので応援団っぽくなるけど…バスケは、やはり疾走感が大事だと思ったし。全部ダウンピッキングで弾いているのは、バスケのドリブルをイメージしていて…嘘です(笑)。

──PVで使っているギターは、「Can Do」専用ですか?

e-ZUKA ESPさんが作ってくれたもので、アームがフロイドローズで、ピックアップが少し出力が弱くて、80年代にヴァン・ヘイレンとかメタルの人が使っていた仕様になっているんです。あと、ヘッドのロゴがCharvelかと思いきや、GRe-ZUKAになっている(笑)。「Can Do」のレコーディングでもこのギターを使っていて。普段はあまりアームを使わないんだけど、この曲のギターソロではアームをウインウイン使っていますね。

──2曲目の「Love in shelter」は、ちょっと懐かしいロックの感じですね。エアロスミスっぽいかなって(笑)。

e-ZUKA 最初はレッド・ツェッペリンの「Good Times Bad Times」みたいな感じをやろうと思っけど、それだと単なるリフ押しになっちゃうから、リフものだけどサビでは広くなる感じにして。6月30日の日比谷野音も決まっていたんで、そこに向けてみんなで楽しめる感じにしたいと思ったんです。ジョーン・ジェットの「I Love Rock&Roll」とかデフ・レパードの「Pour Some Sugar On Me」とか、そんな雰囲気がありつつ、Bメロは…。

KISHOW エアロスミス(笑)。最初に聴いた時、Bメロは完全にエアロスミスの「Love In An Elevater」じゃん!と思ったんで。歌詞もエアロを意識して確信犯的に書いています。とにかく洋楽ロック臭がすごくあって、歌詞を付けるのが楽しかったですね。「Can Do」がシンプルなんで、その反動もあって遊びました。

──3曲目の「メズマライズ」は、ダークな世界観で低音で歌った曲ですが、こういう系のアニメかゲームのタイアップですか?

KISHOW 実は…前のシングル「愛のWarrior」はPSPゲーム『アンジェリーク 魔恋の六騎士』というゲームのタイアップだったんだけど、世が世なら「メズマライズ」になっていたかもしれないという。つまり、その時、ツーボーになった曲です(笑)。

e-ZUKA 3曲入りにするにあたって、3曲目は他の2曲とは違った、テンポが遅めで艶っぽい感じが良いと思っていて。今までのGRANRODEOの王道ラインではないけれど、ちょっと妖艶な感じになりました。

KISHOW こういう歌い方、実は結構得意なんですよ! レコーディングもすごく早かったな。歌詞も自分自身の中ではテーマをちゃんと持って書きましたね。いろいろな受け取り方ができるんじゃないかな。

──というような3曲になったわけですが。

KISHOW またしても、こんなに色の違う3曲で、面白い一枚になったと思います。アニメで「Can Do」を聴いて買ってくれた人が、他の2曲を聴いたら“何なんだ?”って思うかもしれないけど。そこからGRANRODEOにどんどん興味を持ってくれたとしたら、こういう3曲入りを作った甲斐がありますね。初回限定盤にはMusic Clipも入ってますよ。僕の軽快なダンクシュートも観てほしいですね。

取材:榑林史章

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