2012-03-20

【Large House Satisfaction】今まで録った中で音もテンションも一番いい

 下北沢、渋谷、新宿などを拠点に活動している3ピースバンドが強力なシングルを完成させた。バンドのテンションが詰まった一枚について訊く!

──どんなバンドをやろうと思って結成されたのですか?

秀作 ガレージロックが基本的に好きなんですけど、ジミヘンやCreamとかの音楽もやるようになっていきましたね。

賢司 そのうち僕が調子に乗ってオリジナルを作り出して(笑)。先輩に“曲ってどうやって作るんですか?”って教えてもらって…でも、オリジナルは結成当初からやってましたね。

──最初から3ピースで?

賢司 いや、別にヴォーカルがいたんですよ。練習の日にヴォーカルがいない時があって、新曲ができたから要司に仮歌を歌ってもらったら、すごく良かったんで、ヴォーカルに“ごめん”って(笑)。すげー気まずかったんですけど、その仮歌を聴いて察してくれたというか、要司のほうがいいんじゃないかって言ってくれたんです。そうやって3人になったぐらいの頃にガレージロックが面白くなくなって、ジミヘンとかの60~70年代のようなものをやりたいって、それまでやってきた曲を全部捨てて新しいものをやり出したら、こんな感じになったという。

──では、曲作りでのこだわりや意識していることは?

要司 もちろん、いい曲ってのはあるんですけど、他と違うような、どこかにパンチのあるものっていうのは意識していますね。

賢司 どこか一カ所に衝撃的な部分があるっていうかね。

秀作 まぁ、ガツンと。3人のパワーを集めている感じです。

──先日、ライヴを観せてもらいましたけど、3人の意識がサウンドに乗り移っていたのが印象的でした。

賢司 気持ち的な部分はありますね。自分たちでも去年ぐらいから“このままじゃヤバいな~。頑張んなきゃな~”とか思ってて…でも、なかなかうまくいかなかったんですけど、今は前に進むっていう意識が3人とも強くなっている自覚があるんで、それを感じていただけたのなら良かったです。

──今回のシングルの「Traffic」は、そんなバンドの息吹みたいなものが詰まってますね。

賢司 今回のレコーディングによって、そういうものがますます出せるようになったという感じですね。グッと固められたというか。もともとは平坦なビートがずっと続いていく感じで、踊らせないとなっていう気持ちで作った曲だったんですよ。全然違うものになってますけど(笑)。

秀作 全部の曲がそうなんですけど、曲ができたばかりの頃と今とは全然違いますね。それはライヴをやっていく中で、お客さんの反応を見ながら作り直していくので。「Traffic」は、まさにそういう曲です。

──そんな曲のレコーディングはどうでした?

賢司 方法としては3人で一発録りなんですけど…2テイク目だっけ? あんまり回数を録ると勢いがなくなるって分かっていつつも5回ぐらい録って、やっぱり最初のほうだねって(笑)。

要司 ちょっと荒いところもあるけど、勢いが全然違うんですよね。だから、レコーディングは時間がかからなかったです。

秀作 うん。ライヴをイメージしてやってましたね。

──「Traffic」はストレートにアツい曲だし、カップリングの「デルテ」もクールにアツい曲だし、今のバンドのテンションを表すようなシングルが完成しましたね。

賢司 今まで録った中で音もテンションも一番いい…これで満足してはいけないんですけど、自信のある一枚ですね。

要司 このシングルで知名度が全国に広がると思うので、これから爆発するための火種を各地にバラまく感じです。

取材:石田博嗣

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