2019-01-29

広島交響楽団音楽総監督・下野竜也が ベートーヴェンや音楽への想いを語るインタビュー動画公開

広島交響楽団は、1月29日(火)より、広島交響楽団音楽総監督を務める指揮者・下野竜也氏のインタビュー動画をWeb上で公開いたします。
今回公開する動画では、指揮者・下野竜也氏が、2月24日に実施する「Music for Peaceコンサート」の聴きどころや、コンサートに賛同する世界的ピアニスト、マルタ・アルゲリッチ氏への想いに加え、ベートーヴェンへの想いや音楽の役割について語っています。また、動画中で、マルタ・アルゲリッチさんが平和への想いをコメントしています。クラシックファンだけでなく、普段クラシックを聴かない人でも音楽や歴史について、考えるきっかけとなる動画となっております。是非、ご視聴ください。

Music for Peace コンサートについて
広島交響楽団のテーマ“Music for Peace”に共感し、自らも“Music Against Crime”- 「音楽は人を愛することを育み、人を傷つけさせる気持ちを萎えさせる」という信念を持つ世界的なピアニスト、マルタ・アルゲリッチ。彼女との出会いをきっかけに、海外の音楽家とともに世界に音楽文化と平和へのメッセージ届けるプロジェクトが“Music for Peaceコンサート”です。
東京オリンピック・パラリンピックが開催され、戦後75年という節目の2020年は、「第九」で「すべての人々は兄弟となる」と高らかに奏でたベートーヴェン生誕250年でもあります。オーケストラのバイブルともいえるベートーヴェンの交響曲を第5番から「第九」まで毎年順番に取り上げ、2020年、そしてその先のさらなる文化的な創造を目指して広島から発信します。

【「MusicforPeaceコンサート」特設サイトURL】
http://hirokyo.or.jp/musicforpeace2019

【広島交響楽団「音楽総監督 下野竜也インタビュー」動画YouTube】


広島交響楽団「音楽総監督 下野竜也インタビュー」動画について
「Music for Peaceコンサート」の実施に先立って、広島交響楽団音楽総監督を務める指揮者・下野竜也氏のインタビュー動画を1月29日より、公開いたします。
下野氏が広島交響楽団のテーマ“Music for Peace”に賛同しているマルタ・アルゲリッチ氏に対する想い、コンサートの聴きどころ、そして、音楽の役割について語っています。音楽の持つ役割や力などを改めて実感することができる動画となっております。

世界最高のピアニストの一人として評されるマルタ・アルゲリッチ氏。2015年10月23日ポーランドのカトヴィッツで名誉博士号を授与されたマルタ・アルゲリッチ氏は、授与式で「Music for Peace」のイベントに参加して感じたことを発言するなど、かねてから広島交響楽団のテーマ“Music for Peace”に共感していました。今回公開する広島  交響楽団「下野竜也インタビュー」にあたり、マルタ・アルゲリッチ氏のコメントを掲載いたします。

■マルタ・アルゲリッチ氏コメント
「去る8月に私は広島交響楽団のMusic for Peaceという独創的なイベントに参加しました。人類の悲劇の記憶を鮮明にしておくことは極めて重要です。そしてそれを実現するために音楽が力強いインスピレーションを
与えてくれるのです。」
2015年10月23日ポーランドのカトヴィッツェで名誉博士号を授与されたマルタ・アルゲリッチは授与式で以下のような発言を行った。
「私は本日授与された博士号の栄誉を受けるにあたって、娘アニー・デュトワと親友佐藤正治(マルタ・アルゲリッチ広島交響楽団平和音楽大使秘書)と私の共通の夢をより大きく膨らませることになるでしょう。それは私たちが去る8月、原子爆弾投下の悲劇70周年に広島で行われたMusic for Peace という独創的なイベントに参加して感じた夢です。今私たちはアウシュヴィッツという大きな人類の悲劇と苦痛を生み出した場所の近くにおります。記憶を鮮明にしておくことは極めて重要であります。そしてそれを実現するために音楽が力強いインスピレーションを与えてくれるものと信じています。」

■広島交響楽団 音楽総監督 下野竜也インタビュー
ーMusic for Peaceコンサートの聴きどころについて
「ベートーヴェンの交響曲第7番というのはクラシックの王道の作品でクリスティアン・アルミンクさんが指揮をしてくださるということでウィーン出身の指揮のベートーヴェンというのは大きな聴きどころの一つだと思いますし、(交響曲第7番は)ロックの原型だと思っているんですね。当時としては前衛的な音楽で、ノリノリの曲です。僕としては2楽章の静かな佇まいというのも儚い美しさを感じることができるのではないかと思っています。」

ーベートーヴェンへの想いについて
「彼の功績は音楽を一部の階級の人たちのものではなくて、音楽は身分とか人種とか関係なくみんなのものだという風に、いわゆるお高くとまった権威みたいなものを引きずり下ろして私たちのもとに持ってきてくれたという作曲家だと思っています。」

ー広島交響楽団の魅力とは?
「きっとコンサートでは燃えに燃えて弾くのではないかと思います。音楽の熱量が非常に高いオーケストラだと思っていますので、クリスティアン・アルミンクとともに熱狂的な、白熱した演奏を展開するのではないかなという期待感があります。」

ーマルタ・アルゲリッチさんへの想い
「昔から彼女の録音とかを聴いて育ったので、そんな偉大な方が広島に気持ちを寄せてくださっているということは、本当に嬉しく思いますし、本当の意味で世界的な方が広島に心を寄せてくださるということは、広島の持つ宿命といいますか、本当に平和を願う街としての広島の想いというのがアルゲリッチさんを通して、世界中にさらに広がり、知って頂くということでも本当に助けていただいているなと心から感謝しています。」

ー平和のために音楽だから果たせること
「音楽家は平気で“音楽で”と言いますけど、そんな簡単なものじゃないんだなというのは、最近身に沁みているところです。だけど、僕は信じています。やはり音楽に何かの力はあると思いますし、もちろんクラシック音楽に限らず、ロックでもジャズでも歌謡曲でも演歌でも民謡でも、どのジャンルを問わず、いろんな人が好きな音楽で元気付けられたり慰められたり、音楽が必要とされるという時に良い音楽を提供できるように我々は努力していかなければいけないと思っています。

「“Music for Peace”は2020年に向かってプロジェクトが進行中です。クラシックをあまりお聴きになられないお客様にとっても楽しんで頂ける内容をご用意しています。世界的なマルタ・アルゲリッチさんもご出演頂く事も今後出てくると思います。音楽は皆様にとって大切なものではないかという風に思います。私たちもこの活動を通じてより素敵な演奏を皆様にお届けすること、そして何よりも音楽が平和への貢献の一つとなれるように、私たちも真摯にこの活動に参加していきたいと思います。どうぞご注目ください。」


プロフィール

マルタ・アルゲリッチ

ブエノスアイレス生まれ。
1957年にブゾーニとジュネーヴの国際コンクール、そして1965年のショパン国際コンクールに優勝。
以後現代最高のピアニストの一人として芸術活動を続けている。

その優れた活動に対して1996年にフランス政府より芸術文化勲章オフィシエを受章、1997年にローマ・サンタ・チェチーリア協会員に任命され、2001年にA.B.ミケランジェリ国際賞を、2016年にオバマ米大統領からケネディー・センター名誉賞を受賞した。
日本では旭日中授章、高松宮殿下記念世界文化賞などを受賞している。
1998年より別府アルゲリッチ音楽祭総監督を務める。

2015年8月広島交響楽団との初共演の成功で同楽団の平和音楽大使に就任。
広島交響楽団との共演は2016年5月の別府アルゲリッチ音楽祭に続いて、2019年は8月のワルシャワ、2020年は3月の東京と8月の広島で予定されている。


下野竜也

広島交響楽団音楽総監督(2017年4月~)
鹿児島生まれ。
2000年東京国際音楽コンクール<指揮>優勝と齋藤秀雄賞受賞、
2001年ブザンソン国際指揮者コンクールの優勝で一躍脚光を浴びる。

国内の主要オーケストラに定期的に招かれる一方、ローマ・サンタ・チェチーリア国立アカデミー管、チェコフィルハーモニー管、シュツットガルト放送響、シリコンバレー響など国際舞台での活躍が目覚ましい。

これまでに読売日本交響楽団初代正指揮者、同首席客演指揮者を歴任(2006年~17年3月)。
その間、2011年に広島ウインドオーケストラ音楽監督、2014年4月に京都市交響楽団常任客演指揮者に就任し(17年4月からは常任首席客演指揮者)、現在に至る。

京都市立芸術大学音楽学部指揮専攻教授として後進の指導にもあたる。

■オフィシャルサイト
http://www.tatsuyashimono.com/

広島交響楽団について
広島交響楽団
1963年に「広島市民交響楽団」として発足。1970年に名称を「広島交響楽団」とし、1972年のプロ改組以来、国際平和文化都市“広島”を本拠地とする、中・四国を代表するプロオーケストラとして活躍の場を拡げている。2017年4月から音楽総監督に下野竜也、首席客演指揮者にクリスティアン・アルミンクが就任。
 これまでに「広島市政功労賞」「広島文化賞」「広島ホームテレビ文化賞」「地域文化功労者賞(文部大臣表彰)」「第54回中国文化賞」「第17回県民文化奨励賞」「第5回国際交流奨励賞」「文化対話賞(ユネスコ)」「広島市民賞)」を受賞。

プロフィール
音楽総監督:下野竜也
首席客演指揮者:クリスティアン・アルミンク
終身名誉指揮:秋山和慶
ミュージック・パートナー:フォルクハルト・シュトイデ
平和音楽大使:マルタ・アルゲリッチ
名誉音楽監督:井上一清
名誉音楽監督:渡邉曉雄
第一コンサートマスター:佐久間聡一
コンサートミストレス:蔵川瑠美

キャッチフレーズ  ーMusic for Peace ~音楽で平和を~―
国際平和文化都市、広島のプロ・オーケストラとして「音楽」に「平和」の願いと祈りを託します。

ビジョン  ー理念(目指すところ)―
■平和貢献
「HIROSHIMA」の名を冠し、被爆地広島で育まれたプロオーケストラとして、演奏により平和のメッセージを発信し続けることにより、世界平和に貢献します。

主な活動
定期演奏会/地域定期/ディスカバリー・シリーズ/「平和の夕べ」コンサート/海外公演/ 依頼公演/CD 制作

■地域に根ざした楽団
音楽文化の振興を図り、地域文化の発展向上と社会貢献に寄与することにより、地域の皆様から愛され、誇りとなる楽団を目指します。

主な活動
定期演奏会/地域定期/ディスカバリー・シリーズ/「平和の夕べ」コンサート/海外公演/ 依頼公演/CD 制作

■世界に通用する楽団
世界に通用する高い演奏水準と、平和のメッセージが込められた”音楽”により、確固たる個性を持つ楽団を目指します。

主な活動
定期演奏会/地域定期/ディスカバリー・シリーズ/「平和の夕べ」コンサート/海外公演/ 依頼公演/CD 制作

※団体情報を公式HPより抜粋。追記内容等ございましたら、ご教示くださいませ。

【広島交響楽団 公式HP】
http://hirokyo.or.jp/

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