2021-09-02
トランポリンに、ゴムボートに乗って水鉄砲の撃ち合いにすいか割りまで。くだらない事して楽しみまくった、FullMooNの夏のワンマン公演
8月28日(土)、Thunder Snake ATSUGIを舞台に、FullMooNがワンマン公演「FullMooN ワンマン公演 Super Summer vacation2021~くだらない事して笑え!!~」。彼女たちが、当日どんな"くだらないこと"をやったのか、ここに紹介しよう。
この日は、登場時の自己紹介時から、ちょっと事故ったメンバー紹介を実施。彼女たちが仕掛けた「くだらない事して笑え」のコンセプトは、すでにここから始まっていた。
ライブの冒頭を飾ったのが、歌詞の中へ「笑え」「くだらない事して笑え」の言葉を組み入れた「イェイイェイ」。曲中、メンバーがピースサインをしながら「イェイイェイ」と歌う場面も出てくるが、けっしてコミカルな楽曲ではない。君が笑えば僕だって笑えるし、お互いに幸せを感じれる。だから、くだらないことをしてでも笑っちゃおうという前向きな歌。ただし、表現の仕方で、その解釈はいかようにも変えていけるのも、楽曲が持つ不思議な力。この日の「イェイイェイ」の演奏を見ながら感じていたのは、「こいつら、何かやらかそうとしているな」という何かを察した感覚。その予感は、さっそく次の曲から形となって現れだした。
用意したトランポリンに乗って飛び跳ねながら、「effecter」をヴォーカルのねねが歌いだす。しかも口にしたセリフが、「飛べ、飛べー!!」「わたしより高く飛べますでしょうか?」。そりゃあ、無理だよ。すでに高い舞台の上にいるのに、そのうえトランポリンを使っているんだもの。両横にいるギターのえれんとベースのりんも、一緒に飛び跳ねれば、ねねがトランポリンから降りた隙を狙って、トランポリンに飛び乗り跳ねる様も見せていた。ただし、トランポリンの上はけっこう不安定、いつも以上に体幹を使うことから、早くもねねの息が乱れていたことも伝えておこう。
でも、そんなことを気にすることなく、続くキャッチーな歌が耳心地好い「秘密の時間」でも、ねねはトランポリンの上で跳ね続けていた。彼女、よっぽどトランポリンが好きらしい。お立ち台に乗ったのと同じ高さのように、身長も高く見えるしね。
8年間温め続けてきた企画として使ったトランポリンを舞台の上から捌けたところで、次のブロックでは懐かしい曲から最新モードまでを一気に披露。久し振りに「ノンフィクション」をライブで披露したのも、今回の特別な楽しい一夜にしようという狙いが生み出したこと??
「Chase」を通し凛々しい表情を見せれば、最新シングルの「affection」では、深い想いを込めながら、愛しい人たちへ向け自分たちの意志や心の声を響かせていた。力強さから優しい声の表情まで、曲ごとに気持ちの服を切り換えながら想いを届けるところが、ねねの魅力。今宵の「affection」は、えれんのギターソロも、いつも以上に嬉しく泣いていた。
続く「燈」では、闇を切り裂くようなエッジ鋭くソリッドなギターサウンドに乗せ、ねねが毒舌も含んだ言葉をぶつけつつも、自分たちは何があって掲げたプライドという旗を降ろすことなく突き進むと高らかに宣言していった。
ここで、FullMooNの妹バンドのEmpressのみつきが、ゲストギターとして舞台へ登場。久し振りのツインギター・スタイルで届けたのが「Paradigm」。この日は、懐かしい楽曲も間に間に投入。続く、「君がいるから僕は変われる」と歌う「Change song」や、「君のためにじゃなくて 僕のために君に歌えたらいい」と想いを伝えた「時の欠片」では、温かい歌声を魅力に光射す想いを届け、見ている人たちの心の中へ満開の花を咲かせていった。会場中の人たちと一緒に大きく手を振りあいながら、気持ちを一つにしてゆく光景も素敵だ。
このブロックでFullMooNが見せたのは、大切な人たちへ向けた心温まる想い。でも、今宵のタイトルは…。
「くだらない事して笑え!!」というタイトルの意味を思い返すように、ここからは、いろんな遊び心満載で曲たちをプレゼント。と、その前にEmpressの3人が、なぜか怪談話を始めた。細かい内容は割愛するが、かなり本格的。3本の灯った蝋燭が、話が終わるたびに吹き消されてゆく。そして最後に…。その落ちも冴えて?!いた。その後、EmpressのサポートドラマーのUNAが、ゆっくりと点滅するストロボライトの光の中で怪談話を始めた。まさかの、下らなくない、シリアスな展開が続くとは…。そして…。
葵のドラムビートに合わせ、メンバーが演奏しながら舞台へ。3人とも、夏の避暑地に遊びにきたような愛らしい格好だ。そこへ、水中メガネを付け、スタッフたちがかつぐボートに乗ったねねが、水鉄砲を持ってフロアという海へ漕ぎだした。明るくパンキッシュな「スーパージェット」の演奏に乗せ、ねねと観客たちが水鉄砲で水を掛け合いだす。何時の間にか全身びしょ濡れ状態のねね。しかも、マイクまで水をかぶり、声を拾えないというハプニングも。今度は、ドラムの葵がボートに乗って観客たちと水鉄砲を持って撃ち合いを始めた。もちろん、多勢に無勢状態のように、葵もすっかりびしょ濡れに。でも、いいんだよ。2人とも美女濡れなんだから。その下らないことが、楽しくていいじゃない。終盤には、ねねと観客たちが手にしたタオルを振りながらはしゃぐ場面も生まれていた。
さぁ-、もっともっと現実で染まった頭をパーティー色に塗り替えはしゃぎ倒せ!!FullMooNはアゲアゲのパーティーロックナンバー「世界に一つだけのパーリナイツ」を歌いながらはしゃぎだす。間奏ではえれんが光線銃をギターのピックアップに当てトリッキーな音を出して観客たちを煽れば、フロアでは、たくさんのビーチボールが飛び交う様が広がっていた。
何時の間にか、この会場が夏の浜辺に変貌。その風景に似合う遊びを楽しもうと、ここで「スイカ割り大会」を開催。ねねが、フロアにいた人たちを勝手に指名。自分たちがすいか割りをやるのではなく、お客さんらに強制的にやらせるところが、彼女たちらしさ。指名されたお客さんは、メンバーの声の指示を受けながらすいかを割ろうとするが失敗。すいかを割れなかった人たちのお尻を、りんがビニール製のバットで叩く、いわゆるケツバットの制裁を下してゆく。むしろ、ファンたちはそのほうが嬉しかったのでは?!途中からは、成功した人にまでケツバットをしてゆくメンバーたち。観客のみなさん、一番欲しかったのは、りんがお尻をめがけて振り降ろすお仕置きのケツバットだったということですね。
ひとしきりスイカ割り大会でじゃれ合ったあとに、FullMooNは素敵な夏の一夜へロマンチックな恋の風景を映し出すように新曲の「花火」を演奏。この季節にピッタリの歌を届けながら、彼女たちは「夏だからこその想い出」を、この場に訪れた人たちや、配信を通して見ていた人たちと分かち合っていた。配信の画面には、次々と贅沢な花火が打ち上がっていたことも伝えておこう。
彼女たちの描く夏は、まだまだ終わらない。続く「ドキドキ夏休み」では、えれんが虫取り網を持って舞台の上ではしゃげば、ねねが、指名した観客の名前を歌詞に入れ、一緒に過ごす夏休みという設定で、ドキドキの夏の恋物語を歌に乗せて描いてゆく。終盤には、メンバーと観客たちが一緒に手を振り上げ、飛び跳ねる場面も描き出されていた。
ここで、ねねがファンたちを数名指名。舞台前に作った空間の中、「Broadway」の演奏に合わせ走らせるというプレイを実施。今宵のFullMooN、可愛い女王様になってやりたい放題。まさに「くだらない事して笑え!!」のタイトル通り、観客たちを無理やり巻き込みながら、次々と参加型の楽しみを作り続けてゆく。
続く「HYPER LOVE」でねねは、葉っぱ型のスカート姿で舞台に登場。「HYPER LOVE BEAM」の演奏中、ねねが客席に投げ入れたビーチボールで観客たちにビーチバレーを強要(笑)。ビーチボールを落とした人を、Empressのメンバーがケツバットしてゆくお仕置きプレイも登場。このブロック、夏という季節が似合う爽やかで開放的、とてもポップでチャーミングな楽曲をラインナップ。演奏も胸をわくわくさせたが、このブロックでのお客さんたち、メンバーたちが指令したいろんなプレイに興じてもいたように、わちゃわちゃせわくなく楽しんでいた。
「サバイバル」が飛びだした。ここからは、いつもの熱く激しいロックなモードのFullMooNへ。彼女たちは攻めた姿勢で楽曲を凛々しく、雄々しく突きつける。でも、そのときの格好が夏のお嬢さんたちであり、若干1名がコミカルな格好。いつものシリアスさを覚えながらも、どこかニヤけてしまう感覚でライブを味わっていたのも事実だ。
続く「shutout」では、ねねが水鉄砲を持ってふたたびフロアへ。凛々しく、力強く歌いながら水鉄砲を撃ちまくるが、途中で水鉄砲が壊れるハプニングもあれば、観客たちの水鉄砲攻撃を受け、ふたたひずぶ濡れに。そうなるのがわかっていながらも果敢に客席へ降りて水の洗礼を浴び続けるねね。ほんと、この日は何でもあり状態だ。
これもすべては、観客たちとの熱い絆があるからこそ。その絆を確かめ合うように、FullMooNは最後に「絆」を演奏。熱狂の中、興奮という紐で強く結びながら互いの熱い関係を確かめあっていた。
アンコールでねねは、なぜか浮輪をつけて舞台へ登場。ねねいわく「海にいる雰囲気で」ということから、爽やかな夏の陽射し降り注ぐ海辺でライブをしている意識を持って、FullMooNは「ステージ」を演奏。ねねは、浮輪を外し、今度はイルカ型の浮輪を手にしながら舞台の上で歌いながらはしゃぎだす。だけど、この日はそれでいいんだと思う。自分たちで下らないことをして笑えていることが、何よりも幸せなこと。その楽しむ笑顔と楽しい演奏に触発され、見ている側も楽しくなれるんだもの。
最後にFullMooNは、何時だってライブで熱狂一体感を作り出す「しゃむちゃら」を演奏。今宵は本当に何でも有り。またもねねが、ゴムボートに乗り、水鉄砲を打ちながら客席という海へ乗り込みながら歌い、水鉄砲を打ちまくっていた…はずが、やはり観客たちの返り討ちに遭って水浸し状態に。でも、この日はやっぱしそれでいいんだと思う。この会場に集まった人たちと一緒に、これまで溜まった鬱憤を、無邪気な童心に戻ってみんなで出し尽くしてこそ。何時もよりもめっためたな演奏だったけど、それを超える大騒ぎが出来たように、それがFullMooNが作り出した夏祭り。素敵な夏の想い出が出来ていたのなら、きっとそれでALL OKということで…。
TEXT:長澤智典
FullMooN Web
https://www.tatenaga.net/
FullMooN twitter
https://twitter.com/FullMooN_tw
セットリスト
「イェイイェイ」
「effecter」
「秘密の時間」
「ノンフィクション」
「Chase」
「affection」
「燈」
「Paradigm」
「Change song」
「時の欠片」
「スーパージェット」
「世界に一つだけのパーリナイツ」
「花火」
「ドキドキ夏休み」
「Broadway」
「HYPER LOVE」
「サバイバル」
「shutout」
「絆」
-ENCORE-
「ステージ」
「しゃむちゃら」
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