ザアザア/愛

夜の性

ザアザア


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『愛』収録

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  • コンビニの前で待ち合わせして お待たせ
    渇きを潤すプラスチックだけ買おう
    眩し過ぎるから僕らは目を伏せながら
    レジをくぐったら少し言葉が減った

    街灯の少ない方へ向かって歩いた
    目的地周辺ぱらぱらと人影が
    湿度の高い場所に僕らも混ざってく
    その一つ一つに尋ねてはいけない

    何回来たって慣れないこの部屋
    匂いや色合い なんともいえない
    鏡がいっぱい置いてあるけどさ
    僕を見せないでよ

    醜い顔でさあ求めましょう
    どうせ昼は他人だし
    真っ白になるほど聞かせてほしい
    最低な夜に鳴いて
    全部夜の性にした

    別にあなたには恨みなんてないけれど
    とりあえず全部ぶちまけてみたりした
    絡み付いてくる自分の虚しさとか
    全部肯定しよう お互いに利用しよう

    終われば一応会話はするんだ
    型取り流れで聞いてみるけれど
    どういう反応したらいいのか
    それよりちょっと眠い

    目が覚めたら同時に覚めきって
    横を見たらなんだっけ
    今さらもうのっぺきならないや
    明け方の虚しさとか
    全部夜の性にしよ

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